仕事を探す求職者と、働き手を探す企業。その双方をサポートし、それぞれの視点から見た転職活動を成功に導くのが転職エージェントの使命です。
就職や転職活動というのはどこか孤独な戦いであり、苦労した経験が多いからこそ、そんな悩みを解決する転職エージェントの仕事にチャレンジしたいと考える人も少なくないでしょう。
求職者と企業の両方から感謝され、社会の役に立ち、やりがい溢れる転職エージェントは、いつの時代でも人気の職種と言えます。
では、実際に転職エージェントを目指そうと思った時、どのように行動するのが一番ベストと言えるのでしょうか。
人気の仕事であるがゆえに、そのやり方にもコツがあります。
今回は、転職エージェントへの就職や転職を目指す人に向けて、転職エージェントになるための近道とその際に利用をおすすめしたい優良エージェントの特徴をご紹介していきます。
転職エージェントになりたい人必見!おすすめ転職エージェント3社
目次
■転職エージェントの仕事内容は?
転職エージェントを目指すからには、その仕事内容をしっかりと理解しておかなければいけませんので、まずは転職エージェントの仕事について詳しく解説していきましょう。
一口に転職エージェントと言っても、転職エージェントは大きく分けて、
求職者に対し、転職支援やアドバイスを行うキャリアアドバイザー(CA)
企業に対し、転職エージェントの利用を提案する法人営業(RA)
上記2種類に内部で分かれています。
転職エージェントを目指す多くの人は、前者のキャリアアドバイザーとしての仕事のイメージを強く持っているのではないでしょうか。
仕事として任される範囲は会社によってさまざまで、どちらか片方に専念させる片手型の転職エージェントもあれば、自分で企業を開拓しつつ、そこに紹介する人材をカウンセリングする、両手型なんてところもあります。

実際に動き出す前に、まずは自分が目指す転職エージェントの働き方はどちらのタイプなのか、または両方なのか、答えを出しておくと良いでしょう。
参考:転職エージェントの両面型と分業型の違いとメリットデメリット
意外に思うかもしれませんが、求職者に対してアドバイスを行うキャリアアドバイザーも含め、転職アドバイザーは大きなジャンルで見れば「営業職」に分類され、営業数字などの目標を持つことが多い職種です。
それは転職エージェントが収益を得る仕組みに由来しています。

転職エージェントが企業に求職者を紹介し、そこでの就職が成立することで、企業から紹介料として報酬が貰えるようになっているのです。
転職エージェントはいわば、人材を取り扱い商品とする「商社」のようなお仕事。
ですので、求職者の役に立ちたい、企業の採用を助けたい、というホスピタリティ精神はもちろん大切なのですが、その一方で営業マン的な、数字にこだわる側面も持ち合わせておいた方が良いとも言えるでしょう。

転職エージェントのキャリアアドバイザー(CA)とリクルーティングアドバイザー(RA)が営業マン的要素が強いことは前述した通りですが、実際に課せられるKPI(目標値)は2種類あって、
✅何人入社させたか?(単位:人)
✅売上合計はいくらか?(単位:円)
上記2種類に分けられます。
たとえば課せられている目標が"入社2人&売上150万円"だったとして、入社は2人させたけども売上が120万円しか行かなかった場合は、人数のみの達成。
入社2人させて売上が180万円だったとすると「両軸達成」と呼ばれ、最も目標達成数値としては優秀な実績を出しているということになります。
転職エージェントを目指す以上、この「両軸達成」を安定して毎月達成し続けられるところをまず最初の目標として仕事に取り組むべきでしょう。
■転職エージェントになるには?最短の方法
転職エージェントになるためには、就職や転職によって、人材紹介業や人材派遣業を行う人材企業へ勤める、というのが最も一般的で、かつ早いやり方です。
その際、転職サイトなどで転職エージェントを募集している会社を探すのも良いのですが、それだと見落としがあったり、タイミングによっては募集案件そのものが少なかったり、ということもあるため、確実な手法とは言えません。
転職エージェントを目指すのであれば、そのまま自分自身も転職エージェントに登録し、キャリアアドバイザーのサポートを受けるというのがおすすめ。
実際に自分がキャリアカウンセリングを受けることで、
・仕事のイメージをより具体的に持てるようになる
・転職サイトには掲載していない非公開求人を紹介してもらえる
上記のようなメリットが挙げられます。
非公開求人は公開求人の10倍近くあることがほとんどですから、必ず転職エージェントとして勤務できる人材会社も紹介してもらえるでしょう。

場合によっては、その相談をしている転職エージェントの会社に勤める、なんてこともあるかもしれませんね。
転職エージェントを目指すなら、まずは転職エージェントに相談する。
意外と盲点になっている方法なので、しっかり覚えておきましょう。
カウンセリングを受ける際のおすすめ転職エージェントについては、ご自身がなりたいと思う人材会社の面談を受けるのがベストですが、まだそこまで明確になっていない人は下記をご参照ください。
転職エージェントになりたい人必見!おすすめ転職エージェント3社
■転職エージェントになりたい人の志望動機例
就活や転職活動をする際に避けては通れないのが、書類選考や面接での志望動機の作成。
採用基準として最も重きが置かれるポイントいっても過言ではないでしょう。
じっくりと練った志望動機を作ることが転職成功の近道です。
まずは志望動機例を一つご紹介しつつ、それを元にポイントを解説していきます。
●転職エージェント志望動機例
自分自身が就職(転職)の際に苦戦をし、孤独な戦いをしたからこそ、就職難・採用難で悩む人を一人でも多く助けたいという思いが強くなり、転職エージェントを目指すようになりました。
その中で、成約件数に応じて報酬に反映されるという方針を貴社は掲げており、人のために努力をすることが、自分自身の成長や待遇にも繋げていくことができる点に特に魅力を感じ、志望いたしました。
(パクりは面接でバレる可能性大なのでやめておきましょう!)
ポイントとして、転職エージェントを目指す多くの人が志望理由としてピックアップするであろう「人の役に立つ」という項目。
確かにホスピタリティ精神が必須の仕事ではありますから、志望動機としてこの要素を入れて置いた方が良いことは間違いありません。
ただ一方で気を付けたいのが、そういった「人のため」という要素だけに偏ってしまわないこと。
仕事内容の項目でもお伝えしましたが、転職エージェントは営業職の一種です。
自分の数字にこだわり、成果を出すということも強く求められる仕事ですから、その部分に対するやる気も備えているということは、しっかりとアピールしておいた方が良いでしょう。
■おすすめの優良転職エージェントの特徴
転職エージェントになるためには、転職エージェントを自ら利用するのが最も近道であるということは既にお伝えしました。
ここからは、実際にエージェントを利用する際におすすめできる優良転職エージェントの特徴について解説していきましょう。
●優良エージェントの特徴①:求人数
優良エージェントとしてまず重要な要素となるのは、その「求人数」です。
取り扱っている案件が多いということは、それだけ自分自身が希望する仕事や会社に転職できる可能性が増すということでもあります。
また、より多くの求人を保有するためには、利用してくれる求職者と企業の双方が多くなければなりませんから、その両方から実績を認められている安定したエージェントである証明とも言えるでしょう。
求人の数は絶対です。
●優良エージェントの特徴②:キャリアアドバイザーの質
もう一つのポイントが、「キャリアアドバイザーの質」です。
会社によってはキャリアアドバイザーの数が少なく、一人でたくさんの求職者を相手にしなければならず、あまり時間をかけて真摯に対応してくれないところがあったり、業界や仕事に対する理解がそこまで深くないエージェントのところもあるでしょう。
そういった転職エージェントの会社に入社してしまうと、あなた自身が激務に追われて求職者のことを考えられなくなってしまいます。
キャリアアドバイザーの数が充足していて、かつ経験豊富なベテランが多数いる転職エージェントを選ぶようにすると、失敗する可能性はかなり低くなるはずです。
●優良エージェントの特徴③:専門性の有無
そして最後のポイントが、「専門性の有無」です。
転職エージェントにもさまざまな種類があり、得意としている業界や、メインとしてサポートする求職者の層に違いがあります。
人材系の案件に特に強いところや、既卒や第二新卒といった経験の浅い求職者に強いところなど、それぞれ独自の強みを持って活動しているところは、うまく自分にマッチすれば、大手エージェントよりも使いやすく、良い結果を導きやすくなります。
その転職エージェントは、業界の中でどんな立ち位置なのか。その点もしっかり調べておくと良いでしょう。
年齢や業界別転職エージェントについては、下記に一覧でまとめてあります。
【業界・職種・年齢別】おすすめ転職エージェント一覧まとめ
■転職エージェントの中でおすすめの人材会社は?
それでは最後に、先ほどした優良エージェントの特徴を満たす転職エージェント会社を紹介しましょう。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
●おすすめ転職エージェント①:doda
dodaはリクルートエージェントを凌ぐ業界No.1の大手転職エージェントとして、圧倒的な数の求人数と転職支援実績を誇ります。
dodaを運営しているパーソルキャリアグループのテレビCMや電車広告を一度は見かけたことがある人も多いでしょう。
昔から特に人材紹介事業に強みを持って活動していた企業ですから、経験やノウハウは非常に豊富ですし、豊富なベテランエージェントも多くいますので、安心して働ける点が魅力です。
doda程の規模になれば、自分の担当領域を業界ごとに任せてもらえるので、自分自身の強みを専門として転職支援を行える点もメリットと言えるでしょう。
社風も転職エージェント業界の中でもすこぶる良く、社員同士の中の良さと数字として結果をしっかり出すという営業的側面の両方を兼ね揃えていますし、福利厚生も整った働きやすい転職エージェントと言えます。
●おすすめ転職エージェント②:パソナキャリア
パソナキャリアは、親身な対応に定評のある転職エージェントで、社員への教育が徹底された優良転職エージェントです。
「社会課題を解決する」「顧客満足度以外に会社の売上を決めるものはない」などの心情を元に、サービスの質を徹底追及した会社組織は他の転職エージェントとは一線を画します。

また、パソナキャリアは「両面型」という営業スタイルを持っていて、一人のエージェントが個人の顧客も法人顧客も対応するため、紹介する求人情報の中身が深く・濃いのも特徴ですね。
●おすすめ転職エージェント③:リクルートエージェント
人材業界最大手のリクルートが提供するリクルートエージェントは、規模・質ともに国内最大級。
大手企業なので福利厚生も整っていますし、業界でも圧倒的No.1なので、ここで働けば一目置かれるような存在になりえます。
また、リクルートエージェントはやはり業界No.1ということもあり、他の転職エージェントと比較すると平均年収の水準が高いのも特徴です。
ただし、やや他の転職エージェントと比較すると人間関係がドライで、機械的な部分がある側面もあります。
その部分が気にならなければ登録しておいて損はないエージェントです。
ここで紹介したのはあくまでも一部。
他にも様々な強みや特徴を持った転職エージェントがありますから、まずはここで紹介した3社には登録しつつ、随時自分に合わせて新しいところを開拓していくようにすれば、転職成功をより確実なものにしていけるでしょう。
■転職エージェントになるには?まとめ
最後にお伝えしたいことは一つ。
転職エージェントは人気職種ですので、誰でも簡単になれるわけではありません。
しっかりと対策を練って、正しく活動をすれば、無理で無謀な挑戦とはなりませんから、まずは積極的に挑戦してみるようにしたいですね。
そのためにも、まずはご自身がどんな転職エージェントになりたいかを考え、実際にそのエージェントの面談に足を運ぶことが第一歩となります。
転職エージェントになりたい人必見!おすすめ転職エージェント3社
