県庁職員からの転職を考えているものの、県庁職員を辞めるメリット・デメリットを知っておきたい、おすすめの転職先を教えてほしいなど、さまざまな疑問や不安を抱え、一歩踏み出せていない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、県庁職員におすすめの転職先を4つに厳選して紹介します。
よくある県庁職員の転職理由や転職のメリット・デメリットなども詳しくまとめているので、本記事で不安を解消し、自信を持って転職活動に臨みましょう。
8年間勤めた県庁を退職し、公務員時代以上の収入とやりがいを手にすることができた私自身の体験を踏まえ、実際の転職活動に役立つ情報だけを解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2024年7月31日最終更新
目次
県庁職員から転職したい/辞めたい理由
県庁職員から転職したい、県庁職員を辞めたいと感じる理由は主に以下の5点があげられます。
自身の考えと照らし合わせながら、読み進めてみてくださいね。
- 人間関係に悩んでいる
- 人事異動の負担が大きい
- 想像以上に労働環境が悪い
- 給料に満足できない
- やりがいや将来性を感じられない
順番に解説して参ります。
人間関係に悩んでいる
まず、多くの県庁職員が抱えているのが、人間関係の悩みです。
一般的に県庁の職員数は数千人に及ぶため、仕事に対する考え方や倫理観が合わない人と同じ職場になるケースもあります。古い体質の慣習・文化が根付いている自治体では、パワハラ・セクハラのストレスを抱えている人も多いでしょう。
自分や相手に人事異動がなければ、何年も同じ職場で働き続けなければなりません。大きな組織にいる以上、人間関係の悩みは尽きないうえ、自分が変われば解決する問題ではないため、転職を考えてしまう人も数多く存在します。
人事異動の負担が大きい
人事異動の負担が大きいことも、県庁職員が転職考える理由のひとつです。県庁職員は3〜5年で移動させられるケースが一般的。職場の環境や仕事内容にようやく慣れてきたころに異動を命じられます。タイミング次第では、1年で異動してしまうことも珍しくありません。
新たな配属先で、一から仕事を覚えることは大きな労力を要する作業です。また、それぞれの配属先で身につけられる知識・経験はまったく異なります。頻繁に行われる人事異動によって専門性を高められない点も、多くの県庁職員が抱える悩みといえるでしょう。
想像以上に労働環境が悪い
想像以上に労働環境が悪いことに悩みを抱える職員も少なくありません。公務員は定時退庁で土日も休めるといったイメージを持たれていますが、部署によっては、深夜残業・土日出勤が当たり前で数ヶ月休みがないことも。理想の労働環境を求めて県庁職員になった場合、現実とのギャップに耐えられなくなるケースがあります。
近年では、全国の自治体が労働環境の改善に取り組んでいますが、効果が現れているとは言い難いのが現状です。IT企業のような自由な働き方に魅力を感じ、退職を決意する公務員も徐々に増えつつあります。
給料に満足できない
県庁職員では満足できる給料を貰えないことも、辞めたいと感じてしまう主な理由のひとつです。県庁職員の給料は民間企業の水準に合わせているため、薄給とまではいえません。しかし、職員数や業務の幅から考えると、県庁は民間でいうところの大企業にあたりますが、大企業ほどの給料は期待できないのが実情です。
また、公務員の給料は基本的に年功序列で上がっていくため、若手職員の給料はかなり低い水準にあるといえます。多くの自治体では初任給が20万円以下であり、手取りにすると15万円に満たないことも。学歴や仕事量に対して給料が見合っていないと考える職員も多く、給料面のさまざまな不満が退職につながるケースも多くみられます。
やりがいや将来性を感じられない
最後に、やりがいや将来性を感じられないことも、県職員のよくある悩みといえるでしょう。上述のとおり、県庁職員は人事異動が多いので、特定の業務に長く携わり、やり遂げる経験を得られにくい傾向にあります。専門スキルを身につけられず、将来を不安に感じている職員も少なくありません。
また、どれだけ努力して成果を出したとしても、基本的には年功序列で役職が上がっていくため、出世する意欲を失ってしまう職員がほどんどです。将来的に出世しても、責任が重くなるばかりで給料は頭打ちになることも、モチベーションの低下につながっています。
県庁職員から転職するメリット/デメリット
県庁職員から転職するメリットは、主に3つあります。転職によって抱えている悩みを解決できるかもしれないので、ぜひチェックしてみてくださいね。
- やりたい仕事ができる
- 実力次第で収入を上げられる
- 労働環境がよくなる
県庁職員の仕事は多岐にわたるうえ、希望する部署に配属されないことがほとんど。
転職は、本当にやりたい仕事に携わる大きなチャンスといえます。年功序列のない企業であれば、実力次第で収入アップも目指せるでしょう。近年は、民間企業の労働環境が劇的に改善しつつあるので、県庁の過酷な労働環境に不満がある人も転職を検討してみてください。
県庁職員からの転職にはデメリットもあります。転職してから後悔しないためにも、必ず理解しておきましょう。
- スキルがなければ待遇が悪くなる
- 福利厚生が手薄になるかも
- 全国転勤の可能性がある
県庁職員は特定分野に特化したスキルを持っていないことが多いため、即戦力を求める企業では好待遇で受け入れてもらえない場合があります。公務員ほどの福利厚生を転職時に求めることもおすすめしません。転職先によっては全国転勤の可能性があることも、念頭に置いておきましょう。家族がいる人は特に注意が必要です。
県庁職員からの転職先おすすめ①:マスコミ関連
県庁職員からの転職におすすめな業界は、マスコミ関連です。
マスコミの仕事は事実に基づく情報発信が基本にあるため、リサーチ力が欠かせません。日頃から法律や規則などから根拠を探し出し、事実確認を徹底している県庁職員のリサーチ力は大きな強みになるでしょう。県庁職員は文書を作成・校閲する機会が非常に多く、基礎的な文章力がすでに備わっていることも、転職を有利に進められるポイントです。
また、県庁職員であれば、何らかのかたちで地元のマスコミと関わる機会があります。仕事内容もイメージしやすいほか、仕事で繋がった業界人から詳しい話を聞けることもあるでしょう。
• フジ・メディアホールディングス
• 日本経済新聞社
• 共同通信社
実際に転職活動を行う際は、「事実を追い求めることが好き」「たくさんの人に正確な情報を届けたい」などといった理由を主張できれば、県庁職員として身につけたリサーチ力も踏まえたアピールが可能です。
県庁職員からの転職先おすすめ②:司法書士
専門性の高い仕事に携わりたい人であれば、司法書士もおすすめの転職先です。
司法書士の仕事は、法律に基づいて公的機関に提出する書類を作成すること。公務員の仕事はほぼすべてが法律によるものなので、県庁職員は法律に関する知識がある程度身についています。書類を作成する機会も多いので、司法書士の仕事に抵抗を感じるリスクも低いはずです。
司法書士は資格の取得が必須ですが、民法・憲法・刑法などの出題科目は公務員試験と重複しています。公務員試験で勉強したことを少しでも覚えていれば、合格する可能性も高くなるでしょう。
実際に、県庁職員として働きながら勉強を続け、司法書士の資格を取得している事例も少なくありません。早く現場で働きたい場合は、資格を取得するまで、司法書士事務所で司法書士を補助する仕事に就くのも選択肢のひとつです。
• 司法書士法人中央事務所
• 司法書士法人リーガルフェイス
• 司法書士法人A.I.グローバル
「法律の知識を活かした仕事がしたい」「法的な書類作成で困っている人をサポートしたい」といった転職理由を持っていれば、県庁職員の経歴が強みになるはずですよ。
県庁職員からの転職先おすすめ③:IT業界
20〜30代の若手県庁職員なら、IT業界への転職もおすすめです。
具体的な職業としては、WEBデザイナー・システムエンジニアなどがあげられます。
IT業界では社内チームとクライアントの意見を引き出しながら、有益なサービスを作り出していかなければなりません。そこで、県庁職員の強みになるのが調整能力・コミュニケーション能力です。県庁職員は、国・市町・民間企業からの要望を調整することが主な役割。異なる立場の意向を最大限尊重しながら、プロジェクトを進めていく力には長けているといえます。
デザインスキルやプログラミングスキルなども重要ですが、充実した研修制度を設けている企業も多く、働きながらでも十分身につけられるでしょう。昨今のIT業界は人手不足なので、転職しやすいこともポイントです。
• ソフトバンクグループ
• 楽天
• サイバーエージェント
転職活動を行う際は「プロジェクトを円滑に進める人材になりたい」「専門的なスキルを身につけて、有益なサービスを生み出したい」など、ITに直接関連したスキルはないものの、企業貢献の思いや成長意欲を感じられる志望理由を考えておくとよいでしょう。
県庁職員からの転職先おすすめ④:建設業界
最後に紹介する、おすすめの転職先は建設業界です。
県庁には公共工事を扱う仕事が多数存在します。土木部署に配属されたことがある職員であれば、建設業界とのつながりや知識・経験を最大限に活かせるでしょう。建設業界は恒常的に人手不足とされているので、未経験からの転職も十分可能です。
建設関連の仕事に携わるには、専門資格の取得が必要な場合があります。しかし、県庁職員は繁忙期でなければ、比較的時間の余裕がある仕事です。資格の種類によっては、業務時間外の時間を使って勉強し、試験に合格することもできるでしょう。
また、建設業界は将来的に独立を目指せるので、組織の一員として働くのではなく、会社経営にチャレンジしてみたい人には特におすすめです。まずは建設業界の経験を積むことを目的として、転職に踏み切るのも選択肢のひとつといえます。
• 清水建設
• 大林組
• 竹中工務店
転職理由には「発注する側ではなく現場から建設業界を盛り上げたい」「人々に生活に長く役立てられるものをつくってみたい」などの例があげられるでしょう。県庁職員の立場で建設業界をみたときの印象を踏まえると、より説得力が増すはずです。
県庁職員からの転職必勝のコツ3選
最後に、県庁職員からの転職を成功させるためのコツを紹介します。転職活動を行う際は、戦略的に自己アピールを行うことが何よりも大切なので、ぜひ覚えておきましょう。
1つ目のコツは、知識と経験のある業界への転職を目指すこと。転職活動においては志望動機が重要ですが、知識も経験もない業界に対して、魅力的な志望動機を語ることは難しいといえます。ただ、県庁職員の仕事は多岐にわたるほか、関わる業種もさまざまなので、志望動機を深掘りできる業界は必ずあるはずです。
少しでも知識・経験があれば、即戦力として期待してもらえる可能性もあるでしょう。まずは、これまでの経歴や携わってきた業務内容を客観的に分析してみることをおすすめします。
2つ目のコツは、事務処理能力をアピールすること。煩雑な事務作業はどんな業界・企業にも必ず存在するため、事務処理能力に優れた人材の市場価値は必然的に高まります。事務処理能力は、アピールすべき重要なスキルであることを覚えておきましょう。
県庁職員の仕事は会計処理や書類作成などの事務作業が多いうえ、すべて厳格なルールのもとで行われています。数をこなしていくなかで、効率的に、かつ、正確に事務作業をこなしていくスキルは自然と身についているので、自信を持ってアピールしましょう。
3つ目のコツは、調整能力を前面に押し出すこと。事務処理能力と同様に、調整能力はビジネスの必須スキルであり、転職活動において高く評価されるポイントです。どんな業界でも通用するアピールポイントといっても過言ではないでしょう。
県庁職員は、国・市町・企業との間に立って、それぞれの要望を調整する機会が数多くあります。また、県庁内部の調整も欠かすことはできず、多くの職員が部署間の調整を経験したことがあるはずです。調整能力はすぐに習得できるものではないので、県庁職員として培った経験を前面に押し出せば、ライバルとの差別化を図ることもできるでしょう。
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