2019年に経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」では、AIやIoTに関わる技術的な人材は、2030年に約55万人不足することが分かりました。
IoTとは、モノがインターネットと接続されることで、これまで使われなかったデータがサーバー上で処理・変換・分析等が行われることです。
このIoTを担うのが、インフラエンジニア。
✅これからニーズが高まるインフラエンジニアになりたい
✅AIやIoTの分野で経験を積み市場価値を高めたい
✅安定したキャリアを構築しつつ、収入も手にしたい
✅最新のITインフラ技術を学びたい
…etc
こうした気持ちから「インフラエンジニアの仕事内容や年収が知りたい」「インフラエンジニアとして成功したい!」などと、考える人は少なくありません。
学びや気づきを得ながらスキル次第で年収アップができる環境があれば最高だと思いますので、今回はインフラエンジニアの将来性やキャリアプランについて解説したいと思います。
インフラエンジニアになるための具体的な志望動機については「未経験インフラエンジニアの転職志望動機例文4選」を併せてご参照いただければ幸いです。
インフラエンジニアエンジニアとは
ネットワークエンジニアや、サーバーエンジニアと呼ばれる職種を総称してインフラエンジニアと呼び、主に行う仕事内容は、ITインフラの構築・運用・保守。
会社によっては、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアを支えるのがインフラエンジニアとなるなど、裏方のさらに裏方、企業内で会社の土台を支えるのが仕事です。
少し前までは、自社サーバーやネットワークの管理がメインでしたが、IoTが急速に広まるなかで、インフラエンジニアの役割が大きく変化してきました。
高いセキュリティを実現しながら、モノとクラウドとの双方向のデータ交換が行えるようにするため、インフラエンジニアの知見や高度なスキルが求められています
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの仕事内容について、具体的にご紹介します。
設計
クライアントが求めるシステムやネットワークを導入するにあたって、必要な要件や最適なプランをデザインする仕事です。
目的を達成できる機能を〝要件〝として書き出さなければならないため、ITインフラの知識や最新のネットワーク機器にも熟知している必要があります。
特にプロジェクトの規模が大きくなるにしたがって、共通の設計書をもとに作業を進めていく必要性が出てきます。
インフラ構築
要件定義された設計書をもとに、インフラを構築していきます。
必要な機器やソフトウェアを外部に発注し、到着次第導入を進めていきますが、場合によっては機器の組み立てや配線の接続を行うことも。
クライアントの使用しているOSやバージョンに対応できているかテストや動作確認を行って、正常に稼動できるかをチェックします。
保守・運用
構築したインフラが、24時間安定的に稼動できるよう保守や監視をするのが仕事で、急激なアクセス増加・サーバーの故障・通信データ量への対応などへの対応を行います。
サーバーダウンやシステムが止まってしまうことは、企業にとって死活問題ですので、トラブルが起きたときにすぐに対応するのも、インフラエンジニアの仕事の1つと言えます。
たとえば、自社でWEBサービスを提供している企業の場合、利用者数が少ない夜間の時間帯に保守点検作業を行うことがあり、夜勤になることも珍しくありません。
インフラエンジニアのキャリアプラン
インフラエンジニアとしてキャリアを積んでいく場合どのようなキャリアプランの選択肢があるのか、キャリアアップを果たすためのいくつかの道筋をご紹介したいと思います。
インフラエンジニア→PM(プロジェクトマネージャー)
保守・運用業務からキャリアをスタートさせ、要件定義・設計・構築にタッチしつつ、インフラの環境技術や運用面を管理し、その後PMへとステップアップしていきます。
社内でキャリアアップを図ることもできるため、PMは次のキャリアとして描きやすいと感じる人もいるでしょう。
関連:PM(プロジェクトマネージャー)になるには?資格や仕事内容
インフラエンジニア→ベンチャー企業のCIO
特にアーリーステージにあるベンチャー企業では、外注する予算も取りにくいため、ITインフラの設計・構築・保守・運用などを自社で行う傾向にあります。
インフラエンジニアとしての技術を持った人物は歓迎され、非IT系のベンチャーの場合、いきなりCIOへと抜擢されることも珍しくありません。
CIOの詳しい仕事内容については「CIOとCTOの違いと役割や仕事内容!転職するには?」で解説しているので、興味があればぜひご参考ください。
インフラエンジニア→ITコンサルタント
近年、アプリケーション開発以上にITインフラの活用をテーマにしたプロジェクト増加に伴い、インフラを構築できるインフラ系のITコンサルタントへのニーズが増えてきました。
インフラエンジニアとしての経験やスキルは、コンサルティングファームでITコンサルタントとして活かすことができます。
「ITコンサルタントになるには?転職・就職難易度は?未経験可?」で詳しい仕事内容について解説していますので、興味があればぜひご参考にされて下さいね。
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インフラエンジニアに有利な資格
基本情報技術者試験
3ヶ月~半年:
これからプログラマーやシステムエンジニアを目指す人にぴったりの資格で、IT業界で仕事をしていく上で必要とする基本的知識と論理的思考を問われます。
経営やマネジメントに関する出題もあることから、ITが経営に及ぼす影響も知識として得ることができます。
CCNA
2ヶ月~半年:
CCNAは世界最大手のネットワーク関連機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施する試験です。
ネットワーク技能を認定する資格で、同社の商品に対する知見の証明になるだけでなく、基本的なネットワーク知識を保有している証明となります。
ネットワークスペシャリスト試験
半年~1年:
情報処理技術者試験の区分のうち「レベル4」に該当する難易度の高い試験で、ネットワークに関する専門性を問われます。
一定の経験を積んだエンジニアが対象で、合格率は10%前後になる年もある難易度の高い試験です。
インフラエンジニアの平均年収
インフラエンジニアの年齢別平均年収は、以下のようになっています。
20代 | 339.5万円 |
30代 | 429.0万円 |
40代 | 550.6万円 |
50代 | 660.0万円 |
日本人の平均年収は441万円なので、そう考えるとインフラエンジニアの報酬は魅力的と言えそうですね。
インフラエンジニアの将来性は明るい
平成30年の総務省の通信利用動向調査によると、クラウドサービス利用企業が58.7%と過去最高を記録し、今後もクラウドサービスの利用企業が増えることが予想されています。
クラウドの普及に伴い、WEBサービスの分野でも最低限の要件が満たされた段階で市場にリリースし、その後に追加機能を加えて行くスタイルが主流になりつつあります。
このような背景から、ITインフラを熟知するだけでなく、プログラミングができる人材へのニーズが急増していますので、インフラエンジニアとして技術を磨き、キャリアアップすることで年収1,000万円以上を稼ぐことも難しくありません。
ぜひ未経験からでもインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートさせ、将来の日本のITを支える人材として活躍して頂くきっかけとなれば幸いです。
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