「ブライダル業界は、全然華やかな職場じゃない」そう思っていませんか。
「結婚式という幸せの舞台をサポートして感動させたい」という思いでブライダル業界に就職した人も多いのではないでしょうか。
ブライダル業界は「華やかな職場」というイメージをもっている人がほとんどです。
しかし実際に働いてみると、想像していた華やかな職場とのギャップを感じて「やめたい」「転職したい」と思う人も少なくありません。
私も同じ気持ちになり、10年間働いたブライダル業界から異業種へ転職しました。
ブライダル業界での経験を生かせる仕事はたくさんあります。
ブライダル業界から実際に異業種へ転職した私の経験をもとに「ブライダル業界の経験が役に立つおすすめの転職先」をご紹介します。
【最終編集日.2023年1月1日】
ブライダル業界を辞めたい理由
憧れる人が多く、人気の高いブライダル業界をなぜ辞めたいと思うのでしょうか。
私の経験もふまえ、代表的な「やめたい理由」5つを紹介します。
ブライダル業界を辞めたい理由1:お客様の都合に振り回される
結婚式は数百万円の費用がかかる場合もあり、お客様が高い要求をしてくる場合も少なくありません。
料理内容や招待人数、席の配置、引き出物など、打ち合わせをしなければならない内容がとても多く、自分が担当するお客様の数だけ打ち合わせが必要です。
時間をかけて決めても、急に「変更してほしい」と何度も変更を依頼されると、お客様の応対をすることにストレスが溜まります。
私の場合は、ストレスでお客様の幸せを素直に喜べなくなりました。
ブライダル業界を辞めたい理由2:クレームが多い
披露宴には思わぬトラブルがある場合もあります。
音が出ない、照明がつかない、配膳ミスなど細かいミスは日常茶飯事です。
私が経験したエピソードをお話しすると、新郎の親戚に食物アレルギーの人がいるため「その方だけは別メニューを提供してほしい」との希望でした。
厨房スタッフや配膳責任者にも伝えていましたが、他のゲストにその料理が提供されてしまい、親戚の方には通常メニューが提供されたのです。
配膳したのは派遣会社の配膳スタッフでした。
派遣会社にも情報提供をしており、厳密には派遣リーダーの責任ですが、お客様の担当は私なので、後日とても強いお叱りを受けました。
時には訴訟問題になるような、大きなクレームになる場合もあります。
ブライダル業界を辞めたい理由3:営業ノルマがある
ブライダル業界は、お客様に結婚式をしてもらい利益を出す仕事です。
そのためには結婚式を獲得しなければならず、獲得ノルマがあります。
私がいた職場では獲得グラフが貼り出され、成績が悪いと叱責されていました。
ブライダルフェアや試食会に来場したカップルへの営業で成約に結びつけ、成約後も単価を上げるためのオプション営業をしなければなりません。
例えば、料理のグレードアップや追加の演出、高価な衣装などです。
自分の成績を上げるために、本心は必要がないと思っている追加オプションを提案することもありました。
私は、これが特に嫌でした。
ブライダル業界を辞めたい理由4:土日祝日に休みが取れない
一般的に、結婚式は土日祝日に行われます。
そのため、土日祝日はもちろん、ゴールデンウイークなどの大型連休は休みが取れません。
私の場合は、自分が担当するお客様の結婚式がなくても、ヘルプに入らなければならず、友達や家族との予定が合わない、イベントなどに行けないという不満がありました。
友人との予定が合わず、だんだん声をかけてもらえなくなり疎遠になっていきました。
このような不満を持っている人が多く、結婚や出産などで生活スタイルが変わるのを機に土日が休める会社に転職する人も少なくありません。
ブライダル業界を辞めたい理由5:労働時間が長くて激務
お客様は自分たちの都合で来館されます。
閉館ギリギリに来館された場合は閉館時間を過ぎても応対するため、なかなか帰宅できず残業になる場合もしょっちゅうです。
私は平日に休みを取っていましたが、その日にお客様が来館したいと言われれば出社していました。
内覧や契約はもちろん、結婚式当日は新郎新婦のお出迎えから運営・進行まで関わるためとても激務です。
自分が担当するお客様の披露宴が、一日に数回ある場合もあります。
ワークライフバランスは非常に取りづらい環境ですね。
ブライダル業界で働くことで身につくスキル
ブライダル業界での仕事は、とても幅広く多くのスキルが身につきます。
他業界でも通用するスキルなので、中途採用市場では高く評価されています。
私が実際に経験した職種ごとに、どのようなスキルが身につくのかをご紹介します。
【ウエディングプランナー】
ウエディングプランナーは営業職です。
内覧やブライダルフェアに来館されたカップルの成約はもちろん、成約後の追加オプションの提案もしなければなりません。
他業界の営業と異なり「形のないものを販売する」という特徴があります。
そのため、ホスピタリティ精神とセールストークはかなり高いレベルのスキルが身につきます。
【バンケットスタッフ】
レストランのマネージャーに近いイメージです。
結婚式当日の会場管理と参列者へのサービスが主な仕事で、テーブルセッティングから料理の提供、撤収までを行うためチームワークは欠かせません。
大勢の参列者と接する必要があるため、接客マナーや話し方はもちろん、アルバイトや派遣スタッフへの指示も行うためマネジメントスキルが身につきます。
【アテンダー(介添人)】
結婚式当日、新郎新婦に寄り添い進行のサポートを行います。
アテンダーの役割はとても重要で、アテンダーの仕事次第では時間が延びる場合もあるため、気配りをしつつも時間通りに新郎新婦の誘導が必要です。
細やかな気配りと、ハプニングが起きた時の冷静な判断力が身につきます。
ホテルのコンシェルジュに似ていますね。
ブライダル業界からおすすめの転職先4選
ブライダル業界で培ったスキルは、異業種でも十分に活かすことが可能です。
ブライダル業界出身者は、ビジネスマナーやホスピタリティを持ち合わせているため、企業が求めて
る人物像にに当てはまることから高く評価されています。
ブライダル業界でのスキルを業界を4つご紹介します。
ブライダル業界からの転職先おすすめ①:ホテル業界
ホテル業界は、ブライダル業界での経験が最も生かせる業界です。
ホテル側は非日常の時間を提供し、お客様は満足度の対価として料金を払います。
ここで生かされるのが「形のないものを販売する」という、ブライダル業界でのスキルです。
結婚式同様、主役であるお客様にとって最高の一日になるようにサービスの提供を行うという点は、ブライダル業界と全く同じです。
ホテルといえばフロント係のイメージですが「ロビースタッフ」「ドアマン」「客室係」「コンシェルジュ」「インフォメーション」などの職種があります。
全ての職種でホスピタリティ精神が最も重要です。
ホテルでは結婚式以外にもパーティーや研修会なども行われるため、さらに高いレベルの接客技術やマナーが身につきます。
ブライダル業界で接客スキルやホスピタリティ精神が身についていれば、ホテル業界への転職にはかなり有利です。
転職理由として、以下のように伝えると説得力があります。
「ブライダル業界でホスピタリティと接客技術が身につきましたが、接客のプロとしてより高いレベルのおもてなしを身につけたいと思っています。
そのためには業務の幅を広げる必要がある思い、結婚式以外の接客スキルを学べる環境で働きたいと思いました。」
ホテル業界への転職は、パーティなどもやっている大型ホテル(藤田観光など)や、リゾートホテルを選びましょう。
ビジネスホテルは宿泊がメインのため、おすすめしません。
ホテル業界で働くなら、語学力も身につけておくとさらに仕事の幅が広がります。
語学力が身につけば、外資系ホテル(グランドハイアットなど)への転職も可能になりますよ。
ブライダル業界からの転職先おすすめ②:教育業界
ブライダル業界から教育業界への転職はおすすめです。
具体的には、ブライダル専門学校やホテル専門学校で、これまで学んだ知識を教える側になることですね。
講師として教壇に立つ他に、生活指導や就職相談も行うなど、生徒に寄り添いながら様々な業務に携わります。
これは、ウエディングプランナーや介添人と共通する部分が多く、ブライダル業界で習得したスキルを発揮できます。
転職理由として、以下のように伝えると説得力があります。
「私が後輩の指導をしていく中で、最高の接客業に熱い情熱を持って入社してくる新人を目にしてきました。
自分自身がそうだったように、おもてなしの魅力を伝えることで、もっと興味を持つ学生が増えれば業界の発展にもつながると思っております。
ブライダル業界の発展に人材育成という面から貢献できる、大きなやりがいのある仕事をしたいと思い転職を決意しました」
教育業界では現場ではなく、指導者としての立場でブライダル業界に関わることができます。
有名ホテルなどで働いた経験のある講師がいる場合が多く、仕事を通じて自分自身も学べるのでとても大きなメリットですね。
ブライダル業界からの転職先おすすめ③:葬儀業界
生と死という相反する業界ですが、ホスピタリティが重要という面においてもブライダル業界と変わりありません。
葬儀社の仕事はウエディングプランナーと全く同じです。
まずは遺族と打ち合わせを行い、葬儀の進行や祭壇のグレード、香典返しの商品などを決めていきます。
営業ノルマがあり結婚式同様、オプションの追加やグレードアップで単価を上げ、1葬儀あたりの売上金額を競います。
扱う商品が異なるだけで営業内容は同じなので、ウエディングプランナーの経験がある人はスキルを活かせます。
葬儀も結婚式同様、人の人生に関わる仕事で、ブライダル業界と似ている点がいくつもあります。
- 形のないものを販売する
- 人生最大のイベントをサポートする
- 遺族に寄り添いながら、真心をこめて自分の仕事をする(ホスピタリティ)
- 葬儀も必ずしも予定通りにはいかない(判断力)
- 担当者・司会者・会場設置担当などとの協力が必要(チームワーク)
転職理由として、以下のように伝えると説得力があります。
「ご遺族が故人と向き合う最後の時間を演出する葬儀の仕事は、結婚式同様とても重みのある仕事だと思っています。
私がいたブライダル業界と通じるものがあり、故人との最後のお別れの時間をサポートする経験を積むことで、喜びと悲しみ両方の気持ちがわかる接客を身につけ、さらなるホスピタリティの向上をしたいと思い転職を決意しました」
人の死に関わり年配の人と接する場面が多いため、ビジネスマナーは必須です。
ミスが許されず、悲しみに暮れる遺族を前にして冷静な仕事を求められるため、ブライダル業界で身についたスキルが活かせます。
ブライダル業界からの転職先おすすめ④:人材業界
人材業界もブライダル業界のスキルが生きる業界のひとつです。
特にコーディネーターと呼ばれる人材を紹介する職種は、対人コミュニケーション能力や、提案力、調整力が問われる職種です。
人材業界が扱う商品もブライダル業界と同じ「形のないもの」で、新郎新婦同様に長いお付き合いをしなければなりません。
良い環境をマッチングするという点が、ウエディングプランナーによく似ています。
転職理由として、以下のように伝えると説得力があります。
「私はこれまでお客様に寄り添い、最適な提案をする仕事に携わってきました。
一人ひとりのニーズに合わせた仕事をマッチングする仕事は、お客様に寄り添うことがもっとも大切だとブライダル業界で学びました
就職は人生の選択というとても重要な場面であり、今まで以上のお客様との信頼関係が必要とされると思っています。
お客様に寄り添い、さらに踏み込んだ人生の選択という大切な場面のサポートをすることで、今まで以上に人間力が習得できると思い転職を決意しました」
ブライダル業界でのお客様の要望を聞き出して提案し実現させるという、ウエディングプランナーのスキルを生かせますね。
営業力や提案力、コミュニケーションが必要とされる仕事です。
ブライダル業界からの転職必勝のコツ3選
ブライダル業界で働いている人は、どの部門でも共通して「接客力」「コミュニケーション力」「営業力」の3つが身につきます。
せっかく身についたスキルも転職できなければ活かすことができませんね。
そこで、ブライダル業界から異業種への転職成功のコツ3選を紹介します。
①研修制度や教育制度が充実している企業を選ぶ
中途採用で異業種に転職した場合、これまでのスキルや経験だけでは不十分です。
ビジネスマナーや、接客力や営業力などはブライダル業界で身についていますが、転職先の業界知識などはありません。
どの企業にも入社後の研修はありますが、この研修制度がいい加減だといきなり現場に出されてうまくいかず、結局長く続けられなくなります。
私が転職した会社も研修制度が充実しておらず、訳もわからないまま営業を行なっていたためうまくいきませんでした。
正直、営業には自信があり簡単にできると思っていましたが、お客様から知識のなさを指摘され、契約できなかった経験が何度もあります。
このようなことを避けるためにも、研修制度が整った企業をおすすめします。
研修だけに頼らず、自分で積極的な学習も必要ですよ。
企業のホームページや求人票に記載があるので「研修制度あり」などの記載があるものを中心に見ていきましょう。
②最低限のPCスキルを身につけておく
ブライダル業界にいるとあまり感じませんが、ブライダル業界は他の業界に比べるとデジタル化が遅れている業界です。
会場の雰囲気や料理、衣装など、実際に目で見て感じてもらうことで成約に結びつけるため、私もほとんど仕事でPCを使う場面はありませんでした。
飲食などのサービス業界やPCスキルが不要な業界なら問題ありませんが、特に事務職や営業職へ転職する場合のPCスキルは必須です。
私も、エクセルやワードは使っていましたが、パワーポイントの使い方がわからず、プレゼン資料を作るのにとても苦労した経験があります。
余裕があれば「ワード」「エクセル」「パワーポイント」はPCスクールに通ってでも身につけておいた方が転職に有利です。
③転職エージェントを使う
ブライダル業界はどちらかというと「待ち」の営業であるため、館内から出る機会が少なく、異業種の人との関わりが少ない業界です。
そのため、私も他の業界の知識はほとんどありませんでした。
ハローワークや求人サイトなどで求人を探してもなかなか見つからない、どのような会社なのかよくわからないという場合も少なくありません。
ブライダル業界から転職したい場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントはあなたの希望条件をもとに、人材を必要としている企業をマッチングしてくれるサービスです。
履歴書や職務経歴書の添削や面接指導もあるため、面接に自信がないという人でも徹底した指導が受けられるのが特徴です。
企業との間に入ってくれるため、面接の日程調整や条件交渉も全て任せられるので、内定から就業後のフォローまで転職のプロがサポートしてくれるので安心です。
ブライダル業界からの転職先をもっと知るには?
ブライダル業界のスキルが生かせる仕事はたくさんあります。
自分で探すよりも転職エージェントを活用して、効率よく転職活動を行うことをおすすめします。
転職エージェントを使うメリットは以下の通りです。
- 多くの求人の中から自分に合った仕事を見つけられる
- 未公開の求人がある
- 面接の調整などは全て行なってくれる
- 履歴書の書き方や面接の練習をしてくれる
紹介を受けても気に入らなければ断ることもできるので、転職を考えている人は登録しておきましょう。
ブライダル業界から転職をしたい人におすすめの転職エージェントを紹介します。
「マイナビエージェント」
マイナビエージェントは20代〜30代前半の転職支援を得意としていて、業界ごとに専任のキャリアアドバイザー在籍しており、各業界を熟知したプロに相談できることが特徴です。
大企業だけでなく中小企業の求人も豊富にあるため、自分い合った仕事が探しやすくなっています。
書類作成や面接指導などのサポートも充実しているので、初めての転職にもおすすめです。
特に「IT・通信」「メーカー」「製造業」「広告業界」「医療/介護サービス」業界の求人が豊富で、職種としては「SE・エンジニア」「経営/企画/管理/事務」「営業」などが多くあります。
一般的に、大手転職エージェントのサポートは3ヶ月ですが、マイナビエージェントでは無期限にサポートが受けられます。
仕事が決まるまでサポートしてもらえるのは、求職者にとってはありがたいですね。
「doda」
dodaは求人数が国内トップクラスを誇る大手転職エージェントです。
社会人経験3年以上向けの求人に強く、積極的に求人を紹介するタイプのアドバイザーが多いため、スピーディーに仕事を決められるのが特徴です。
サポート期間は3ヶ月で、短期集中で転職活動をしたい人向けです。
職務経歴書の作成が不安という人向けに、専用のツールがあることも大きなポイントです。
「IT・通信」「機械メーカー」「電機メーカー」業界、職種は「SE」「インフラエンジニア」などの求人が豊富です。
担当アドバイザーから紹介された案件に応募するという流れが一般的な方法です。
dodaでは自分で案件を探して、応募から面接はアドバイザーにフォローしてもらうといった利用もできるところがスピーディに決まるポイントです。
登録企業が多いこともあり、企業からのスカウトメールも多く届きます。
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