「病院で最先端の医療を学び患者さんに寄り添った治療がしたい」
「チーム医療の中心になってバリバリ活躍したい」
…etc
病院薬剤師への転職を考えている方向けの記事になります。
病院薬剤師への転職活動についてですが「病院の求人は数が少なそう、倍率も高そう」というイメージがありますよね。
実際に求人数は少なく、また病院は急性期、慢性期に分けることができますが多くの症例に触れられる急性期の病院は特に倍率が高く、また新卒者を採用する傾向が強いです。
しかし転職エージェントを活用し転職に成功する薬剤師がいるのも事実で、転職情報が豊富なエージェントこそ病院薬剤師への転職のカギになります。
私は調剤薬局に5年勤めた後、病院薬剤師に転職し3年目です。
調剤薬局から病院薬剤師への転職は難しいですが不可能ではありません。コツがあるのです。ここで私の体験談を踏まえ、そのコツを紹介しますので、病院薬剤師への第一歩を踏み出してみませんか?
調剤薬局から病院薬剤師へ転職する理由
調剤薬局から病院薬剤師へと転職したい理由としては、
✅普段の薬局業務が単調・・・
✅もっと主体的に医療に携わりたい
✅患者さんの検査値がわからないから治療の提案に踏み切れない
…etc
薬局で勤めているとこういった不満を感じることがあると思いますが、一貫して言えるのは、
"より患者さんに近い位置で治療を提供したい。"
そう思い薬局薬剤師は病院薬剤師への転職を検討するケースがあるようです。
調剤薬局では、私って薬を売っているだけ・・・と遣り甲斐が薄れてきていた時、病院薬剤師の方と話をする機会があり、愕然となりました。
経験値が違いすぎるのです。扱う薬の種類の多さ、患者さんへの服薬指導、医者や看護師とのチーム医療、どれも調剤薬局では経験できないものばかりでした。
「これではいけない!」と焦り、転職を考えるようになったのです。もっと知識や経験を得たいという気持ちが強くなっていったのです。
調剤薬局から病院薬剤師への転職は、お金が気になるのであればお勧めできません。お給料は減りますし、医者や看護師の次に見られる可能性もありますので、待遇面は期待できません。
転職の動機はスキルアップ、遣り甲斐、それだけです。ただ、それが私にとってはとても重要だったのです。
また、薬局薬剤師では習得の難しい専門薬剤師の認定を取得し、より高度な医療を行える薬剤師を目指すこともあるようです。
日本病院薬剤師会が設定している5つの認定・専門薬剤師
1.がん薬物療法認定薬剤師
2.精神科薬物療法認定薬剤師・専門薬剤師
3.HIV感染症薬物療法認定薬剤師・専門薬剤師
4.妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師・専門薬剤師
5.感染制御認定薬剤師・専門薬剤師
上記のような資格を取得するケースもあります。
調剤薬局から病院薬剤師への転職難易度
急性期の病院薬剤師への転職:★★★★★
慢性期の病院薬剤師への転職:★★★★☆
調剤薬局から病院薬剤師への転職難易度を1から5で表すと急性期病院へは最も難しく5、 慢性期病院への転職は4です。
急性期病院は、緊急ケースが多く、専門的な医療に触れることができるため勉強したい人が殺到し、狭き門となります。
しかも通常、採用は新卒のみ。転職者がただ1度入り込める時期は、薬剤師試験不合格内定者の穴埋めのための求人がでる3月のみです。その急な求人の情報を得て狭き門をクリアする、かなり難易度が高いと言えます。
慢性期病院であれば、求人はありますが、どんな病院なのか様々です。そのため自分にあった病院選びが難しいと言えます。求人が出ている分、急性期病院よりは門が広いと言えるでしょう。
調剤薬局やドラッグストアへの転職と比較すると転職難易度は高めで、そもそもの求人数が少ないことや特に急性期病院は人気が高くまた新卒者の採用を基本としています。
そこで転職を希望する薬剤師は、
新卒者が薬剤師国家試験に不合格になり内定取り消しとなった枠
病院薬剤師の欠員補充枠
上記が狙い目になります。
不定期な募集となるため、病院のホームページを定期的にチェックする手間が強く、忙しい薬剤師が一人で転職活動を継続するのは困難です。
そこで転職情報が多く集まる転職エージェントを活用することをオススメします。
調剤薬局から病院薬剤師へ転職後の年収
病院薬剤師の年収は年齢性別により変動があり、例をあげますと
20代 男性 470万円
20代 女性 430万円
30代 男性 580万円
30代 女性 430万円
など、第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告の資料から開設者別で薬剤師の平均年収を見てみると、社会保険関係法人の病院では624万円、医療法人の病院では525万円と約100万円程度の開きがあります。
私の場合、年収約400万円が病院勤務になってからは350万円になりました。
まずは調剤薬局と病院薬剤師のお給料を比べてみましょう。
調剤薬局 年収約350万円から400万円➡数年後 約450万円から700万円
病院薬剤師 年収約300万円から350万円➡数年後 約400万円から650万円
開きがあるのは男女差で、男性の給与は女性のものより高いのですが、家族を養うことを考えると少ないですよね。
男性薬剤師に関してはどうしても金銭面が重視されるため、病院勤務より、ドラッグストアや調剤薬局、製薬会社勤務することが多いのです。
社会保険関係法人では年収が高いですが求人はほぼ無く、医療法人の求人が多めのため高給の求人にめぐり合うのはなかなか難しいと考えられるでしょう。
調剤薬局から病院薬剤師への転職成功法
病院薬剤師への転職で成功するコツは”目的を明確にすること”です。
患者さんに寄り添った治療を提供するためにチーム医療や最先端医療を行っている病院で勤務することは医療人として目指すべきところとも言えます。
しかし調剤薬局と比べると年収が下がるケースもあり、
「なんとなく良さそうだから」
「病院勤務にあこがれているから」
といった理由での転職はお勧めできません。
本当にしたい仕事が病院勤務でないとできないのか考えてみましょう。
例えば、
がん治療や緩和ケアに携わりたいのであれば調剤薬局の在宅訪問ではできないのか?
これからは調剤薬局でも地域連携薬局が活躍するケースが増えてくると考えられます。
しかし私の周りには十分に考えたうえで病院勤務が自分に合っていると判断し病院へ就職をしていった後輩もいます。
彼は「年収は減ってしまいましたが自分のやりたい仕事ができていて毎日が楽しいです。」とも言っていました。
転職は人生の中でも大きいイベントです。
だからこそ自身を見つめなおしすこととともに専門家の転職エージェントからのアドバイスも価値があると言えます。
また、急性期病院への転職の成功の鍵はスピードと準備です。
3月の欠員募集のために準備をし、前もって転職エージェントに相談しましょう。求人が市場に出る前に病院を紹介してもらい、面接に行ってしまいましょう。後は自分を発揮するのみです。
私はこの方法を選びましたので、転職エージェントはマイナビ薬剤師に依頼しました。病院との強い繋がりで欠員募集にもいち早く対応が可能だからです。
「慢性期は急性期より勉強にならない?」そうではありません。慢性期病院では同じ患者さんに長期的についてしっかりケアできる、という強みがあります。
だからこそ、慢性期希望の方は自分にあった病院選びが重要です。希望する病院についてしっかり話しを聞いてくれる面接重視のエージェント、最も病院求人件数が多く、内情まで把握している就職エージェントに依頼しましょう。
調剤薬局から病院薬剤師への転職エージェント
何度かお伝えしている通り、薬局から病院への薬剤師としての転職を成功させるためには、転職エージェントの利用は不可欠です。
転職エージェントを利用することで、
自分に合った病院薬剤師の求人が紹介される
スピード感を持って転職活動ができる
年収を下げることなく転職ができる
面接の日程調整を代行してもらえる
希望者は面接動向も可能
上記に挙げただけでも、薬剤師が転職エージェントを利用するメリットはまだまだあります。
※転職成功者の平均エージェント併用数は4.2社
ここでは、おすすめの薬剤師向けの他の転職エージェントを厳選して2社紹介しますので、ぜひどちらか、あるいは両方の転職エージェントを活用して転職活動を進めることをお勧め致します。
マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師はリクナビと並ぶ人材紹介会社大手のマイナビグループが運営する薬剤師向け転職エージェントで、企業、ドラッグストアの求人が豊富なのが特徴です。
アポプラスと同様にコンサルタントが求職者と直接会って面談を重視しており、こちらは営業所が全国15ヶ所あるので、地方に住んでいる人も利用しやすいです。
また、全国各地で転職相談会やセミナーも実施しており、相談会の内容も「女性薬剤師のための転職」「UターンIターン転職」など内容が豊富です。
ファルマスタッフ
ファルマスタッフは医師・薬剤師専門の人材紹介会社、エムスリーキャリアが運営する薬剤師向け転職エージェントです。
親会社は医療業界に特化したビジネスを展開するエムスリーとエス・エム・エスで、医療機関とのつながりが強いので、病院薬剤師、調剤薬局、企業薬剤師の求人数が多いのが特徴です。
求人情報は常に最新のものに更新されており、高収入・高時給の案件も多く、メールや電話へのレスポンスも早く、スムーズに転職活動できると評判です。
転職希望者の希望に沿った提案をするので、マッチング率も高く薬剤師向け転職エージェント最大手No.1と言われています。
薬剤師の利用者満足度96.7%! 薬剤師転職支援歴約22年の実績! 全国12箇所の面談場所でサポート |