「これから薬剤師資格を取ることを一つの選択肢として考えているが、取得方法や取り方がいまいち分からない」という方に向けて、国家試験の難易度や倍率などを詳しくお伝えして参りたいと思います。
薬剤師資格は国家資格の一つなのでそう簡単に取れる資格ではありませんが、職業としては専門性が高く、非常にこれからの将来性が期待されていて市場価値の高い職種の一つです。
薬剤師を志そうと考えている方、もしくはこれから目指すことを少しでも考えられているという方はご参照ください。
また、もしあなたが理系大学を卒業して薬剤師のような年収が高い職業に就きたいのであれば、下記もご覧頂ければ参考になるかと思います。
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目次
■薬剤師資格の取得方法・取り方は大きく2つある
薬剤師資格の取得方法・取り方は大きく分けて2つありますので、順番に解説して参りたいと思います。
●薬剤師資格の取得方法・取り方①:薬学部を卒業する
まずは、一番オーソドックスな薬剤師資格の取得方法・取り方について、解説させて頂きたいと思います。
日本で薬剤師資格を取得するためには、6年制の薬学部を卒業する必要があります。
というのも、薬剤師国家試験の受験資格者は、原則として薬学部出身者に限られているからです。
●薬剤師資格の取得方法・取り方②:実務研修を受ける
次に、前章で述べたもの意外の方法について、解説させて頂きます。
4年制の薬科学科(創薬科学科)を卒業後、大学院に進み、薬局・病院等で実務研修を行う等して、薬学部卒と同等、もしくはそれ以上のカリキュラムを履修・習得する必要があります(※ただし、受験可能なのは2017年まで)。
■薬剤師資格の国家資格難易度はどれくらいか?
まず、薬剤師資格の国家試験を受けるための、実質的な必須条件である、薬学部への入学試験の難易度から解説させていただきたいと思います。
薬学部の偏差値も、他学部同様幅広くなっていて、具体的には、上は偏差値72から、下は35までとなっています。
ただし、偏差値が手頃でも、後述する倍率がネックとなる場合が多々あります。
というのも、薬学部に限ったことではありませんが、人気学部は倍率が高騰する場合が多々あるからです(筆者の大学時代の友人は、薬学部も併願したものの、倍率が数十倍に達していた、と言っていました)。
また、あまりにも偏差値が低い大学ですと、入るのは簡単でしょうが、卒業するのが大変です。
なぜなら、せっかく入れても、自身の偏差値が低くては、授業についていけないことも十分ありうるからです。
加えて、卒業試験が難しくなる傾向があります。
これには、大学側の思惑があります。
なぜなら、せっかく卒業させても、国家試験に合格してくれないと、大学自体の評価が下がるからです。
大学も、私立は元より、国公立であっても営利と無関係ではいられないため、当然この数字(国家試験合格者数)は気にします。
結果、何が起こるかというと、卒業させても合格できないような学生を出さないため、卒業試験の難易度を上げるのです(筆者の母校の某医療系学部でも、最近は毎年、数十人単位の卒業試験不合格者が出ています)。
従って、卒業試験は、言わば、国家試験受験のための「足切りライン」と言えます。
同じ医療系で、すでに人数飽和状態にある歯科医師数や獣医師数(加計学園問題でも示唆されていましたが)に続いて、薬剤師数もいずれは飽和状態になる可能性が高いとされているため、この傾向は、近年ことに顕著なようです。
■薬剤師資格試験の国家資格倍率
最後に、薬剤師の国家試験の倍率について解説させて頂きます。
2017年3月に行われた、第102回薬剤師国家試験の合格率は約71%で、前年比マイナス約5%でした。
ちなみに、出願者数約14,000人に対し、受験者数は約13,000人、合格者は約9,400人となっています。
なお、出願者数が約14,000人だったことに対し、受験者数が約13,000人と、約10,000人も減っているのは、おそらく前述の卒業試験合否判定基準のシビア化が関係していると思われます。
■まとめ
以上、ざっくりと駆け足で解説させていただきましたが、いかがでしょうか。
薬剤師資格取得への道程は、決して容易ではない薬学部合格から始まり、6年間みっちりと厳しい勉強に耐え、さらにまた容易ではない国家試験に受からなくてはならなりません。
きわめて険しい道程となるでしょう。
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しかし、それを乗り越えた先には、地域医療貢献度の高い専門職という、決して悪くないポストが期待できます。
これから薬剤師資格の取得を目指す貴方にとって、当記事が少しでも参考になれば幸いです。