税理士事務所で働きたいと考えていても、具体的にどんな仕事をしているか分からないだけに、どんなアプローチをすれば良いか不安じゃないですか?
働くためには資格かいるのか、転職志望動機はどのようなものがいいのかなど不安は尽きませんよね。
専門性の高い職業だからこそ、つかみづらいのが税理士事務所の仕事です。
そんなあなたに、実際に税理士事務所で働いていた私が実際に提出した転職志望動機もご紹介ながら全てお教えします。
少しでも税理士事務所の仕事が気になっているなら、ぜひご参考下さい。
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最終更新日.2024年4月10日
目次
税理士事務所の1日の仕事の流れ
私が勤めていた事務所では、職種によって仕事を分けておらず、パートも正社員も関係なく全員がどの仕事でもできるような体制をとっていました。
税理士事務所によりますが、チーム制にして仕事を分業する体制をとる事務所が多いです。
税理士事務所の1日の仕事の流れは、以下のように進んでいきます。
<税理士事務所の1日の流れ>
(1)朝礼
↓
(2)顧問先からのメールや電話の問い合わせ対応
↓
(3)到着書類の確認
↓
(4)仕訳入力
↓
(5)月次面談
↓
(6)終礼
毎朝朝礼で各自の1日のスケジュールを共有し、優先すべき仕事や臨時の仕事などを全員で確認します。
その後は、
・メールの返信や折り返しの電話などの対応
・顧問先から送られてきた会計書類の確認
・会計ソフトへのデータ入力
・月次面談
など、その日によってスケジュールは様々です。
終礼で1日の進捗状況を報告し、終業します。
顧問先あっての仕事なので、スケジューリングしていても随時変更されますし、変則的な仕事なので柔軟な対応が求められます。
税理士事務所の仕事内容一覧
ではより具体的に、税理士事務所の仕事内容について一つ一つ解説して参りましょう。
到着書類の確認・会計ソフト入力
定期的に顧問先から売上や仕入に関する資料、領収書や請求書、通帳やクレジットカードの明細などの会計書類が送られてきます。
一連の書類に不足がないかを確認し、不足があれば顧問先に請求します。
そして送付された資料のデータを会計書類を基に会計ソフトに入力します。
税理士事務所によって使用する会計ソフトが異なりますが、代表的なものは「弥生会計」「ミロク」、最近は「MFクラウド」などのクラウド会計も人気ですね。
慣れてしまえばリズム良くこなせる業務ですが、簿記の知識があっても始めはうまくできません、なぜなら、学問の簿記と実践の処理にはギャップがあるからです。
月次面談
顧問先によって回数は様々ですが、定期的に面談をします。
顧問先に訪問するのが一般的ですが、私の勤めていた事務所では顧問先に来所してもらっていました。
会計ソフトに入力したデータを基に、売上の伸び率や費用についてお伝えします。
売上が多い顧問先には節税対策を講じたり、売上が低迷している場合にはその要因を顧問先と一緒に探ります。
税金や数字の話はもちろん、日々の悩みやプライベートな話まで親交を深める大切な時間です。
税金に関する質問対応
大きなものから小さなものまで毎日税金に関する質問を受けます。
税務相談は税理士資格を持つ人しかできませんが、一般的な内容については資格がなくても答える必要があります。
難しいことは税理士に聞けば良いと考えている顧問先が多く、社会保険や年金、給料計算など税金に直接関係しない質問も受けます。
税務署からも税金について確認の電話が来ることもあります。
税理士事務所で働くのに資格は必要?
税理士事務所で働くために資格は必要なく、知識や経験があれば問題ないとする税理士事務所が多いです。
ただ、資格はあるにこしたことありません。
比較的取りやすいのが日商簿記検定で、3級よりも2級の方が重宝されていて、真剣に勉強すれば1.2ヶ月で取得できます。
最短で取得するためにおすすめなのは、テキストをある程度読んだら分からなくとも問題をひたすら解く方法です。
問題を解くとどこを理解していないのか明確になりますので、問題の解説を読んでも分からない点だけ、テキストで詳細を確認しましょう。
この方法だと濃い勉強ができ、格段に時間を短縮できます。
おすすめのテキストは「スッキリわかる 日商簿記3級 第9版 [テキスト&問題集](スッキリわかるシリーズ)」なので、良ければご購入ください。
税理士試験の科目合格は難易度が高いですが、給料面での待遇が良くなることが多いです。
1年かけて1科目勉強して取得できるか否かの難関な試験なので、このレベルになると独学での取得は非常に困難で、専門学校に通って取る必要があります。
毎日簿記に触れるので、仕訳が全くできない・代表的な勘定科目が分からない状態で働くのは難しく、全く何も知らない状態での入社はかなり険しい道を行くことになります。
税理士事務所で働いてた実体験談
私が実際に税理士事務所で働いていて、やりがいに感じていたことが2つあります。
1つは「以前は理解できなかった会計処理が理解できるようになること」ともう1つが「顧問先からの質問に答えて、分かりやすい回答だったと感謝されること」です。
一方で、大量の会計書類を申告前に一気に処理するときがつらかったです。
顧問先によっては定期的に資料をくれるのではなく、まとめて送付してくる顧問先があり、申告前に整理が全くされていない資料が煩雑に段ボールに入れられて届くこともしばしば。
普段はほとんど残業がありませんが、顧問先の要望によっては突然残業になる日もありました。
税理士事務所で働くための転職志望動機
税理士事務所で働きたいけど志望動機が書けないとお悩みのあなたに、私の実体験をもとに転職志望動機の書き方をお伝えします。
金融機関での勤務経験がある場合
私の場合は学生時代から簿記を学んでいて、社会に出てからも財務諸表に携わりたいと考え、まず新卒で銀行に就職しました。
たしかに銀行は企業に融資するときに財務諸表を受け取りますが、細かな内容の分析はしません。
なので、財務諸表そのものを作る税理士という職業に興味を持ちました。
ストーリーを全て志望動機に書いても読んでもらえないと思ったので、「ただ財務諸表を見るのではなく、中身の詰まった財務諸表を作りたいと考えた」と書きました。
金融機関での勤務経験がない場合
もちろん、銀行など金融関係での経験がなくても大丈夫で、実際私の働いていた事務所にはアパレルや飲食出身の人もいました。
簿記や税金に関心があり、今後も積極的に勉強していきたい意思を伝えれば問題ありません。
ただし、税理士事務所で働くには絶えず新しい情報を吸収しなければ成り立ちませんので、
「簿記・税金をもっと学びたいと考え、働きながらも学べる環境にある税理士事務所を志望した」
という内容の文を履歴書に書いてみてください。
税理士事務所に興味を持つ人の多くのきっかけは、簿記に興味を持ったからではないでしょうか。
簿記の知識を生かすだけなら経理会社でできますので、「なぜ、税理士事務所でないといけないのか?」明確に述べられれば大丈夫です。
税理士事務所で働いた時の年収・給料
税理士事務所の大きさや持っている資格によって年収・給料は大きく変わります。
所長 | 約700万円〜 |
一般 | 約300~500万円 |
パート | 時給約1,000円~ |
高所得のイメージがある税理士事務所ですが、実際はピンキリで、稼いでいる人は1,000万円を超えますし、働き始めであれば300万円程度です。
経験や知識・資格取得によって徐々に上がっていきます。
税理士事務所で働くのに向いてる人
では最後に、今回お伝えした内容を踏まえて、税理士事務所で働くのに向いている人をまとめると、
簿記が好きな人
数字の分析が好きな人
冷静な判断ができる人
説得力のある話し方ができる人
専門知識を分かりやすく伝えられる人
常に新しい情報を手にしたい人
税金だけじゃなく、幅広い知識がある人
将来税理士になりたい人
上記に該当するのであれば、税理士事務所で働くことに向いている可能性が高いので、ぜひ転職を検討されてみて下さいね。
転職する場合は、自分一人で税理士事務所の求人を探すのではなく、転職エージェントを活用した方がキャリアコンサルタントが代わりに求人を探してくれるので効率的です。
また、転職エージェントを活用すれば、あなたが作成した職務経歴書の添削や面接対策を行ってくれるので、志望動機の作成を手伝ってもらうことも可能です。
特に税理士事務所の求人が豊富な転職エージェントは「ヒュープロ」で、業界大手の11000件以上という圧倒的な量の税理士・経理求人を取り扱っているので、ぜひ活用して転職のサポートを受けられてみて下さいね。
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