現在経営企画の仕事をしている方の中には、「転職したいが、自分にはスキルがないし、どこにも転職できないのでは」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
経営企画の仕事は会社経営の根幹を担う一方、技術力や知識の専門性といった面はあまり高くない場合もあります。
しかし、経営企画で身につくスキルや経験は多岐に渡り、様々な会社で重宝されるものです。
事実、私も経営企画の経験を活かし、現在はキャリアアドバイザーとして充実した日々を送っています。
本記事では、経営企画で働くことで身につくスキルや、おすすめの転職先について解説しています。
目次
経営企画から転職したい/辞めたい理由
経営企画は会社の花形部署ですが、仕事内容がハードで辛いと感じることもあるかもしれません。
経営企画から転職したい、辞めたいと感じる理由をいくつか見ていきましょう。
業務量が多い
経営企画は社長のブレーンとして、多くの業務をこなしています。
会社の成長戦略の策定、各種指標の立案や管理、ルール整備など、業務の領域は広いです。
また、ルーチン業務だけでなく、社長や経営層の一言で、仕事は一気に倍増します。
経営層からの指示であれば、可及的速やかに対応しなければならないことも少なくないでしょう。
さらに、業務は花形なものだけでなく、雑務も多いです。
地味な資料作成や電話やメール対応など、雑務も多くこなさなくてはなりません。
各部署の板挟みになる
経営企画では、例えば経営者と現場といったような板挟みによくあいます。
経営企画の仕事の中心は経営者の想いの実現です。
しかし、経営者と現場では、立場も見えている景色も違います。
経営者の想いを具現化するための指示を現場にしても、現場からすると「忙しくてできない」などと、拒絶されてしまうこともあるかもしれません。
各部署の板挟みになると、その調整の負荷が大きいだけでなく、精神的にも負担です。
嫌われ役を買って出なくてはならない状況もあるでしょう。
極秘事項が多い
経営企画では会社の中期経営計画や統廃合、買収など、多くの機密事項を扱っています。
しかし、このような極秘事項は社内であっても通常一部の関係者間でしか共有されません。
必要以上に情報が広まると、ライバル会社などに漏洩してしまう可能性があるためです。
経営企画に所属していると、このような極秘事項を扱うプレッシャーを感じつつ、その内容は同僚や友人にも話せません。
本当は愚痴を聞いてほしいけど言えないという悩みを抱える場合も少なくないでしょう。
専門性が身につかない
例えば、人事部門は労働基準法を中心とした労働条件の専門家、IT部門はデジタル技術に特化、経理部門は会計のプロフェッショナルと言えますが、経営企画にはこれといった専門性が身に付きづらい面があります。
今働いている会社において、網羅的に把握し、会社全体を良い方向に導くスキルや経験を持っているとしても、実は他会社でも通用する専門性はあまりないという場合も少なくありません。
仕事に対して専門性を求める方からすると、意外とつまらなく感じてしまうこともあります。
経営企画で働くことで身につくスキル
経営企画の仕事は大変な面もありますが、貴重なスキルを身につけることも可能です。
例えば、プレゼン能力です。経営企画は様々な案件について上層部などに提案や報告を行います。報告を聞く人に対し、これから取り組む施策のメリットやデメリットを効果的に伝えなければなりません。その過程において、プレゼン能力が磨かれていきます。
また、経営企画では正しい経営判断のために社内外のデータを収集し、正しく分析する仕事を担う場合もあります。
そのような場合、高い情報収集能力が必要です。
そして、データを分析する中では、論理的思考に基づき、答えを導き出すことが大切です。
このように、正しい情報を集めたり、的確に分析をしたりする中で、情報収集能力や論理的思考能力が養われていきます。
各部署との調整の中で、コミュニケーション能力も向上していきます。
このように、経営企画で働くと、プレゼン能力、情報収集能力、論理的思考能力、コミュニケーション能力などを身につけることが可能です。
経営企画から転職先おすすめ①:コンサルティングファーム
経営企画からのおすすめの転職先として、コンサルティングファームが挙げられます。
コンサルティングファームでは、戦略系、会計系、IT系などの業務領域に分類されますが、特に戦略系のコンサルティングファームへの適性度が高いです。
戦略系のコンサルティングファームとしては、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループなどが有名です。
コンサルティングファームでは、分析力や論理的思考能力、コミュニケーション能力、問題解決能力などが求められます。
これらのスキルは一朝一夕で身に付きませんが、多くの経営企画では業務を行う中で向上していきます。
【転職理由例文】
様々なクライアントの戦略的課題解決に大きな魅力を感じ、貴社を志望しています。現職では経営企画の業務を担当していますが、経営に直結する仕事ができ、現状に対する不満はありません。一方で、自社の経営課題の解決に尽力していく中で、自社のみに囚われず、色々な会社の経営課題解決を行いたいという気持ちが強くなりました。数あるコンサルティングファームの中でも貴社を志望しているのは○○なためです。
経営企画から転職先おすすめ②:M&A仲介会社
経営企画を経験したうえで、M&A仲介会社への転職もおすすめです。
M&A仲介会社では、後継者不足などに悩んでいる会社と、事業を広げたい会社を結びつけ、M&Aを仲介します。
M&A仲介会社としては、M&Aキャピタルパートナーズ、日本M&Aセンターホールディングスなどが有名です。
M&A仲介会社では会計や法務、税務などの専門知識も重要ですが、経営に関する理解やコミュニケーション能力、折衝能力なども欠かせません。
経営企画では経営者的な観点を持ちつつ様々な部署と交渉し、円滑に業務を回しています。
これらのスキルはM&A仲介会社でも活かすことが可能です。
【転職理由例文】
多くの日本企業が悩んでいる後継者不足を解決したいと思い、貴社を希望しています。現職では経営企画の業務を担当していますが、経営の難しさを日々痛感しています。そして、自社だけでなく日本全体を見た時には、後継者不足により会社の存続が危ぶまれている会社が多々あることを知り、私が解決したいという気持ちが強くなりました。M&A仲介会社の中でも貴社を志望している理由は○○なためです。
経営企画から転職先おすすめ③:営業職
経営企画から営業職への転職もおすすめです。
営業職は多くの有名企業の職種として存在しており、任天堂、ファーストリテイリングなどでもあります。
営業職では、基本的には顧客の課題に対して解決できる自社の商品やサービスを提案します。
提案する際には、現状の問題点を明らかにするとともに、自社の商品やサービスの購入により、どう解決するのかを論理的に説明しなければなりません。
経営企画で培われた説明力や論理的思考能力、プレゼン能力を存分に発揮することが可能です。
【転職理由例文】
多くの人に直接関り、生活をより豊かにする提案をする仕事がしたいと思い、営業職を志望しています。現職では経営企画の業務を担当していますが、接するのがほぼ経営層のみです。非常にやりがいをもって働いていますが、より多くのお客様と直接接したいと思い、営業職にチャレンジしようと決めました。中でも貴社を志望しているのは○○のためです。
経営企画から転職先おすすめ④:別会社の経営企画
経営企画の経験を活かし、別会社で経営企画の仕事をする選択肢もあります。
ベンチャー企業から大企業、大企業からベンチャー企業など、規模が違う会社間での転職は、既存のスキルを活かしつつ、新たな発見もあるでしょう。
経営企画は企業の経営戦略を立案する役割を担いますが、実態として会社ごとにしていることは必ずしも同じではありません。
また、自分が属する会社や業界の規模により、実際の業務内容やスケール感も異なります。
とはいえ、主たる考えや仕事の進め方は分かっている分、他の会社の経営企画部門でもスムーズに仕事を始められるでしょう。
【転職理由例文】
現在はベンチャー企業である○○で経営企画の仕事をしています。仕事には大きなやりがいと責任感を持って取り組んでいますが、より大きな舞台で自分の力を試したいと思い、貴社を志望しています。現在の会社で培ったスキルや経験を活かし、自分を成長させつつ貴社に貢献したいと考えています。
経営企画からの転職必勝のコツ3選
転職をする際には、ポイントを押さえて活動したいものです。経営企画からの転職必勝のコツを解説していきます。
自分のアピールポイントを明確にする
経営企画の仕事は専門性がそこまで求められないため、転職時にアピールしづらいと感じる方もいます。
確かに、技術やスキル自体に大きな専門性はないかもしれません。
しかし、経営企画の仕事は誰にでもできるわけではありません。
会社の中でも高いスキルや技能を持ち、認められたからこそ、経営企画という重要な役割を与えられているはずです。
転職では自分のアピールポイントを的確に伝えることが大切です。
経営企画で磨いた自分のアピールポイントをしっかりと考えておきましょう。
志望動機を明確にする
経営企画から転職する場合、「なぜその会社で働きたいのか」を明確にすることが大切です。
もちろん、経営企画以外の職種からでも、志望動機は大切です。
しかし、経営企画の仕事をしていると、他の職種以上に周りが見え、会社のこともよく把握できます。
その中で、自社ではなく志望企業に転職することで得られる項目をきちんと考えておきます。
そうすることで、転職での失敗のリスクを減らせることができ、志望企業にも論理的に志望動機を説明できるでしょう。
志望企業に貢献できるポイントを考える
転職では多くの場合即戦力が求められます。
企業としては、自社の利益を産み出せるような人材を求めています。
そして、志望企業との面接などでは、自分を採用することでどのようなメリットがあるのかを説明しなければなりません。
経営企画では、多くのスキルを身につけることが可能です。
自分が今まで何をしてきたのか、どんな経験やスキルがあるのか、そしてどのように企業に貢献できるのかを明確に伝えられるようにしておきましょう。
経営企画からの転職に強い転職エージェント
経営企画からの転職に強い転職エージェントはJACリクルートメントです。
JACリクルートメントは、経営企画のようなハイクラス経験のある人材のみ転職支援を行っており、年収600万円〜年収3000万円クラスのハイクラス求人を豊富に揃えているのが特徴です。
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