元キャリアアドバイザーとして20代の転職経験者400人から集めた失敗体験の中から、20代の失敗でありがちな代表的な5つのパターンとその原因を徹底的に解説し、転職を成功させるための方法についてご紹介していきます。
「転職しなければよかった」なんて後悔の残る転職は避けたいものですよね。
転職市場で最も需要の高い20代での転職は、他の世代と比べても成功させられる確率が非常に高い転職に最も適した年代です。
しかしきちんと準備を行わずに行き当たりばったりの転職をしてしまうと、「やっぱり前職の方がよかった…」と後悔し、再度転職活動を行わざるを得ず自身のキャリアに大きな傷を残してしまうことになりかねません。
ぜひこの記事を最後まで読んで「転職して良かった」「成功だった」と思える転職を実現させてください。
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目次
20代転職の失敗でありがちな5つのパターン
ではまず、20代の転職でありがちな5つの失敗パターンについてご紹介します。
✅会社・仕事とのミスマッチ
✅ブラック企業に転職してしまう
✅ジョブチェンジ(異業種転職)による失敗
✅給料の安い会社に転職してしまう
✅転職を決断するのが早すぎる
順番にそれぞれ詳しく見ていきましょう。
会社・仕事とのミスマッチ
20代で転職した場合に最も多い失敗が「会社・仕事とのミスマッチ」です。
求人票に書いてあった内容とは違う労働環境、想像していた社風と異なる雰囲気など、せっかく転職したのに「自分に合っていなかった」という理由で早期離職に至ってしまう人が少なくありません。
たとえば、元々中小企業で働いていて大企業への転職に憧れて転職をしたものの、会社の規模が違いすぎて自分には合わず後悔するというパターンがあります。
20代転職失敗体験談
→24歳女性の転職体験談以前勤めていた中小企業では、会社の規模もそれほど大きくなかったので、風通しがよく、なんでも相談したりすることができる空気感がよかったです。
しかし大企業になったがゆえに、より大きな金額を動かさなくてはならないプレッシャーや人間関係もたくさんの人とかかわらなくてはいけないので、精神的に追い込まれることがありました。
中小金融機関営業→大企業金融機関営業職
この経験者のように、求人票に書いてあることを過信して入社を決めてしまうと、本来の転職理由であったはずの部分が改善できていなかった等、大きなミスマッチに繋がってしまう可能性が高くなります。
どんな企業に入社したとしても少なからず理想とのギャップはあるものですが、求人票を鵜呑みにしすぎることは危険と言えます。
ブラック企業に転職してしまう
やりがいを求めて転職したら「ブラック企業だった」というのは意外とよく聞く話です。
多少の困難を承知のうえで入社したとしても、やりがいを求め過ぎて転職すると、
・成果を出したのに昇給せずにいつまで経っても給与が上がらず生活できない
・長時間労働に悩まされる(最悪残業代も出ない…)
・高い結果を求められるためプレッシャーに負けてしまう
…etc
などが原因で、辞めてしまうことがよくあるのです。
20代転職失敗体験談
→27歳男性の転職体験談以前勤めていた中小企業では、時間外勤務はほとんどありませんでした。
しかし転職後には残業が増えて、ほとんど自分の時間を取ることができなくなってしまいワークライフバランスが完全に崩れてしまいました。
当然ながら取引先の質も変わってしまい、営業がやりづらくなってしまったような印象があり、「転職しないほうが良かったのかな…」と後悔しています。
広告会社営業→広告会社営業
会社都合で退職することになった場合を除けば、転職することで前の職場より良い環境を手に入れたいと思うのは当たり前のことです。
しかし、実際に転職してみると「やりがい」とは名ばかりの「ブラック企業」だった、という事態が起こるケースが多いという現状なんですね。
ジョブチェンジ(異業種転職)による失敗
新卒で入社した会社で希望の職種に就けなかった場合、早い段階で転職した方が有利になるだろうと20代のうちにジョブチェンジを考えて転職する人も多いでしょう。
しかし、ジョブチェンジ考えて転職する人のおよそ3人に1人が転職を後悔していると言われています。
20代転職失敗体験談
→29歳女性の転職体験談転職する前の仕事はとてもやりがいがあり、お客様ともとても良い関係を築いており、自分にとっては転職とまで思っていました。
しかし勤めていた会社の業績が悪くなり、止むを得ず転職を決意。
人のためになる仕事という理由で介護士へジョブチェンジしたが、とてもハードでやりがいを感じる以前に疲労困憊してしまう毎日。
時間に追われる仕事でミスも許されぬ緊張感の中であっという間に1日が終わってしまうので、どこか気の晴れない思いで働いています。
インテリアコーディネーター→老人ホーム介護士
転職する前は嫌で嫌で仕方ないと思っていたはずの仕事も、いざ辞めて新しい仕事を始めることで良さに気付くことも多いのです。
ジョブチェンジが理由の場合の転職では、
・給与等の条件は良かった
・人間関係は非常に合っていた
・会社としての将来性が高かった
・・・etc
上記のような職種以外の点では前の会社に満足していたケースが多いためだと言われています。
給料の安い会社に転職してしまう
働く上で「給料」というのは仕事の満足度を図る上で重要な指標の一つとなる訳ですが「給料が安い」という理由で転職してしまうと、意外と転職後に後悔することが多いようです。
「仕事内容も嫌いではない、特段人間関係にも悩んでいない、だけど給料が低いし、上がる見通しもない…」という理由で転職する場合、次の職場を選ぶ基準は当然"給料"の優先順位が高くなりますよね。
しかし、高い給料をもらっているにも関わらず仕事の充実度は低く、前職に対して"給料は低かったけど、いい職場だったな…"と感じてしまう人が少なくないという訳です。
決断するのが早すぎる
「石の上にも三年」とは良く言ったもので、3年待たずに転職を決断してしまうと、一つの仕事を中途半端にしかできないまま職を転々としてしまうことになります。
仮に今行っている仕事が楽しくなかったり、意味を見いだなかったとしても、3年やり遂げることでやはりある程度一つのビジネスの全体像は見えるようになります。
また、3年以内で前職を退職してしまうことによって、転職市場では「充分なスキルが身についていない」と判断され、結果的になかなか内定を貰えないという人も少なくありません。
親や周囲のいうことを聞かないことが正解なことももちろんありますが、やはり3年は勤めるということは、今後のキャリアにおいても重要な指標となるでしょう。
20代が転職で失敗する原因
ではなぜ、前述したような"20代転職の失敗"が起きてしまうのか、その原因についてもう一歩深掘りして解説して参ります。
やりたいことが明確になっていない
20代で転職を失敗したと思っている人の中で一番多いケースが「今の職場が辛いからとにかく早くやめたい」「やりたいことはないけど給与を上げたい」「上司が嫌いだ」など、とにかく会社を辞めることが目的になっている場合です。
転職とは、本来現状をより良いものにするために行うことですが、転職に失敗する多くの人がこのように「辛い現状から抜け出すこと」が目的になってしまっているのです。
たしかに現状の職場環境に不満があり、退職を考えるのは至極当たり前なことですが、それだけでなく「じゃあ辞めた後自分は何がしたいのか?」と一歩進んだ思考に及んでいない人が非常に多いのです。
転職を本当の意味で成功させるためにも目先のことだけを考えて転職するのではなく、将来的に自分がどうなっていきたいのか、やりたいことはどういうことなのかを明確にして、転職先を決めていく必要があります。
転職理由が他責になっている
他責とは、問題の責任を自分ではなく「他者のせいにする」ということです。
転職したいと思った考える人は、少なからず誰しも会社に不満があるものです、しかし、転職理由をそのまま「上司が悪いから」「会社の方針が良くないから」など、他者のせいにしていませんか?
転職理由を他責にしてしまうと、転職先の会社でまた同じような事象が起きた場合に、転職を繰り返さなければなくなってしまうかもしれません(=いわゆる"ジョブホッパー")。
企業との面接でも、他責の転職理由を伝えた場合には、「採用してもまたすぐに退職してしまうのでは?」と考えられ、不採用となってしまう可能性が高くなります。
転職したいと思った時はまず、自分自身で改善できないことなのか考えてみましょう。
情報収集不足
ミスマッチやブラック企業へ転職してしまったケースなどは「情報収集不足」が原因となっていることが多いです。
求人票に書いてあることはあくまでも参考程度にすべきで、その理由としては、求人票は企業が転職希望者に自社をアピールする材料であって、そこに悪いことは書かないことが多いためです。
残念ながら、ブラック企業の中には人材を集めるために嘘をつくような会社もありますので、求人票を鵜呑みにするのは非常に危険です。
企業の口コミサイトや転職エージェントを活用して、しっかりと応募企業の情報収集をした上で入社を決めましょう。
参考:転職エージェントのブラック企業求人とホワイト求人の見分け方
キャリアを長期的に考えられていない
仮に「今」転職して短期的にはやりたい仕事ができたとしても、長期的に見た時に「やっぱり前の会社でもうちょっと頑張ればよかった…」と思うのは良くあることです。
キャリアというのは40年以上続きますので、1年我慢する日々が続いたとしても、その後にやりたい仕事ができるようになる可能性も十分あり得ます。
安易に新卒就活と同じと考えている
安易に新卒時の就職活動と同じように転職を甘く見ていると、結果的に痛い目に合ってしまう可能性があります。
そもそも新卒就活と転職は根本が違って、新卒では学生のポテンシャルを見られる"ポテンシャル採用"に対し、転職(中途採用)では何ができるかが見られる"スキルマッチング採用"です。
新卒採用 | 将来何ができるか(=ポテンシャル採用) |
中途採用 | "今"何ができるか(=スキルマッチング採用) |
この違いを意識せずに転職活動を行うと、思ったように書類選考や面接に通らず徐々に焦りが出始め、最終的には次の仕事が決まらないまま今の会社を退職しニートになる、という最悪の状態になりかねません。
もちろん100%スキルマッチングではなく20代なのである程度ポテンシャルも見てもらえますが、基本的には"今の自分に何ができるか"をアピールすることを癖付けておきましょう。
給料・年収重視の転職になっている
「給料・年収が高いから」という理由で転職先を選んでしまうと、後々失敗したと感じるケースはよくあります。
もちろん、仕事内容そのものが好きでやりがいを感じているのであれば話は別ですが、給料や年収のみをモチベーションに働くことは人としてあまり健全ではないので、いつか必ず綻びがきます。
特に20代であれば給料・年収の差に関してもたかが知れているので「その職場で何を学べるか?」「どんな成長ができるか?」という視点で転職先を選ぶべきです。
大手企業・ブランド志向の転職になっている
最初に新卒で入社した会社が中小企業の人にありがちなケースとして「大手・大企業だから」という理由で転職して失敗するケースも良くあります。
・大手はなんとなく憧れがある
・女子にモテそう
などという薄っぺらい理由で転職先を選ぶことは、ハッキリ言ってあなたのキャリアにとって何の得もありません。
やはり何度もお伝えしたように、その会社で何を学び、どんな自己成長が期待できるかという軸で会社選びをしていかなければ、後々転職を繰り返す悪循環に陥ってしまうでしょう。
20代で転職に失敗した人の体験談
では実際に、20代の頃に転職をするも「失敗した」と後悔してしまっている人々の声を取材して参りましたので、ご参考いただければと思います。
●20代で転職して失敗した人の体験談
→25歳女性の転職失敗談初めての就職先は個人病院でした。
色々好きなようにやらせてもらってはいたものの、最終的に社長から「何もやらなくていい。座っているだけでいいんだよ」と言われ、座っている為だけに就職した訳ではない、もっともっとやりたいことがあるのにと思い、まだ転職先が決まってもいないのに退職しました。
しかしその後、色々と転職を経験しましたが、「座っているだけでお給料がもらえる」仕事先はもちろんなく、しかも、給料はその病院が最高額でした。
今の方が、断然好きなことをやり、働いている感覚もあり日々充実しているものの、金銭面で我慢することがあり、値段を見て買わないことがあるたびに「あぁ、あそこの病院をやめていなければ、なんでも好きなものを悩まず買えたなぁ」と度々現実を見てしまいます。
やはり転職前に給料面なども考えて、転職した方がいいと思います。
●20代で転職して失敗した人の体験談②
→21歳男性の転職失敗談高卒で一番最初に内定をもらって就職した企業はちょうど経営状態が悪い時期で、給料もあまり良いとは言えず当時の現状が続くようなら長く働いても昇給はさほど望めないだろうという状態でした。
一応正規雇用での就職でしたので夏と冬にはボーナスの支給がありましたが、経営陣が変わってから些細な事にも不満を抱くようになり3年目の夏にボーナスが減った事が引き金となって、見切りをつけて会社を退職する運びとなりました。
転職した直後は収入もある程度増えてそれなりに満足のいく生活を送ってはいたのですが、退職してから数年経って当時仲が良かった同じ部署で働いていた先輩と久しぶりに会い話を聞いてみたら、経営状態が回復して給料もいくらかは増えた、新規開拓の事業も良好なのでボーナスも期待できるんじゃないかと笑顔で話していました。
良かれと思って転職した企業は前の職場に比べて長時間労働が当たり前の職場でしたので、その点を考慮すると退職後に経営を持ち直したなら労働環境だけは良かったので転職は早まったと思わざるを得ませんでした。
●20代で転職して失敗した人の体験談③
→24歳女性の転職失敗談転職する前は女性が多い職場だったのでそれなりに気は使いましたが、今考えてみれば気持ちは楽でした。
転職して男性が多い職場に変わって失敗したなと思うことは、とにかく女性の立場が弱いことです。
男性と女性の割合は9:1で圧倒的に男性が優位な雰囲気で、男尊女卑文化が色濃くのこっている会社でした。
例えば何かするにも「女だから~」と何かにつけて女性であることへのネガティブなことを言われることが多いです。
同じ間違いをした男性社員は男性だからとか、若いから、という理由をつけられずに指摘されるのに対し、女性社員へはまず一言目が女性であることで、こうであるという意味不明なものでした。
仕事にやりがいがあるし、未来も見える楽しい仕事なので好きですが、働いてる人たちの文化が女性であることをマイナスであると潜在意識として持っているので働きづらいです。
給料・人間関係など、転職する前は予想していなかった部分で「思っていたのと違った」という状況に陥ってしまっていることが分かるかと思います。
20代の転職で失敗しないためには…
先ほどご紹介した転職失敗談を聞くと、どうしても転職に対して後ろ向きな気持ちになってしまいますが、それでも転職したいという20代の方もいるかと思います。
ではご紹介した転職失敗談を踏まえて「どうすれば20代で転職して失敗せずに済むのか」ここからはお伝えして参ります。
転職を通じて何を実現したいのか考える
他の年代に比べると20代の転職ではジョブチェンジなどの希望も叶いやすく、理想の環境で働けるチャンスと言えます。
転職にはネガティブな理由が伴うものですが、それだけではなく「転職を通じて何を実現したいのか」自分自身と向き合って真剣に考えてみましょう。
ポジティブな理由で転職できればやりがいのある仕事に就ける可能性も高くなりますし、何より、後悔がない転職をすることができるでしょう。
自分が成長できる環境で転職先を選ぶ
20代はまだまだこれからのキャリアが長いので、とにかく仕事を通じて吸収できることは全て吸収してやるぐらいの勢いで転職先を選ぶべきです。
たとえば、
・今までやったことのない仕事ができる
・自分の苦手としている分野を克服できる
・次々に新しい仕事を任せてもらえる
…etc
というような「経験重視」で転職先を選ぶことが、20代転職成功の秘訣です。
20代の段階で給料や、仕事が楽だからという理由で職場を選んでも、長期的に見ると間違いなく損なので、とにかく自己成長できる環境を選ぶようにしましょう。
在職中に転職活動を行う
精神的、肉体的に限界まで追い込まれて転職を与儀なくされている場合は一刻も早く会社をやめるべきです。
しかしそうでない場合は可能な限り、思い立って仕事を辞めてしまうようなことはせずに在職中に転職活動を行うようにしましょう。
まだ転職先が決まっていないにも関わらず先に離職してしまうと、どうしても焦りが出てきてしまい、結果転職先に妥協が出てしまう可能性が非常に高くなります。
安定した収入がある中で転職活動をすることで精神的余裕が生まれ、焦らずにじっくりと自分に合う企業を見つけることができるでしょう。
今までご紹介してきたように転職活動で失敗する大きな原因が「情報収集不足」や「自己分析不足」によるものです。
転職先への情報不足を極力減らすためにも、転職活動において転職エージェントの利用は必須だと言えます。
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また、転職のプロであるキャリアアドバイザーが第三者目線から、あなたの転職理由や希望条件を聞いて転職すべきか否か客観的な立場から助言をくれます。
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ぜひ、今回紹介したいずれかの転職エージェントを活用し、絶対に20代での転職を失敗しないような転職活動を行うために役立てて頂けますと幸いです。
20代の転職で失敗しない方法まとめ
転職というのは一度失敗すると、自身のキャリアに「経験社数」という大きな傷をつけてしまうことになります。
実際に20代で転職して失敗してしまった、後悔しているという方々の体験談を紹介しましたが、やはりこの記事を読んでいる方にはなんとしてでも後悔しないような転職をして欲しい訳です。
そのためにも先ほどお伝えした、
転職を通じて何を実現したいのか考える
自分が成長できる環境で転職先を選ぶ
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上記対処法を実践して、「転職を成功させるための事前準備」を行いましょう。
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