“なんとく3年も勤めているけど、今のまま衛生士として働き続けていて良いの?”
“他の仕事もしてみたいけど、衛生士しか経験のない私が出来る仕事ってあるのかな?”
“このまま年をとっても衛生士として働き続けるのは難しそう。早めに転職した方が良いのかも”
こんな風に不安に思ったことはありませんか?
この記事では歯科衛生士として働くことで身につくスキルと、それらを活かせる転職先にはどういったものがあるのか、さらに転職を成功させるポイントについて、現役歯科衛生士で働く筆者が具体的にお伝えします。
この記事を読めば将来の具体的なイメージを持つことができ、もやもやと悩んでいるだけの日々から抜けだせるはずです。
私自身、今は歯科医院にて現役歯科衛生士として働いていますが、過去に2度も転職を経験しています。実際に先に挙げたような気持ちや不安に陥ったからこそ、その時に出会いたかった記事を作りました。
S.Iwasaki
大学を卒業後歯科メーカーに新卒で入社し、DM作成やインタビュー記事の作成、SNSでの記事投稿に従事。
転職して歯科衛生士として歯科医院に勤務しながら、副業としてWebライターの活動を並行して行っている。
【2022年7月25日公開】
目次
歯科衛生士を辞めたい理由
1.長い拘束時間
歯科衛生士の働く場所として1番多いのが歯科院ですが、歯科医院は一般企業などと比べると拘束時間が長い場合が多いです。
労働時間は8時間でも昼休みを2時間前後とったり、夕方に休憩があったりと、10時間程度はクリニックに拘束されます。
さらに、これらに着替えの時間や、残業時間が加わる場合もありますので、こういった状況では仕事の日に自分の時間を作るのはなかなか難しいかもしれません。
実際に私が歯科メーカーから歯科医院へ転職した際も「仕事でくたくたのうえ、毎日帰宅時間が遅く、自分の時間が取れない」というのが辛かったです。
2.人間関係
人間関係は退職、転職を考える理由として上位に挙げられることが多いです。
特に歯科医院では少人数で近い距離で働くことになります。
歯科医師は男性の場合も多いですが、歯科衛生士、助手、受付に限れば9割以上が女性という医院がほとんどのため、女子同士の人間関係に疲れるという声も。
さらに経営者でもある歯科医師とも近い距離で一緒に働く必要があるなど、歯科医院特有の人間関係の難しさがあります。
私も医院長との関係性には何度も悩まされました。
3.体力的に辛い
日々の業務では、首を傾けた姿勢や背中を丸めた姿勢で長時間、数ミリ単位の細かな作業を行うこともあります。
朝から晩まで1日中仕事をしていると、腰痛や肩こりなど体力的に辛くなることも多いはずで、診療が終わる頃にはスタッフの誰かが「腰が痛い」「首が痛い」「手が攣りそう」など言っています。
私も目が疲れて頭痛まですることもありました。
こんなに体を酷使して若いうちは良いけれど、これから先もずっと働けるのかな?不安になりますよね。
さらに月1回は整体に行くなど、必要とは思いつつも痛い出費の1つです。
4.休みが取りにくい
小規模な医院ですと、出勤予定のスタッフ全員が揃ってなんとかこなせる仕事量で、アポイントを組んでいる場合も多いです。
代わりに出勤してくれる人を探そうにも、難しい状況もあります。
体調不良など仕方ないこともありますが、多少具合が悪いだけでは休めない、休まれては困るというのが本音です。
営業職だった際は「自分が休んだ分の仕事は、また明日やれば良い」という状況でしたが、歯科医院ではそうもいきません。
シフト制のクリニックに勤務していた際は、「休みの希望は先輩が優先で、新人は本音も言えない」という状況もありました。
さらに担当制であれば、自分が休むことで患者さんにアポイントの変更をお願いしたり、他の衛生士に頼まなくてはなりません。これらを考えると休みづらいのが現状です。
5.福利厚生
医療法人などは別ですが、まだまだ個人経営の多い歯科医院。正社員といえども、福利厚生が手薄なことも多いです。
私も今の医院に転職した際、健康保険は歯科医師国保(国民保健)、年金も国民健康保険だけという現状に愕然としました。
将来のことを考えると少しでも手厚い方が安心です。それもあって、転職を視野に入れて方もいるのではないでしょうか?
30代が差し迫ってきた同世代の友達は「お給料も頭打ちになってきたし、現状の福利厚生では将来が不安すぎる」と、転職するか悩んでいる子も多いです。
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歯科衛生士で働くことで身につくスキル
衛生士として働くことで身につくスキルはたくさんあります。その中でも私自身が転職に役立った。または役立つであろうと思うスキルを2つ挙げます。
身に付くスキルは、
口腔の健康を守るための専門的な知識と技術
コミュニケーション能力
上記2つです。
口腔の健康を守るための専門的な知識と技術
まず、口腔の健康を守るための専門的な知識と技術が身につきます。
さらに学ぶ習慣や学び続ける姿勢というのが、自然と身に付いている場合が多く、実際セミナーへの参加や技術の練習で大忙しという方も多いのではないでしょうか?
仮に転職先で歯科の専門知識が不要でも、学ぶ習慣は業界・職種問わずとても役立ちます。
コミュニケーション能力
次にコミュニケーション能力です。
仕事を円滑に進める上で歯科医師をはじめとする他のスタッフ、場合によっては看護師などの多職種と、上手くコミュニケーションをとっていく必要があります。
また患者さんを安心させたり、専門的な知識を分かりやすく伝え、信頼してもらうためにも、コミュニケーション能力が必要です。
歯科衛生士はコミュニケーションスキルが求められ、磨かれる場面が多いです。
歯科衛生士からの転職先おすすめ5選厳選
では具体的に、歯科衛生士からの転職先おすすめを5つ厳選してご紹介致します。
歯科メーカー | |
販売・接客業 | |
公務員 | |
ケアマネージャー | |
専門医院、フリーランス |
※⭐️の数は歯科衛生士の仕事との相性度
それぞれ詳しく紹介していきましょう。
歯科衛生士からの転職先おすすめ① 歯科メーカー
歯科メーカーを転職先としておすすめする理由は、歯科の専門的な知識が役立つからです。
自社製品やそれらに付随する予防や矯正、口腔ケアなどの知識を勉強するうえでも、歯科衛生士の基礎があるので頭に入りやすいはずです。
また、歯科衛生士としての臨床経験も活かせます。
営業でも歯科医師や歯科衛生士を相手にすることが多いので、同じような立場で臨床のことも分かっているとなれば、より提案がしやすくなります。
さらに相手からの質問にも的確かつ柔軟に対応しやすいのではないでしょうか。
ただマニュアル通りに答えるだけでなく、同じように悩んでいた自身の経験も踏まえて、すぐに現場で活かせる形で答えてあげると、さらに喜ばれることも。
個人の医院に比べると、福利厚生、産休、育休などの制度がしっかりとしているというのが魅力の1つでもあります。今後のライフプランを考えた場合、女性が長く働くうえでは重要ですよね。
歯科衛生士を採用している歯科メーカーとしては、ライオンやサンスターGCやオーラルケアなどが有名です。
歯科メーカーへの転職理由例文
歯科衛生士として違う面で、より多くの方の口腔の健康をサポートする仕事をしたいと思うようになり、応募しました。
今までの臨床経験で培った経験や知識を活かして、いち早く御社に貢献できるように努力します。
歯科衛生士からの転職先おすすめ② 販売・接客業
例えばアパレル販売員やエステティシャンなどの接客の仕事は、歯科衛生士と同じ接遇力やコミュニケーション能力、清潔感や人当たりが活きる仕事だからです。
またエステティシャンの場合「最初はお客様の体に触れる施術のため緊張する」ということも多いようですが、口腔内で細やかな作業をしてきた衛生士であれば、そういったハードルも感じにくいというメリットがあります。
実際に歯科衛生士をしていた友人がファッションや美容が好きで、転職したというケースも多く、最新の機器や化粧品、美容に関する正しい知識なども、好きだからこそ無理なく身につけられるのではないでしょうか。
販売・接客業への転職理由例文
(エステティシャンの場合)
私自身、仕事のストレスや長時間のマスクによる肌荒れに悩み、自分が嫌いになっていたことがありました。
そんな時こちらのサロンで心身ともに癒され、外見の美しさだけではなく、自己肯定感を取り戻すことができました。
その時、貴社のスキンケア商品やサービスは心身ともに癒しを与えてくれるのかと感動し、私自身もぜひ貴社でエステティシャンとして働かせて頂きたいと考えました。
歯科衛生士として働き、培ってきたコミュニケーション能力を活かしながら、サロンを訪れる人に心地良い時間を提供できるよう、精進していきたいです。
歯科衛生士からの転職先おすすめ③ 公務員
歯科衛生士でありながら公務員として保健所や保健センター、公立病院などで働く働き方は、やはり今までの知識や技術が活かせるという点でおすすめです。
保健所での歯科相談などの業務であれば、歯科衛生士として医院で行っていた歯科保健指導の経験が活かせます。
公立病院で歯科診療の外来業務や入院患者に対する口腔ケアなどの業務の場合でも、歯科衛生士として臨床で働いた経験、身に付けた技術は基礎になるでしょう。
そして、勤務時間も歯科医院に比べると短い場合が多く、福利厚生や産休や育休などの制度もしっかりしており、安定している長く働けるというのもおすすめする大きな理由の1つになります。
公務員への転職理由例文
(保健センターでの仕事の場合)
市の衛生士として働かせて頂くことで、口腔の健康を守るための知識をより多くの市民に伝え、口腔の健康に対する興味、関心を高めていきたいと考えたからです。
例えば歯科医院に通っていない方にも、歯科相談などの場で直接情報をお伝えすることが出来たり、市報やホームページで広く伝えられる点に魅力を感じました。
市民の悩みに寄り添いながら、生涯にわたって健康な口腔を維持するための支援をしていきたいです。
歯科衛生士からの転職先おすすめ④ ケアマネージャー
ケアマネージャーをおすすめする理由としては歯科医院などで5年以上かつ900日以上、歯科衛生士として働いていれば、ケアマネージャーの受験資格を得られるからです。
超高齢社会が訪れる今、介護領域の需要はさらに増えており、さらに重要な資格になるでしょう。
実際にケアマネージャーの資格を取得し、老人健康保健施設に勤める衛生士さんは
「傾聴の姿勢や、相談内容を分析して分かりやすく提案する力は、ケアマネージャーとして働く際にも役立った。また衛生士だからこそ、家族や他の施設へ移動する時の情報提供の際に、病状や性格に応じたセルフケアの指導なども出来る。」
と言います。
活躍の場としては介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、自宅で介護を受ける人のサポートをする居宅介護支援事務所、地域包括支援センターがあげられます。
ケアマネージャーの転職志望動機
(老人健康保健施設で働く場合)
歯科衛生士として働く中で「生涯にわたって美味しく食べられることの重要性」というのを痛感し、より生活に寄り添った支援をしたいと考え、ケアマネージャーを志ざしました。
利用者さんが生涯にわたって美味しく食べられるよう、歯科の専門知識を活かしたケアやリハビリを提供していきたいです。
また多職種とも意見を交わしながら連携し、より良いケアプランを作成していけるよう努めます。
歯科衛生士からの転職先おすすめ⑤ 専門医院、フリーランス
専門医院、フリーランスとして矯正歯科や審美歯科などで働くことにより、専門的な知識や技術を身につけることが出来ます。
日本成人矯正歯科学会認定衛生士やホワイトニングコーディネーター、インプラント専門歯科衛生士などの資格を取得することで、その道のスペシャリストとして活躍することが出来るからです。
もちろんそれまでの臨床経験というのも活かすことが出来ます。矯正は審美などの治療は自費での治療ということもあり、お給料面の水準も一般歯科と比べ高い場合が多いです。
また歯科衛生士としてスキルを積み上げれば、フリーランスという働き方もあります。
複数の医院に勤務して指導者として活躍したり、セミナー講師や講演会、執筆活動をしたり。ある程度自分でスケジュール管理が出来るので、ライフワークに合わせて働き方を調整できるようです。
軌道に乗れば1歯科医院に雇われていては、到底稼げないような金額を得られることもあります。
専門医院、フリーランスへの志望理由
(矯正歯科の場合)
歯科衛生士として勤務する中で歯並びの大切さを痛感する機会が多くあり、矯正についてもっと学んでみたいと思うようになったからです。
先日見学にお伺いした際に、歯科衛生士の皆様がいきいきと働かれている様子を見て、ぜひこちらの医院で勤務させて頂きたいと思い、志望しました。
歯科衛生士からの転職を成功させるコツ4選
歯科衛生士からの転職を成功させるコツを4つ厳選して解説します。
1.いきなり異業界へ転職しない
歯科業界で働くのが嫌になったのでなければ、業界は固定しておくことをおすすめします。
歯科衛生士は口腔や全身の健康を守るための専門的な知識や技術を持っていることが大きな強みになるので、未経験業界で働くより転職活動が成功しやすいです。
また自分自身も働きやすいと思います。働き方としては、先ほども紹介したような歯科メーカーや公務員などがあげられます。
「そういった働き方は知識や経験が豊富じゃないの?」と思われた方もいるかもしれませんが、いくら経験が浅くても一般の方よりは知識があるはずです。
実際に私も新卒の知識も経験も浅い状態でしたが、歯科メーカーで働くことが出来たので、決して無理なことではありませんよ。
2.コミュニケーション能力を活かしつつ、社会人としてのマナーを学び直しておく
どのような仕事でもスムーズに仕事を進める上でコミュニケーション能力は重要なため、どういった職種でもコミュニケーション能力に長けている方は歓迎されます。
仕事の多くは自分一人で出来ることに限界があり、誰かと協力して進める場合が多いですよね。
歯科衛生士はコミュニケーション能力を求められる場面も多く、得意な方も多いですが、歯科医院では砕けた敬語しか使っていないことも。一般企業などでも通用するビジネスマナーを学んでおくと、採用のチャンスが広がります。
ビジネスマナーと聞くと身構えてしまうかもしれませんが、難しく考えず、本やネットなどで調べて使っていくうちに、自然と身につくものです。
3.学ぶ習慣を活かして、転職先で役に立ちそうな知識や資格を取得しておく。
未経験の職種であれば、人柄や、やる気、誠実性。それに加えて未経験でも役に立てる部分があるのか、というのがみられます。
転職先で役立つ資格を取って履歴書に書くことが出来れば、それも1つのアピールになるでしょう。
同じ未経験であれば「やる気があるんだな」と評価に繋がる可能性も。他の候補者より1歩リードし、採用を掴めるチャンスです。
勉強する癖というのはついている方が多いと思うので、あとはそれを活かすだけ!勉強を始めてみると未経験のことは、難しく感じるかもしれません。
でも、歯科の専門的な知識も最初は「難しい。意味が分からない・・」と感じることはありまでしたか?同じようにやっているうちに慣れるものです。
4.転職の目的を明確にしておく。
歯科衛生士の転職について紹介してきましたが、私自身何度も転職をしてきて大事だと思うものがあります。
それは「なぜ転職したいのか」を明確にしておくことです。
具体的には「何が不満で、何を求めて転職するのか」逆に「我慢できることは何か?(全て完璧な理想の職場なんてありません。)」など、はっきりとさせておくことです。
さらに「自分の今の職場を選んだ基準や良いところ」を振り返っておくと、ぼんやりと転職しても不安は消えないし、後悔する可能性も大きいです。
しっかりと考え、是非、後悔のない転職にしてくださいね!
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