世の中の最前線でニュースを追いかけ、取材、執筆を通して信頼性のある情報を発信する新聞記者。
ジャーナリズムに魂を燃やし、かつては就職活動の花形だったマスコミでしたが、いまやネットの勢いに押されてしまっています。
電車通勤のサラリーマンの手には新聞紙からスマホに代わり、あふれかえるネットニュースの画面を見つめている光景が広がっています。
紙からネットへとニュースを載せる媒体の変化は今後、より速度を増していくでしょう。
そんな中でも、新聞社はオールドメディアですが、裏を返せば歴史やブランドがあるという見方もできます。新聞社で得たライティングのノウハウは新興のネットメディアでは得られない。
また、新聞記者という肩書だけで、築ける人脈や世間が「文化人」として見てくれるメリットもあります。ここからは新聞社の転職を説明していきます。
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2024年7月31日最終更新
なぜ新聞記者を辞めたいのか？
新聞社から転職する最大の理由は「将来性の不安」でしょう。
ネットで手軽にしかも無料でニュースを知ることができる今、わざわざ新聞紙でニュースを得ようとする人は少ないでしょう。
次代と反比例するように、新聞の購読料も値上がりしていますし、紙よりネットに馴染みのある若い世代が紙離れしていることから、ここ数年は業界全体で毎年100万部ずつ減っており、歯止めもききそうにないです。
大手の新聞社でも希望退職を募集しており、将来の不安をぬぐえない現役社員は多いそう。昔は高給取りだった新聞記者も給料も年々カットされていることもあるそうです。
理想とのギャップにやめていく若手社員も多いようです。
有名人を取材したり、事件を最前線で取材。もしくは現在の日本の政治におけるジャーナリズムに命を燃やして入ってくる新入社員は多いですが、もちろん、そういった記事が書ける反面、それ以外はとても地味です。
夜討ち朝駆けと言って、夜遅くや早朝に要人の家など取材先へ出かけ、半ば強引に取材することも。失礼なことをしている感覚が拭えないと精神的にしんどいのかもしれないです。
何か事件が起こると呼び出しは当たり前。それが新聞記者の使命でもありますが、受け入れられない人も多いです。
しかし、昨今の働き方改革などで、昔のように働き詰めというわけではないと思います。
新聞社で働くことで身につくスキル
ライティングの能力が培われるのは言うまでもないでしょう。
毎日取材して執筆するわけなので、嫌でも身に付きます。さらに大手の新聞社であれば代々伝わるノウハウを基に厳しく教えてくれますし、同世代との切磋琢磨もありますので、正直、増え続けている昨今のネットメディアとはレベルが違うと思います。
インタビューのこなしかたや、会見、取材の仕方、原稿の組み立て方なども一流のノウハウが学べます。
そして、この磨かれたライティング能力は意外と欲してくれる企業があります。一般のメーカーなど、どこの企業であろうと文章を書かない仕事などは少ないですし、対外的な資料作成などに関しては大変重宝される傾向にあります。
人脈の形成も大きなスキルです。
新聞やネットニュースを思い出してください。大概の取材対象が著名な方となります。
著名な方と知り合える機会など、普通の生活をしていたら多くはないですが、この仕事はあります。
著名な方はやはり影響力を持っていますので、いろいろな仕事で協力をしてもらえれば、非常に強い力になります。
また、毎日取材先に出向いて、仕事をするわけですから、そこでの出会いも自分の仕事の幅を広げてくれますし、転職先として候補になります。
例えば、プロ野球の番記者がチームの広報に転職した例もありますし、芸能担当記者が知り合った芸能プロダクションに転職したり、経済記者が担当していた企業の広報に転職したり、さまざまな例もあります。
新聞社からの転職先
新聞社
同業の新聞社に移籍することが一番多い転職パターンです。高給だった名残りがあるため、大手に転職できればまだ年収1000万円が目指せます。前途の通り、新聞社は大変不況であり、若い人材が流出し、高齢化している会社が多く、仕事ができる即戦力はどこも喉から手が出るほど欲しいです。斜陽産業ではあるのに会社を変えてでも記者職を続けるのはそれほどやりがいのある仕事という証ではないでしょうか。
出版業界やウェブメディア
これも多い転職先です。同じ「書く」という仕事ですが、大きな違いがあります。それは「ニュース」を追わなくてもいいということです。これらのメディアが求めるのは読まれる記事。そこにプレッシャーもあるとは思いますが、新聞社の「ニュース」へのプレッシャーは意外ときついです。
また、ニュースを書きたくて入社する新入社員は意外と少ないです。人にスポットを当てた記事や世の中の問題にジャーナリズム論をぶつけたいと意欲をもって入ってきても、求められるのは結局「ニュース」。ここへのギャップでやめてしまう人は多いです。
取材先
前述したプロ野球の広報、芸能プロダクション、企業広報に転職した例のように、取材先が転職先になるケースもあります。先方は記者の働きぶりを見ており、食事会などもあれば、記者の人柄を面接で来る人よりは分かります。記者も転職先のことを取材を通して裏事情まで知ることができてしまうのでお互いwin-winと言えるでしょう。
企業広報と似ていますが、P R会社や広告代理店も多いです。記者会見やリリース配信する際、メディア側が「どうしたら取り上げられやすいか」を把握しているため、経験を生かせると思います。
フリー
新聞記者の究極はここになります。ただ、紙媒体のフリー記者が食べていくのは結構難しい。簡単だったら、もっと新聞記者出身のフリー記者がゴロゴロいるはずです。
ただ、新聞社出身ということで、文化人枠でテレビやラジオに呼ばれれば、会社に勤めている時より稼げるでしょう。しかも会社に縛られずに働くことができます。しかし、人脈や能力が必要となるので若い年代でフリーになるのは難しいです。
具体的な転職先を知るには転職エージェントを活用すべき
新聞社からのおすすめの転職先を知るには転職エージェントを使うのがおすすめ。
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