経営コンサルから転職を考えている方に向けて、経営コンサルからの転職先おすすめ6選を元経営コンサルタントが徹底解説いたします。
クライアントさんからの相談に、休日返上で対応したが、満足いく結果にならず、さらに休日出金が続き、ご飯もゆっくり食べられない。そんな状態が3年以上続いています。
- クライアントさんのためになると思って提案したことが、実はクライアントを甘やかすものになっていて、上司から対応を怒られたことがある。
- 自分の誕生日もわすれて、クライアントのことが1番になっている。
経営コンサルタントの私が実体験したことです。
このままでいいのかと思い転職活動を決断しました。
頭が混乱していても、何に悩んでいるのかが明確になると、ストレスも軽減され、その結果、明日から転職活動の方向性もはっきりするでしょう。
経営コンサルタントの経験を生かしながら、自分の大事にしている軸を失わない転職方法や転職理由・志望動機例文も伝えます。
目次
経営コンサルを辞めたい理由
経営コンサルを辞めたい理由について、私自身の経営コンサル時代の実体験を交えながら解説して参ります。
24時間クライアントの対応をする
私のクライアント先は中小企業が大多数で、土日祝日なく対応を求められます。
特にコロナウイルス感染症の影響が出始めたころから、運転資金がたりないので、金融機関に提出する資金繰り表作成依頼があり、土日に急ピッチで作成することが多くなりました。
補助金申請書ができないけど、明後日提出したいから代わりに作ってくれという依頼を受け、徹夜して申請書を提出することが日常になっています。
また、クライアントから疑問点があったら、電話で問合せが一日に10件はある。メールで回答すると、メールが苦手なので、電話で教えてと催促があります。
長時間労働で体力的にきつい
コンサルに勉強は必要ですが、先月は機械製造業の対応、今月は飲食業の対応など、全業種を横断的に対応しないといけません。
業界の情報収集と資料作成に時間がかかり、さらにクライアントの事業分析と提案が必要なため、毎日22時まで仕事をすることがあたりまえになります。
1年くらいは根性でなんとか耐えられますが、3年目くらいになると、長時間労働が蓄積されて、無理がきかなくなります。
失敗が許されないので精神的にキツい
経営コンサルタントはクライアントへ課題解提案を行い、プロジェクトを進めていきますが、コンサルに任せておけば、必ず100%成功するとクライアントは思っています。
コンサルは魔法を使える訳ではないので、クライアントにも多少の痛みや努力はして頂きたいのに、パソコンが苦手だから資料作成を丸投げされ、A4用紙1枚の資料作成をお願いしても、鉛筆で30文字程度記入程度のことしかできない方もいます。
そのようなクライアントほど、無理難題を押しつけてきて、失敗したら叱責されます。もちろん平謝りするしかありません。
失敗しないために、時間をかけてクライアントにヒアリングをおこない、プラン作成をする必要があるので精神的な負担は多いです。
睡眠時間が削られる
経営コンサルタントはクライアントに緊急事態が発生すると、会社に泊まり込んで改善策の書類作成をします。
その結果午前2時ごろまで仕事をして会社の仮眠室で寝てから、朝そのまま勤務。
お昼休みに近隣のネットカフェのシャワー室で、うとうとしながらカラダを洗う生活が1週間ほど続きます。
当然1回の提案では解決せず、複数回対応していると、睡眠時間が少くなり、作業効率が低下します。
久しぶりの休みに鏡で顔を確認したら、いつの間にか目の下にクマができていることがしょっちゅうあります。
短期間で結果を出さなければならない
経営コンサルタントがプロジェクトにアサインされるのは、平均すると3ヶ月程度で、そのなかで収益改善を達成しなければ成らなければいけません。
同僚や同業者が次々と結果を出していく中で、プレッシャーに耐えながら、短期間で結果がでる方法を実行していくしかありません。
なかには短期的に収益改善につながっても、長期的には収益改善につながらない提案もしなければならず、自分の意志に反した仕事を会社の方針でしなければならないので、気が乗らないこともあります。
上記の理由から今現在あなたも経営コンサルを辞めたいと考えているのではないでしょうか。
経営コンサルで働くことで身につくスキル
経営コンサルで身についたスキルは大きく分けて3つです。
- 問題解決スキル
- コミュニケーションスキル
- チームワークスキル
順番に解説してまいります。
①問題解決スキル
売上減少、国への書類の手続き不備、設備投資など、コンサルは幅広い範囲の課題解決を行うことで問題解決スキルが培われます。
例えば、売上減少であれば、経理体制を確認し、決算書から課題を中執し、オペレーションが適正に行われているか運営管理を行い、融資や補助金によって課題解決をすることが求められます。
②コミュニケーションスキル
経営コンサルはクライアントさんに行動してもらうことを目的としています。
問題解決スキルによって判明した課題をクライアントさんに納得してもらうために、プレゼン資料をつくり分かりやすく説明し、課題解決方法を提案することが必要です。
③チームワークスキル
クライアントと経営コンサルだけでは対応できない案件も数多くあります。
例えば、公的支援機関から専門家を派遣して対応してもらう場合があります。
専門家の意見をコンサルが聞き取り、クライアントに分かりやすく説明することが必要です。
時には、複数の専門家や金融機関などとチームを組んで支援することもあり、それぞれの進捗状況を確認するなど、チームマネジメントも大切になってきます。
経営コンサルから転職先①:日系総合電機メーカーのDXコンサルタント
コンサルティング業界で身につけた課題解決力をDXコンサルタントに活かすことができます。
DXは今後、多くの企業で対応が必須になるため、業務改善分野で身につけたボトルネックの発見手法などを駆使し、業務フローをDXすることにより、クライアントの収益改善につなげる仕事ができ、経営者の意志決定のサポートにつながります。
代表する会社名
- 日本電気株式会社(NEC)
- 株式会社富士通総研
経営コンサルからの転職理由例文
私は、前職で企業の経営課題のコンサルティングを行ってきましたが、その中でも得意な分野は、業務改善のコンサルティングでした。
特に企業の会計処理や労働保険関係のバックオフィス業務の改善提案では年間5件の実績があり、第三セクターへの提案もあります。
今後DXを活用した業務改善の需要は増加傾向にあるので、前職の業務改善の経験を活かし活動したいです。
経営コンサルから転職先②:日系シンクタンクのM&Aコンサルタント
経営コンサルタントは幅広い分野の知見があるため、異業種どうしを繋げるM&Aの取組もできる可能性があります。
日系シンクタンクは独立系の経営コンサルティングと異なり、金融会社のグループ企業なので給与体系も良くグループ内での連携も取りやすく仕事がしやすいです。
M&Aの需要は今後ますます増加する分野にもなっており、新規参入企業が増加していますが、企業の財政基盤を長年把握している点で同業他社より優れています。
さらにM&Aの際のトラブルも少なく、仕事がしやすい環境です。
代表する会社名
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
- 転職理由例文
M&Aコンサルタントへの転職理由例文
幅広い業界で経営コンサルを実施していく中で、後継者問題をかかえている企業が予想以上にいることが分かりました。
現在の会社では後継者問題に対応できる部署はなく、公的機関と共同で支援してきましたが、デューデリジェンスが不足していることがありました。
御社のM&Aの専門知識を活かし、より多くの中小企業をM&Aで存続させ、経営課題の解決につなげたいです。
経営コンサルから転職先おすすめ③:事業会社の経営企画
経営コンサルタントは、事業線戦略を第3者目線で考え、経営層にプレゼンテーションする仕事をしていますが、すべてにかかわれるということが不満ということをよく聞きます。
そこで、事業会社ですべてに携わりたいという思いが強い方は、事業系の経営企画に転職するとうまくいくと思います。
経営企画を立てる際に、コンサルタント時代に多業種からのアイデアを活かし、業界初のサービスなど企画運営することができ、事業の業界内の地位向上にもつながります。
関連:事業開発・事業企画に転職するために必要なスキルや能力とは?
代表する会社名
- ホーチキ株式会社
事業系経営企画の志望動機例文
私は数多くある企業の経営コンサルを行ってきた中で、独自性がある商品を持つ企業が特に業績が回復する傾向が強いということを発見しました。
いまの職種にやりがいはありますが、業務改善プロジェクトだけでは、できることが限られてしまいます。
そこで御社の歴史ある商品をより多くの方に使い満足して頂く為に、経営企画部門で開発から販売メンテナンスまで携わることをしてみたく志望いたしました。
経営コンサルから転職先④:日系メガバンクの投資銀行部門
経営コンサルタントは、クライアントをくまなく調べるデューデリジェンス能力を身につけていますので、日系メガバンクの投資銀行部門も転職先候補の一つです。
投資銀行が融資判断をする際には、担保の評価だけでなく、多角的に企業を評価する必要があります。
そこで社長の経営方針が決算書に反映されているか、従業員は会社の方針を理解し業務に取り組んでいるかなど、実際に現場で調査しながら、融資判断をすることが大切です。
その際に、リサーチスキルを活かし、融資対象先の現場の声を収集し、集計分析することで、今後の収益性判断に繋げることが可能になってきます。
代表する会社名
- SOMPOホールディングス株式会社
- 岡三証券
投資銀行部門への志望動機例文
前職で身につけた企業分析力を活かし、決算報告書で表現できていない、企業の魅力を発見し、御社の投資銀行部門で融資を実行したいと考えて居ます。
御社の中心顧客であるスタートアップ企業に対し、資金調達だけでなく、国の補助金制度や優遇措置も積極的に提案し、より効果的な経営に結びつくようサポートしていきたいと考えています。
経営コンサルから転職先おすすめ:⑤事業会社の経理責任者
経営コンサルタントは、財務内容の分析も行うので、経理に詳しくなっています。
ものごとを整理して正しく伝える能力に長けているので、決算書類の作成や株主向けの書類作成についても前職で身につけた能力が発揮でき、企業価値を正確に伝えることで会社に貢献できます。
日系企業よりも外資系企業の方が商品のスケールメリットもあり、給与も高いのでオススメです。
代表する会社名
- TDK株式会社
- シンプロット・ジャパン株式会社
経理の転職志望動機例文
前職で身につけた企業分析力を活かし、決算報告書で表現できていない、企業の魅力を発見し、御社の投資銀行部門で融資を実行したいと考えて居ます。
御社の中心顧客であるスタートアップ企業に対し、資金調達だけでなく、国の補助金制度や優遇措置も積極的に提案し、より効果的な経営に結びつくようサポートしていきたいと考えています。
経営コンサルから転職先⑥:SaaS企業のマーケティング職
経営コンサルタントは、クライアントとのプロジェクトの中で、収益向上のための市場調査を多数おこなっており、仮説を立てながら事業を実行し、需要を作り出していく、マーケティング能力も優れています。
SaaS企業はコストパフォーマンスが優れているサービスであるので、市場規模の急拡大が今後予想され自分自身の成長が会社の成長につながることも魅力的です。
会計管理システムのfreee、家計簿アプリのマネーフォーワード、経費生産システムのラクスや名刺管理アプリのSanSanなど勢いのあるベンチャー企業で求人募集は非常に多く出ているのでおすすめです。
代表する会社名
- freee株式会社
- マネーフォワード株式会社
- ラクス株式会社
- SanSan株式会社
Saas企業への転職理由例文
私は、前職で身につけたマーケティング能力を活かし、今後多くの企業が必要とするSaaS型サービスの需要拡大をさらに加速させたいと考えています。
特に御社の会計システムは、AIを導入したシステムで、以前のバックオフィス業務を効果的に改善できる可能性があり、Webマーケティングを活用し、最小限の費用で最大限の効果を生み出せるようにしていきたいと考えています。
経営コンサルからの転職必勝のコツ3選
経営コンサルからの転職必勝のコツについて3つ厳選して紹介致します。
オンリーワンの志望理由を作る
オンリーワンの志望理由を作る方法は、転職してやりたいことと、志望企業の魅力を伝えることです。
例えば、事業会社に転職するのであれば、
経営コンサルタントとして幅広い分野で活動してきたが、この会社の商品のすべてに関わるともっとできることがあると感じました。
御社の○○というサービスは魅力的で、新社会人のときに助かり、他社と●●で差別化できて、これを多くの方に体験してもらいたいと思いました。
とういう伝え方です。
志望動機を作成するためには、企業理念やサービス理念を下調べでリサーチすることはもちろん、転職エージェントの担当者にどのような人材を求めているか把握した上で作成するのが望ましいです。
再現性のある実績を分かりやすく説明する
経営コンサルタントは、幅広い分野の対応をしており、どの分野のプロジェクトが得意なのか、面接で伝わりにくいです。
そこで、STARを意識して具体的行動を伝えることが大切です。
STARとは、
- 状況(Situation)
- 課題(Task)
- 行動(Action)
- 結果(Result)
を面接官に伝える際に意識するポイントのことです。
この全てが入っていると、ひとりよがりな回答になりにくいです。
例えば、
「私はクライアントの課題を一生懸命頑張りました」
ではなく、
市場規模が毎年10%以上伸びているのにもかかわらず、3年間売上減少10%の状況で、私はクライアントに対し、商品力低下の可能性を指摘し、原料調達の見直しとパッケージデザインの変更を提案しました。
1年後リニューアルして発売した結果、前年対比15%の売上増加につながりました。
と回答すれば、より再現性のある伝え方になります。
経営コンサル時代からクライアントに対して分かりやすく伝える訓練はしてきたと思いますので、人事面接官をクライアントのように考えておけると良いでしょう。
面接練習を必ず何度も行う
経営コンサルタントは、プレゼンテーションスキルが身についています。
しかし、練習を全くせずに面接に臨むのはうまくいかないです。
面接は予想以上に緊張します。
よく見せようと思って、アドリブで発言しようとすると、頭が真っ白になって何も答えられなかったということをよく聞きます。
面接官に良く思われたいと思うのでなく、伝えたいことを伝えるというコンセプトが大切です。
また面接練習を行うのも重要です。
ボイスレコーダーやスマホの自撮り機能を使ったり、転職エージェントのキャリアアドバイザーに模擬面接を行ってもらうなど自分を客観的に判断できる方法が効果的です。
経営コンサルからの転職先をもっと知るには?
経営コンサルからの転職先企業で実際に求人を出している企業を調べるためには、転職エージェント・転職サイトを活用すべきです。
転職サイトと転職エージェントは、どちらも無料で活用でき、転職サイトは求人情報が掲載してあり、自分で全て対応する求人サイトです。
対して転職エージェントは、エージェントの担当者が、求職者からヒアリングを行い、その人にオーダーメイドでサービスを提供していきます。
仕事をしながらひとりで転職活動をすることは、心も折れやすいため、転職活動のパートナーとして、転職エージェントを活用することを強くオススメします。
オススメするポイント
- 1つめ・・・エージェントと話すことが、新たな自分の強み発見になることです。職務経歴を面談で話した際、客観的な強みを教えてくれることがあります。
- 2つめ・・・自分の強みにマッチした求人を紹介してくれることです。転職サイトで、自分が検索しても見つけられない会社を、エージェントが紹介してくれることが数多くあります。
- 3つめ・・・転職のモチベーション維持に役立つことです。転職活動は長期化する可能瀬が高くなり、半年以上続くこともあります。エージェンと定期面談を希望することで、転職の方向性などの相談もでき、よりよい転職先を発見することにつながります。
エージェントサービスのサービス内容
- 応募書類のアドバイス・・・職務経歴書やWeb履歴書を作成した後、電話でアドバイスをもらえます。
- 応募企業への推薦状作成・・・転職企業に応募する際、エージェントが、転職者との面談から発見した強みを、転職先に伝える推薦状を作成してくれます。
- 面接の細かいフォロー・・・選考や面接がうまくいかなかった時も、面談を行い、転職の方向性の検討や面接のアドバイスを教えてくれます。
数ある中でもオススメの転職エージェントを3社紹介します。
doda
dodaは「はたらいて、笑おう」とうビジョンを掲げる、パーソルキャリア株式会社が運営する日本最大級の転職エージェントサイトです。
日本最大級の求人数(2021年1月16日時点154,436件)を掲載し、新着求人は月曜・木曜日に更新されるなど常に最新の求人に応募できます。
どんな人でもとりあえずは登録しておいて損はないサービスです、登録会員数は約641万人いるので経営コンサルからの転職実績も非常に豊富です。
担当キャリアコンサルタントから紹介される企業は100社以上になりますので、経営コンサルで活かした経験を、幅広い業種から探したい方にオススメです。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、「日常生活の普通にある存在」というビジョンを掲げる、株式会社マイナビが運営する若者や専門職向けの転職エージェントサイトです。
2021年1月〜12月のマイナビエージェント登録データによると、登録者が全体の80%が34歳以下なので、まだ転職をしたことがない若い方や会計士や税理士など専門職の求人に強く、第二新卒で転職をされる方や、専門性がある方にオススメです。
税理士、会計士など資格を持っている経営コンサルの方はマイナビエージェントがオススメと言えるでしょう。
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JACリクルートメントはミドル・ハイクラス層に特化した転職エージェントで、年収帯も高く600万円以上の転職を得意としている転職エージェントです。
経営コンサルに従事していれば平均年収は他職種よりも高い位置に属しているため、JACリクルートメントで紹介されるような求人案件の方がマッチングが高い可能性もあるため非常に親和性のある転職エージェントとなります。
dodaやマイナビが企業側と個人側の担当者が分かれているのに対し、JACリクルートメントは両方を1人のコンサルタントが兼任する両面型の転職エージェントなので、企業側の濃い情報が期待できます。
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