「営業から経理に転職がしたい!」と、思ったことはありませんか?
営業はノルマがきつい仕事の代表格なので、辞めたくなるのは仕方がないことかもしれませんね。
結果として、
「人を相手にしなくて済む仕事だから」
「営業に比べてストレスが少なそう」
などと考え、営業から経理に変わろうとする人は少なくありません。
しかし、厳しい現実が待っています。
基本的に、営業と経理は採用人数が違います。
営業は未経験でも大量採用がありますが、経理は1人か2人と少なく、即戦力の採用が常識ですので、安易な気持ちで応募しても、玉砕する可能性が高いでしょう。
とはいえ、営業経験者だからこそ未経験でも経理職に採用される方法があります。
本記事では、大手転職エージェントでキャリアコンサルタントとして経理・財務職の転職を数多くサポートしてきた私から、営業から経理に転職をしたい人に向けて、転職成功のコツを解説したいと思います。
・経理は転職しやすい?経理経験者のメリット【経理転職専門監修】
・経理職の自己PR例文を経理経験者・未経験者に分けて伝授【転職】
・40代で経理職に転職したい時の転職理由や志望動機例!資格は?
営業から経理への転職は市場価値を高める
営業が転職をするとき、受注金額や営業成績などの数字で転職できると思いがちですが、同業他社でもない限り、採用してみないと活躍するかどうか分かりません。
営業力は推し量りにくく、広く認知されている営業に関する資格もありません。
一方、経理は月次決算書作成・年次決算書作成・税務申告書作成など、法律に基づいた枠組みの中で実務経験を積めば積むほど、転職市場での評価が高まる仕事です。
さらに、どの企業でも共通に評価ができる簿記の資格もあります。
営業から経理に転職をすれば、企業を客観的に分析するスキルが身につき、儲かる会社が分かるようになるため、将来の幹部候補として重用されるケースも珍しくありません。
経理は、どの会社でも必要とされる部署ですから、営業から経理に転職をすれば、市場価値が高まりやすくなるでしょう。
営業と経理の仕事内容の大きな違い
成果報酬の有無
営業はノルマを達成すると、報酬が発生します。
たとえば、住宅メーカーの営業だと1件売れるとボーナスとして100万円以上の手当てがもらえたりします。
成績がよければ、翌年から十万円以上も基本給がアップすることも。
しかし、経理は会社の業績が良くても昇給はわずかで、成果に対する報酬の有無は大きな違いです。
対人ストレスの有無
お金を直接頂くため、返金やクレームなどと隣り合わせなのが、営業です。
好調なときは良いのですが、顧客からの理不尽な呼び出し、クレーム対応が長期間に渡ると、体を壊すことも珍しくありません。
一方、経理は淡々と目の前の業務をこなすことが中心です。
経理部の多くが少人数でほぼ同じメンバーで仕事を進めて行くため、無理な呼び出しも少なく、営業のように初対面の人と盛り上がる必要はほとんどありません。
もちろん、間違いの許されない数字を扱う責任の重さはありますが、対人ストレスは比較的少ない職種と言えます。
外回りと内勤の違い
基本的に営業は外回りの仕事で、訪問先から会社に帰ってくるのが終業時刻を過ぎることも珍しくありません。
休日に接待ゴルフをしたり、飲み会や会食など、会社の外で営業活動を行う場面が出てきます。
一方の経理は、内勤です。
1日中、社外に出ないことも多く、デスクワークが中心ですので、営業とは違い新しい出会いも限られています。
役割の違い
経理は銀行通帳・請求書など数字をチェックするのが主な仕事です。
社内外のお金の流れを把握し、1ヶ月・1年単位で何にお金が使われたかを書類にまとめて経営者に報告したり、管轄する税務署へ申告を行ったりします。
営業はとにかく商品やサービスを売るのが仕事です。
訪問回数を増やしたり、展示会などイベントを開催するなどして取引先を新規開拓するミッションを背負っています。
大まかに言えば、収益を稼ぎ出すのが営業、会社のお金の流れを記録するのが経理だと言えます。
営業から経理への転職成功のコツ
資格取得をアピールする
営業と違い、経理には簿記検定・税理士・英文会計など実務に直結した資格があります。
経理職においてこうした資格の取得はまじめさの証とされていて、採用においても重要な評価ポイントになっています。
特に働きながら資格を取得したような場合は、アピールのチャンスです。
たとえば、「決算期で残業が続き、心が折れそうになりながらも勉強を続けか資格が取得できた」と、苦労話を盛り込むことで、経理職に対するモチベーションの高い人材だと評価されるでしょう。
社内営業の大切さを訴える
営業経験者として、社内営業の重要性を訴えかけましょう。
たとえば、アシスタントが不在時の電話の応対や簡単な書類の作成をしていてくれたことに触れ、「ふだんから協力してくれるように気遣いを心がけている」といった、"社内営業の大切さ"を理解している点を伝えると、評価が高くなります。
経理の仕事は、他部署とのやり取りが発生します。
社内営業であっても、相手の立場を考えた言動ができる人は、未経験であっても経理として仕事を円滑に進めることができる人物だと見込まれるでしょう。
最後までやりきるタイプとアピールする
経理で大変なのは、決算期が迫っているにも関わらず、いくら計算しても数字が合わないことです。
そんなとき、投げ出さずに最後までやりぬく根性やガッツがあるかどうかを判断する材料として、営業時代に最後まで諦めなかったエピソードを語りましょう。
未経験での採用だけに、企業側は「慣れない業務に嫌気が差して、すぐに退職を選ぶことは避けてほしい。」と慎重になっています。
こうした企業側の懸念を払拭する意味でも、最後までやりぬくタイプだとアピールをしましょう。
ルーティーンワークを改善する
営業は、顧客ごとにカスタマイズしてプランニングをしたりプレゼンテーションを行ったりはしますが、経理は会計原則に基づいて、地道に仕分け作業を行います。
営業から経理を希望するのであれば、
✅毎日同じことを繰り返しても飽きないタイプであること
✅ルーティーンワークから課題を見つけて業務改善ができる人材
であることをアピールしましょう。
「メールの返信を朝に集中させ、月間残業時間を20%削減できた」と、時間の活用が得意である印象を与えるなどして、間接部門の経理でも利益を生み出せる人物だと印象付けましょう。
営業から経理への転職理由・志望動機例文
営業から経理への志望動機例文
私はIT営業を3年間経験してきました。
売上げがどのように投資に回り、経営に活かされているのかに興味を持ったことがきっかけで、会社のお金の流れを知る経理職を意識するようになりました。
数字の背景に起きている出来事に目を向ける〝営業現場の分かるCFO〟として会社に貢献できるようになりたいと考えております。
上場企業でないにも関わらず、全員に経営者意識を持ってほしいとの思いから、社員に対して業績をオープンにされている御社に魅力を感じ、応募させて頂きました。
未経験ではございますが、営業で培った顧客思考を活かし、他部署との連携・調整においても力を発揮したいと考えています。
営業との接点のなかで、経理に魅力を感じた点を伝えます。経理においても、提案や交渉する場面はあります。
営業で身に着けたコミュニケーションスキルを活かすことで、現場と協力的して課題解決ができる人材であるとアピールをしましょう。
営業から経理への転職を成功させる転職エージェント
営業から経理への転職を成功させる究極の方法は、経理への転職に強い転職エージェントを活用することです。
経理職の転職エージェントおすすめランキング【経理転職のプロ】
経理に強い転職エージェントを活用すれば、今回お伝えしたような営業から経理への転職成功のポイントや志望動機のアピールの仕方など全て直接教えて貰うことができます。
特に未経験から経理に転職したい場合は、経理の転職市場について分からない部分も多いかと思いますので、市場に精通したキャリアコンサルタントの存在は非常に大きい筈です。
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