化学メーカーからの転職先おすすめ一覧を実際にメーカーから転職した方々の体験談を取材してまとめました。
「単純作業ばかりで、キャリアアップが見込めない」
「自分の成長が実感しにくい」
などと、化学メーカーに勤務していて与えられた業務を淡々とこなす毎日だと、不満を感じるのも仕方がありません。
私自身大手転職エージェントにおいて、化学メーカー勤務のエンジニア・研究職から営業職に至るまで、幅広い職種の転職支援を実現してきました。
化学メーカーから転職をして、成功した人にはいくつかの共通点があります。
ここでは、化学メーカーからの転職先として、おすすめの業界や会社、メーカー勤務ならではの売りになるキャリアについて詳しく解説をしていきます。
是非、現在化学メーカーで研究職やエンジニアとして勤められていて転職を検討し始めている方は、キャリアデザインの参考にして頂ければ幸いです。
化学メーカーからの転職に強い転職エージェントはコチラ
【最終更新日.2024年10月21日】
目次
- 化学メーカー業界・研究職の最新転職/就職事情
- 化学メーカーから転職したい・辞めたい理由
- 化学メーカー研究職から転職で活かせるスキル
- 化学メーカーのキャリアパス!転職しない場合
- 化学メーカーから転職先おすすめ一覧
- 化学メーカーから転職先①:異業界のメーカー
- 化学メーカーから転職先②:人材紹介会社
- 化学メーカーから転職先③:コンサルティング会社
- 化学メーカーから転職先④:WEB広告・マーケティング会社
- 化学メーカーから転職先⑤:商社
- 化学メーカー研究職の転職市場年収相場は?
- 化学メーカーからキャリアアップするために取り組むこと
- 首都圏勤務の化学メーカーへ転職するために
- 化学メーカーからの転職に強い転職エージェント
- 化学メーカー研究職からの転職でよくあるQ&A
化学メーカー業界・研究職の最新転職/就職事情
実は化学メーカーからの新卒3年以内の離職率は、就職四季報によると5%以下と、他のどの業界と比較しても圧倒的に低い現状があります。
下記は離職率の低い業界ランキングTOP5ですが、1位の「電気・ガス・熱供給・水道業」の6.9%よりも離職率は低いため、化学メーカー業界は極めてホワイト企業が多いという現状がわかるかと思います。
電気・ガス・熱供給・水道業 | 6.90% |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 10.40% |
製造業 | 18.60% |
金融・保険業 | 21.40% |
複合サービス事業 | 21.60% |
中でも下記の化学メーカーに関しては、極めて新卒3年以内の離職率が低い"超優良化学メーカー"として知られています。
✅クレハ 0%(33/33)
✅大日精化工業 2.7%(30/29)
✅日東電工 2.7% (57/55)
✅宇部興産 2.8%(63/61)
✅住友化学 3.1%(108/104)
✅大陽日酸 3.2%(29/28)
✅花王 3.3%(194/188)
✅東ソー 3.3%(161/156)
年齢としては20代後半~30代半ばで転職する方が比較的多く、40代以降でキャリアを活かして転職を成功させる化学メーカー研究職の人もいます。
化学系企業の人気就職ランキング!就職偏差値も
化学系企業の人気就職ランキングを就職偏差値と共に調査したところ、以下のようになりました。
信越化学/三菱ケミカル | 就職偏差値67 |
住友化学/東レ | 就職偏差値66 |
旭化成/富士フイルム | 就職偏差値65 |
三井化学/日東電工 | 就職偏差値64 |
上記で挙げた化学メーカーの就職先人気企業は、東京一工・難関国公立・上位高公立レベルの学歴が必要となりますので学歴フィルターがあります。
化学メーカーの仕事内容(研究職/営業職)
化学メーカーの仕事内容について、研究職と営業職にそれぞれ分けて解説して参ります。
化学メーカー研究職の仕事内容
化学メーカーの研究開発職は、新たな発見や仮説の検証などを行なって新規開拓を行う基礎研究と、基礎研究で得た成果を具体的な製品化につなげるための応用研究の2種類があります。
研究職は成果が出るまでには長い時間を必要とするケースが多く、根気強さが求められる職種です。
チームで研究を行うことが多いので、チームワークやコミュニケーションスキルも求められます。
化学メーカー営業職の仕事内容
化学メーカーの営業は主に既存顧客営業で、鉄鋼、非鉄、ガラス、プラスチック、樹脂、ゴム、セラミック、繊維、インク、紙などを扱う法人営業となります。
既存顧客営業は顧客とコミュニケーションをとりながらニーズをくみ取り、自社製品の提案を行って契約を継続させたり、製品を販売した企業に対して定期的にアフターフォローを実施します。
製品需要の見込みをヒアリングして、販売予算の作成や在庫運営に役立てるのも李業色の仕事内容です。
化学メーカーから転職したい・辞めたい理由
しかしいくら離職率が低い業界とは言っても、やはり化学メーカーを辞めたいと考える人は一定数いる訳なので、なぜ化学メーカーを「辞めたい」と思うのか理由を解説いたします。
上司が嫌い(=人間関係)
どの業界・会社でも言えることですが、直属の上司とウマが合わずに離職してしまうことは退職理由としてダントツに多く、化学メーカーに限っても例外ではありません。
営業であれば比較的外回りが多いので上司からの負担は軽減されますが、それでもやはり仕事の進め方に口を出されたりノルマのプレッシャーをかけられて嫌だなと感じることはあるでしょう。
また、間接部門とも呼ばれるいわゆるバックオフィス系の事務・人事・経理・物流・資材などのポジションに関してはより人間関係のしこりが多く、離職を考えるきっかけとなってしまっている現状です。
化学メーカーの仕事のやりがいがない
冒頭でも少し触れましたが、化学メーカーの仕事に対して「やりがいがない」「単調」「つまらない」と感じて辞めたいと考える人は決して少なくありません。
技術系の職種であれば比較的単調な作業は回避できますが、事務系職種にこの傾向は強く、仕事を通じてやり甲斐を見いだせない人はなかなか続けていくのが難しい現状にあります。
これから約40年努めることを考えると、自分の将来に対してルーティーンだけでは不安に感じてしまうのも無理もないですね。
元々化学の分野が得意ではない場合新しい事を覚えるのもかなり苦痛でしょうし、特に事務職の場合は月の大半は事務作業なので転職したい人も少なくありません。
配属希望が通らなかった(海外志向)
化学メーカーに入社した理由として「海外で働けるから」「海外で働きたい」と考えて入社したにも関わらず、配属の希望が通らなかった場合も離職の理由として多いです。
特に内勤に近い前述した間接部門に運悪く配属されてしまった場合、海外勤務とのギャップは圧倒的で顕著ですよね。
自分のやりたいことがやれないという現状に対してモチベーションが保てず、他の選択肢やキャリアチェンジしたいと考えるのは当然のことでしょう。
結婚、出産、転勤(主に女性)
年々改善されつつはありますが、やはりまだまだ日本の会社で古き良き習慣が残っている業界・会社ほど男尊女卑の傾向は残っており、特に女性は希望が通りづらいこともあります。
結婚や出産など大きなライフイベントを迎えるにあたって希望勤務地が通らなかったり都合を尊重してくれなかったら、辞めて転職したいと考えるのも自然な話ですよね。
※化学メーカーは日に日に女性の希望が改善されている現状ではあります。
作業服をして仕事したくない(現場で激務)
化学メーカーで働く人の中には希望の配属が叶わず、大卒にも関わらず作業服を着て現場の仕事をしなければならずに不満を抱えている人も少なくありません。
生産ラインで三交代で働き、日勤で働きたいにも関わらず夜勤としてうまく使われる激務な環境に嫌気が差して退職を考える人もいます。
縁故や上司のお気に入りなどで日勤に上がれる場合もありますが、5年かかって日勤に変わるのであれば転職しようという気持ちも良くわかります。
転勤なし・転勤が少ない会社に転職したい
住友化学のような大手化学メーカーであれば、会社の規模が大きい分転勤が多くなかなか腰を据えて落ち着いて働けずに辞めたいと感じる人も少なくないようです。
仕事内容が好きで人間関係もそこまで悪くなく激務でもない場合は、転勤が少ない同業他社の化学メーカーへの転職を検討すると良いでしょう。
化学メーカー研究職から転職で活かせるスキル
化学メーカー研究職から転職先を探す際に、化学メーカーで培った次の転職先でも経験スキルとして以下のようなものが挙げられます。
- 研究開発の実務経験
- 品質保証/プロセス開発などの経験
- ITリテラシー(データサイエンティスト)/英語力
やはり最も評価に値されるスキルは研究開発の実務経験で、化学領域での研究開発の経験を「3年以上〜5年以上」を実務ベースで求める求人が転職市場において多くを占めています。
どのような研究を扱ってきたかは企業によって求めるものが異なりますが、「半導体」「ポリマー開発」「樹脂開発」「高分子設計」「配合技術」などの経験を持つ方は転職市場で高く評価される傾向が強いです。
品質保証やプロセス開発など研究開発とリンクする職種の経験がプラス評価されることも少なくないですし、ITリテラシーやデータサイエンスの知識、企業によっては英語力も評価されることがあるでしょう。
化学メーカー営業職から転職で活かせるスキル
化学メーカーの営業職は、自社の化学製品を購入してもらうための営業だけではなく、顧客の課題に応じて化学製品を合成・加工しながら、カスタマイズして販売する企画性が求められています。
特に化学メーカーは既存顧客のルート営業が中心になるため、顧客と良好な関係を長期にわたって構築するスキルが身につくので転職先でも活かせるでしょう。
化学メーカー技術職から転職で活かせるスキル
化学メーカーの技術職やオペレーションスタッフは、技術の担当者として顧客との商品開発において会議やミーティングに同席するなどコミュニケーション力・プレゼンテーション力が試されるため、場数を踏むことでスキルが身につきます。
当然技術職として専門性のあるスキルも身につくので、転職先でも市場価値は高くなります。
化学メーカーのキャリアパス!転職しない場合
もし仮に化学メーカーから転職せずに働き続けてキャリアパスを築いていく場合は、以下のようなキャリアパスが想定されます。
- 管理職
- 技術営業や商品開発など他部門で活躍
それぞれ詳しく解説いたします。
管理職
化学メーカーのキャリアパスとして、自社内で着実にステップアップを遂げて管理職を目指すルートがあります。
一口に化学メーカーといっても研究・開発・製造・品質管理・営業など職種はさまざまですが、どの職種であっても基本的にリーダーや管理者というマネジメント側の立場の人がいます。
管理職に求められる能力や要素としては、
- 人に指示を出す
- マネジメント能力
- 責任感
- リーダーシップ
上記の要素が必要となります。
どの職種であってもひとつひとつ仕事を着実にこなし、周囲からの評価を積み重ねて化学メーカーの中で管理職を目指すとよいでしょう。
技術営業や商品開発など他部署で活躍
「製造から品質管理」「研究開発から企画」といったように、現在の部署・業種から他部門へ異動して活躍するのも化学メーカーのひとつのキャリアパスです。
部署を異動することで、自分のスキルや知見を広げられます。
別の部署で働く中で新たなやりがいや達成感などを見いだせる可能性は十分にありますし、複数の職種に就くことで身につく経験は異業種でも応用できるため、結果的にゼネラリストとしてキャリアの構築に繋がるでしょう。
化学メーカーから転職先おすすめ一覧
では、そんな化学メーカーで身につけたスキルを活かせる転職先はどのような業種・職種が挙げられるのか5つに分けて詳しく紹介して参ります。
異業界のメーカー | |
人材紹介会社 | |
コンサルティング会社 | |
WEB広告・マーケティング会社 | |
商社 |
※⭐️の数が多いほど化学メーカーとの親和性は高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
化学メーカーから転職先①:異業界のメーカー
まず化学メーカーからの転職先としておすすめなのが、異業界のメーカーです。
私自身転職エージェントでメーカーを担当していた時も「異業界でも構わないから、メーカーで営業(技術)を経験した人が欲しい」と、ほとんどのメーカーの採用担当者がメーカー勤務経験者を希望していました。
一番の理由は"有形商材を取り扱った経験"で、形のある商材をセールスしていれば転職をしても、専門性の高い営業を実践できると採用企業は考えているからです。
商品の分野が異なっていても、今まで化学メーカーの営業職や技術職で培った販売スキルがウリになります。
たとえば以下のような異業種メーカーが例として挙げられますね。
- 医療機器メーカー
- 製造メーカー
- 住宅メーカー
- 食品メーカー
- 鉄鋼メーカー
それぞれ深掘りして解説致します。
医療機器メーカー
メーカーか代理店かによって扱う商材は自社の商品を扱うのか様々な商品を扱うのか異なりますが、総じて疾患や治療に関する知識が身につきます。
顧客となるのは医師・歯科医師や看護師、臨床工学技士などの医療従事者ですので、専門知識を用いた高いコミュニケーション能力を培うことができるでしょう。
実際に化学メーカーから医療機器メーカーのエンジニアに転職した方の体験談をご紹介いたします。
化学メーカーからの転職理由
私が勤めていた化学メーカーは中間財をつくるB2Bメーカーで、間に入ってる加工メーカーが企業努力をするので、市場のニーズがよく見えなくないことでモチベーションを保てず転職を決めました。
転職した医療機器メーカーでは、国内での製品シェアも高く、豊富なバリエーションを取りそろえている点がまず魅力です。
また、海外でのシェアもあり、かつアジア以外の欧米諸国を含む海外拠点での生産もあるため、様々な情報に触れることができるのも選んだ理由です。
給与面でもスタート時点で前職を上回ることができ、入社後の昇給も見込めることかわかったので入社を決意しました。
製造メーカー
製造メーカーの営業職では、取り扱い金額も億を超えて大きくなるケースが珍しくなく、大型の商談を経験することもあります。
専門的な知識をもとに営業活動を行うため、顧客のニーズを汲み取った専門性の高い営業スキルが身につくでしょう。
技術職は製品知識や製造過程など豊富な知識が得られ、業務に必要なソフトを使用するスキルが身につきます。
設計開発などの上流工程に行けば、商品の企画段階から設計の情報を製造工程に落とし込む製品設計のスキルも手に入れることができます。
実際に化学メーカーから製造メーカーへのキャリアアップ転職を成功させた29歳男性の転職体験談をご紹介いたします。
化学メーカーからの転職理由
開発していた材料を上市することができ、またその分野では今後数10倍となる見込みであったため、キャリアアップを目指したいと考えていました。
転職先としては材料メーカーではなく材料を使ってデバイスを製造するメーカーであれば、業務内容が同じであっても商材・組織の規模が大きくなりやりがいを感じることができると感じたため選びました。
転職先の企業は業界国内2位であり、売上高も数兆円規模の世界的企業であったため、魅力を感じていました。
人事担当に話を伺ったところ、そのような大企業でありながら中小企業のような雰囲気も残しつつ業務を進めている印象を受けたため入社を決意。
製造メーカーにとって化学材料はキーパーツであり、その化学材料を扱える化学系人材を積極的に採用していると話を伺い、活躍できると考えて転職しました。
住宅メーカー
住宅メーカーでは、何と言ってもお客様の一生に一度の買い物に携われるという点で、高単価商材の営業力を身につけることができます。
顧客が何を求めているかを探る洞察力・観察力や、なかなか購入という決断を行わない顧客に対して辛抱強く待つ忍耐力も鍛えられると言えるでしょう。
住宅メーカーでは土日出勤や長時間出勤も珍しくないため、人の倍働くというバイタリティーも知らず知らずのうちに身についている筈です。
また、住宅メーカーでは営業職のみならず、インテリアコーディネーターやCADオペレーターの求人も出ていますので職種を変えるという選択肢もあります。
実際に化学メーカーから住宅メーカーのインテリアコーディネーターとオペレーションスタッフへの転職を成功させた28歳女性の転職体験談をご紹介致します。
化学メーカーからの転職理由
元々務めていた外資系化学会社でパソコン、CADやプログラミングなどもしておりましたので、CADであれば建築業界なら需要があると思い、インテリアコーディネーターや二級建築士の勉強をしながら転職先を探していました。
転職エージェントを介して紹介された会社で一人インテリアコーディネーターとCADオペレーターをしていた女性が辞めたので、近く募集を出す予定だという情報をもらい、そちらに応募して採用されました。
外資系総合化学会社と地方の中小企業では給料も待遇も全く違い生活水準も下がりましたが、地元の実家から通える転勤もない勤務地の会社だったのでありがたかったです。
食品メーカー
食品メーカーの営業職は、スーパーやレストラン、コンビ二などに商品を卸したり、外食産業に自社商品を購入してもらうために営業活動を行います。
売れる売り場作りの提案や、販売促進の企画を立てるなど、総合的なプロモーションスキルが身につきます。
技術職は、食料品の原材料や添加物などの基礎研究や選定を行います。
人の口に直接入る性質上、食品試験や安全性をチェックするなど栄養に対する生物学や解剖学からのアプローチを行いますので、製造工場などの立ち上げなど、経営に近いキャリアが積める可能性もあります。
参考:食品メーカー営業職の仕事内容や年収は?転職時の志望動機も
鉄鋼メーカー
鉄鋼メーカーの場合は、営業職というよりも生産管理として求人が出ているケースがあり化学系の学部や学科出身であれば転職することが可能な職種の一つです。
実際に化学メーカーから鉄鋼メーカーの生産管理へ転職した方の転職体験談をご紹介いたします。
化学メーカーからの転職理由
自分の専門が大学の工学部応用化学科ということもあり転職エージェントで探したところ、鉄工所の生産管理の仕事があった。
前職の給料より良い条件だったので決めた。前職の化学メーカーとは、現場作業は似たところがあったが、生産管理という事務部門に所属できるということもあり、新しい分野で仕事ができることに期待したかった。
私は大卒なのにどうして現場で汚れた作業服を着て汗水たらして働かないといけないのか、少なからず疑問に思っていたので、今度こそ、事務所の中で、冷暖房設備のあるところで仕事ができることを願っていた。
大学で勉強したことを生かそうとしても、実社会でなかなか役立たせるのが、難しいことを前職で経験し、角度を変えて新しい仕事に就いた。
化学メーカーから転職先②:人材紹介会社
化学メーカーからの転職先として、転職エージェントと呼ばれる人材紹介会社もお勧めです。
たとえば研究職では、生産技術や生産管理といった製造ラインで働いた経験や、購買関連などのサプライチェーンマネジメントに携わっていた経験から、人材ビジネスなどの〝情報〟を扱う産業において活躍することができます。
研究職で取り組んできた業務改善スキルをもとに、書類選考から面談、内定、入社に至るまでのプロセスを細かく分析し、歩留まりになっている箇所を改善し、より効率的な業務フローを提案することができるからですね。
また、人材紹介会社では業界ごとに専門の領域が分けられている会社が多いので、メーカーでご自身が経験してきた知見を元に"化学メーカー領域専門のキャリアコンサルタント"として、転職したい人と採用したい企業を仲介することができます。
私の勤務していた転職エージェントでも、物流やロジスティック企業で働いた経験を活かし、業務改善のプロジェクトチームを立ち上げて、事業部長クラスにまで出世をした人もいました。
転職エージェントになるには?おすすめ優良エージェントの特徴
化学メーカーから転職先③:コンサルティング会社
製造業の勤務経験者を積極的に採用しているコンサルティング会社も、メーカーからの転職先としておすすめです。
コンサルティング会社では、クライアントである製造業やメーカーに入り込み、コンサルタントを常駐させて、トップの経営課題から現場での業務改善やデジタル領域のコンサルティングを行います。
そのため、製造現場を良く知る、メーカー出身者が欲しいのです。
メーカーで実際に働いた実務経験があるからこそ、会社の「内」と「外」の両面から改革のアプローチが可能になり、現場サイドと経営者との橋渡し役が担える存在になり得ます。
特定のスキルや職種に限らず、製造業・メーカー勤務というバックグラウンド自体がキャリアの売りとなって、製造業に特化したコンサルティングファームや、総合系、戦略系コンサルティングファームなどへの転職が可能です。
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化学メーカーから転職先④:WEB広告・マーケティング会社
電機メーカーで経理職を経験していた人が、インターネット関連企業のマーケティングリサーチ担当として、転職を成功させた事例がありました。
業界未経験ではあったものの、数値管理能力を評価された点に加え、リサーチを依頼しているクライアント企業に製造業やメーカーが多く含まれていたこともあって採用が決まったのです。
もともと異業界からの転職組が多く活躍するのがWEB広告・マーケティング会社の特徴で、WEB広告・マーケティング会社では、クライアント企業がメーカーになる場合が珍しくありません。
そのため、メーカー出身者は事情を良く知る人材として、WEB広告・マーケティング会社において評価が高くなる傾向があります。
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また、IT・WEB業界は実力があればどんどん上を目指せる風土があるので、その点に魅力を感じて転職を決断する人も少なくありません。
実際に住宅設備メーカーの営業職からIT・WEB企業の営業職に転職した方の体験談をご紹介します。
化学メーカーから転職した体験談
メーカーでは得られなかった魅力のある会社だったので選びました。
入社3年目で役職についている20代が多く、実力を兼ね備えた上司が多いです。
毎年新しい事業に挑戦しており会社として常にチャレンジ精神のある社風なので自分にとっても働きやすい環境ですし、新規事業に携われるチャンスも年次関係なく多いと思いました。
現状維持の意識のメンバーばかりのメーカーと違い、転職先では社員全員がモチベーションあふれ常に改善を考え変化していく環境です。
無形商材のIT業界ということで、有形商材のメーカーとは人脈が一変し、自分の財産にもなると思い転職しました。
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化学メーカーから転職先⑤:商社
最後に化学メーカーからの転職先としておすすめなのが商社です。
化学メーカーで勤務していると、基本的には自社ブランドしか取り扱うことがありませんが、「自社ブランドに愛着が持てない」と悩み、転職相談に訪れる人は少なくありません。
商社では数多くの会社の商品を取り扱いますので、多様な商品を提案できる仕事に面白みを感じて、メーカーから商社に転職をする人が多いという現状です。
また、商社はメーカーから商品を仕入れるため、メーカー勤務時に培った製品や商品に対する豊富な知識と、目利き能力が非常に役立ちます。
メーカーに比べて商社には海外に勤務先が多いため、活躍のフィールドが広がりキャリアアップも視野に入れることができるでしょう。
実際に化学メーカーから転職し商社の営業職として活躍する35歳男性の転職体験談をご紹介いたします。
化学メーカーから転職した体験談
中小企業ではありますが、福利厚生はかなりしっかりしていますし、給料面も基本給が高くて営業手当などもしっかりあるのが魅力的でした。
職種も営業で自分の望むスタイルを実現出来そうだと思いましたが、全く知識の無い業界で覚える事もかなり多く正直不安ではありましたが、教育期間がしっかり長くあり安心しました。
業績も長年黒字を出していて将来性もあると判断出来たので入社しました。
休みも土日祝としっかり休めますし休憩なども自由に取れ、残業もありますが日に1時間程度。ノルマも一応ありますが覚えるのに5年程はかかるのでそこまで強く言われません。
個人的な事情で転勤が難しかったのですが、面接の段階で転勤の可能性をほぼ消してくれたのも大きな要因でした。
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化学メーカー研究職の転職市場年収相場は?
日系大手化学メーカーの研究開発職の年収相場を経験年数別に整理すると以下のようになります。
研究職の初任給 | 年収350万円〜500万円 |
経験年数5年程度 | 年収500万円〜800万円 |
経験年数10年程度 | 年収800万円〜1200万円程度 |
イメージとしては30代前半で年収600万~700万円、40代で年収800万~1000万円あたりが最もボリュームゾーンとなるでしょう。
化学メーカー研究職においては博士号や修士号などの学位を持つ人や、有機合成や分析などの専門分野の経験を持つ人はより高い年収を期待できる場合があります。
化学メーカーの総合職年収
化学メーカーに総合職として入社した場合の年収を年代別に見ていくと以下のようになります。
大手化学メーカーの年代別平均年収
20代 | 500万~600万円 |
30代 | 750万〜850万円 |
40代 | 1,000万~1,300万円 |
50代 | 1,300万~1,600万円 |
化学メーカーの総合職は成果が給料に反映するインセンティブ制度を採用しづらいですが、大手化学メーカーになれば年収はかなり高くなります。
中堅化学メーカーの年代別平均年収
20代 | 400万~500万円 |
30代 | 600万円〜750万円 |
40代 | 800万~1,000万円 |
50代 | 1,000万~1,200万円 |
大手化学メーカーと比較するとやや年収は下がりますが、それでも異業種の平均年収と比較すると高くなります。
化学メーカーからキャリアアップするために取り組むこと
化学メーカーからキャリアアップするために、在籍期間のうちの磨いておくスキルや取り組んでおきたいことを解説します。
専門性を高める
まず最初は専門性を高めることでしょう。
研究開発などの専門職はもちろんですが、営業職であっても取り扱い商材の知見や顧客との折衝の中で専門性を磨いておきましょう。
同業界での転職ではその具体的な内容が評価に繋がります。
また、異業界へ転職する場合には専門知識の内容だけでなく、「それだけの専門性を就業しながら習得できる人」という評価に繋がります。
行動力を高める
社会人としての基礎力とも言えますが、行動力を高めておきましょう。
未経験業務に対しても積極的に挑戦できるフットワークの軽さは、異業界・異職種へ転職するケースにおいて非常に重要です。
また、プロジェクトや研究を最後までやり切る業務遂行力については、コミットメントの高さや、業務設計・優先順位付け・創意工夫といった業務生産性の観点においても評価を受けることができるでしょう。
実績を残す
事業会社に所属している以上重要になるのは、外部にアピールできる水準で実績を残すことでしょう。
現在参加しているプロジェクトや担っているミッションにおいて、高い実績が残せるように注力しましょう。
一方で、残念ながら目に見える実績が残せなかった場合においても、過程で習得したスキルや経験も市場価値に繋がります。
実務として任されている取り組み以外にも、自分のチャレンジしたい領域において知識や技術をインプットし、実際の業務へアウトプットして経験を積み重ねましょう。
首都圏勤務の化学メーカーへ転職するために
前述の通り、転職理由の一つにも挙がるのが「勤務地」です。
化学メーカーでの勤務は続けたいけど、首都圏で働けるかどうかが不安・・・という方に向けて、化学メーカーでの首都圏勤務について解説します。
化学工場・研究所は地方都市に多い
化学工場・化学研究所は、製品の特性によっては空気や水質の綺麗な環境を優先するため、都市圏から離れるケースがあります。
また、万が一事故が発生した際に爆発や火災を伴う物質を取り扱う場合では、リスクを考慮して住宅や建設物が密集するエリアを避ける傾向にあります。
結果として、首都圏のみに工場・研究所を設けている化学メーカーは少なくなります。
首都圏勤務の可能性が高い化学メーカー
参考までに2024年時点で工場・研究所が首都圏のみにしかない化学メーカーを紹介します。
✅AGC株式会社
✅関西ペイント株式会社
✅株式会社コーセー
✅株式会社資生堂
✅スリーエムジャパン株式会社
どうしても首都圏以外で就業したくない場合は、そもそも他エリアに拠点を構えていない企業を選ぶと良いでしょう。
転職エージェントをうまく活用しよう
コロナ禍や共働き世帯が増えたことで、以前よりは転勤頻度を抑える企業が増えてきています。
また、詳しく企業分析を行うと全国に拠点を構えているけど、首都圏の研究所・工場のみしか勤務地がない事業部、というものも存在します。
このような詳細情報を自分一人で調べるのは限界があるため、転職エージェントをうまく活用し、企業情報を収集したり、交渉を行ってもらいましょう。
化学メーカーからの転職に強い転職エージェント
今回は化学メーカーからのおすすめ転職先について、私自身の転職支援の実体験を元に5つの業種・職種を紹介しましたが、化学メーカーでの経験スキルを活かせる職場はまだまだあります。
より多くの転職先の選択肢や、今回紹介した転職先の中でも今現在中途採用を行っている具体的な会社を紹介してもらうためには転職エージェントの利用は必須です
転職エージェントはあなたの経験やスキルを活かせる転職先を紹介してくれるだけでなく、職務経歴書の添削や模擬面接の面接対策、内定時の年収交渉など転職について徹底的にバックアップしてくれるんですね。
技術職に強い転職エージェント/転職サイトおすすめTOP5【化学系】
化学メーカーからの転職に特に強みを持つ転職エージェントが「doda」で、今回紹介したおすすめの転職先である、
✅異業界のメーカー
✅人材紹介会社
✅コンサルティング会社
✅WEB広告・マーケティング会社
✅商社
上記業種・職種の求人も業界No.1クラスに大量に保有している特徴があります。
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現在メーカーで営業として勤務されている方はもちろん、エンジニア・研究職として勤務されている方にも専任のキャリアアドバイザーが豊富な選択肢を提示してくれる筈です。
dodaの場合、担当となるキャリアアドバイザーは業界ごとに分けられており、化学メーカーに関してはメディカル領域に詳しい専門の方が担当してくれるので、業種特有の知識についても安心して話ができます。
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化学メーカーからの更なるキャリアアップが成功することを心より応援しています!
化学メーカー研究職からの転職でよくあるQ&A
化学メーカーの将来性ランキングTOP9は?
化学メーカーの将来性ランキングを売上高や利益率などから総合的に作成すると、以下のようになります。
2位:三井化学
3位:住友化学
4位:旭化成
5位:カネカ
6位:トリケミカル研究所
7位:タカラバイオ株式会社
8位:株式会社JCU
9位:信越化学工業株式会社
どの化学メーカーも理系出身の優秀な人材を求めていますので、興味があれば積極的に求人を探して応募することをおすすめします。
化学メーカーへの転職でおすすめの資格は?
化学メーカーへの転職でおすすめの資格は、以下のような資格が挙げられます。
- 第一種衛生管理者
- 有機合成化学協会認定有機合成技術者
- 化学分析技能検定
- 品質管理士/品質保証士
- ISO9001審査員
- プロジェクトマネージャー(PMP)
- 経営管理士
- 特許技術士
- 国際知的財産管理士
上記資格は、化学メーカーにおいて必要とされる専門知識やスキルを身につけることができるため、化学メーカーへの転職において有利になる可能性があります。
化学メーカーに未経験で転職できる?
化学メーカーに未経験から転職することは可能ですが、その際には以下のようなポイントを抑えておく必要があります。
- 化学に関する知識を身につける:自己学習や短期間の資格取得など
- 関連業界での経験を積む:化学品を扱う商社や、化学を使用する製造業などでの就業経験を積む
- 専門学校や大学院で学ぶ:専門学校や大学院で化学に関する知識を学ぶ
上記のような方法を活用することで未経験からでも化学メーカーへの転職が可能な場合があります。
化学メーカー転職難しい?
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