転職が当たり前の時代になり、多くの人がヘッドハンターという言葉を耳にする機会が増えてきましたが、
「ヘッドハンターってどんな仕事だろう?」
「ヘッドハンターになりたい!」
などと思ったことはありませんか?
私が大手転職エージェントでエグゼクティブ層を担当していたとき、ヘッドハンター経由で転職が決まったという候補者が何人もいました。
しかし、ヘッドハンターの多くは水面下で活動を行うため、その存在は表になりにくく詳しく知らない人がほとんどです。
今回は、ヘッドハンター業界の秘密について余すことなく情報を細部にわたってお伝えしたいと思います。
ヘッドハンターになりたい人や、「ヘッドハンティング会社ってどこが良いのだろう?」と優良ヘッドハンティング会社を探している人にも必見の内容となっていますので、是非、じっくりとお読み頂ければ幸いです。
目次
ヘッドハンターの仕事内容
まずヘッドハンターの仕事内容について、全く知識がない人でも仕事のイメージがつきやすいよう具体的な仕事内容を種類や特徴などに分けてご紹介します。
ヘッドハンターの仕事内容は「登録型ヘッドハンティング会社」と「サーチ型ヘッドハンティング会社」2種類によって大きく異なります。
登録型ヘッドハンティング会社
転職希望者が自分から登録をして、ヘッドハンターからスカウトを待つスタイルが登録型のヘッドハンティング会社です。
登録型のヘッドハンティング会社では、新聞やWEBなどを利用して登録者を募集し、登録後はヘッドハンターが経歴に合った求人を紹介する流れとなっています。
通常の転職エージェントと同じように、ヘッドハンターは転職希望者が希望する条件に合った求人を探し、スカウトメールを送って興味のある転職希望者と繋げるのがメインの仕事内容です。
転職が決まると1人につき、年収の30~40%の手数料が成功報酬として売上げになる仕組みです。
サーチ型ヘッドハンティング会社
企業からの依頼によって、ヘッドハンターが人材を探すことをサーチ型ヘッドハンティング会社と呼びます。
自分から転職エージェントに登録するような人が対象ではなく、雑誌や新聞などで取り上げられた人が対象になることがあるため、花形の部署や会社のエースとして活躍している人をターゲットにすることは珍しくありません。
現在の会社に不満が少ない人や、転職意欲が低い人も多いためスカウトには時間がかかるだけでなく、高度なスキルが要求されるほか、ヘッドハンターの人脈をフル活用して企業の欲しい人物像に合致する人材を探します。
サーチ型ヘッドハンティング会社では、成功報酬の売上げに加え、候補者を探すためのコストを企業から手数料を頂戴するリテーナー型方式(前払い)があります。

ちなみに、ヘッドハンティング会社と聞いて闇業者のような印象を持たれる方ももしかしたらいいらっしゃるしれません。
しかし、登録型・サーチ型ヘッドハンティング会社ともに厚生労働省によって許可を受けた有料職業紹介事業者です。
国から許認可を与えられた100%ホワイトな職業なので、安心して目指して大丈夫と言えるでしょう。
ヘッドハンターに向いてる人の特徴
ヘッドハンターになりたいと考えるなら、どんな人が成功するタイプなのかを知っておくことで、仕事の理解が深まりヘッドハンターの採用面接でもアピールにつながります。
ヘッドハンターに向いている人の特徴は以下3点です。
危機感のある人
ヘッドハンターとして成功できる人の1つ目の特徴は「このままでは成長しない」と判断し、新しい舞台に立って挑戦したいと考える人です。
現状を打破するためにヘッドハンティングの依頼をかけてくる採用企業が多いため、危機感がある人ほど能力を最大限に活かそうとします。
挑戦し続ける人
ヘッドハンティングされる側の状況として、優秀な人材を引き抜かれることになりますので、企業にとってマイナス局面になることが少なくありません。
気概を持って挑戦し続ける気持ちがあるからこそ、ヘッドハンターはミッションをやり遂げることができるのです。
謙虚で前向きな人
ヘッドハンターは業績が振るわない現状を謙虚に受け止めることも必要です。
企業を大きく成長させたいという前向きなマインドがあれば、業績を立て直すのは決してネガティブではなく、変革期を迎えていると考えることができます。
ヘッドハンターになる最短の方法
ヘッドハンターになるための最短の方法は、ヘッドハンティング会社の求人を豊富に取り揃えてある転職エージェントを利用するのが最短の方法です。
ヘッドハンティング会社の求人が豊富な転職エージェントを利用することで、
「今年は大型のスカウト案件を受注しているため、ヘッドハンターに対する中途採用の意欲が高い」
「異業界からでも活躍している人が多い」
などヘッドハンティング業界やヘッドハンターの求人事情を詳しく教えてくれます
ヘッドハンティング会社に強いおすすめ転職エージェントはコチラ
こうした生の情報を掴むことで、採用されやすい求人かどうかの見極めが可能になるため、ヘッドハンターになる確率が上がります。
また、やや裏技の方法として、転職エージェントに就職・転職をしてまずキャリアコンサルタントになり、その後実績を積み上げた後にヘッドハンティング会社に転職する方法もあります。
私が大手転職エージェントに勤務していた頃、転職エージェントが新しくヘッドハンティング会社を立ち上げ、そのメンバーに既存の転職エージェントで働いていたキャリアコンサルタントを移籍させることもありました。
転職エージェントになるには?おすすめ優良エージェントの特徴
いずれにせよヘッドハンターになりたければ、ヘッドハンティング業界を熟知している転職エージェントに登録して相談を受けてみましょう。
ヘッドハンターになりたい人の志望動機例
ヘッドハンティングの現場では候補者(潜在転職者)から「この人に任せても大丈夫だ」と信用されることがとても重要ですので、人としての器や厚みのある人物だと評価されなければ、相談をしてもらえない可能性が高くなります。
面接では、自分の経験や能力・キャリアにおける今後の展望などを論理的に話すことはもちろん、困難な状況を乗り越えたとき何を与え、何を得て、人生を通じてどのような学びを得たかを伝えることが必要です。
たとえば、次のような志望動機を参考にしてください。
ヘッドハンターの志望動機例文
「私は大手部品メーカーで人事を担当しておりました。社長が退任する2年ほど前から人事以外に関する経営面での相談や、プライベートの話を聞く機会が増えてまいりました。経営計画の達成のために人員整理が行われ、苦渋の選択が続いたことも関係があったのかもしれません。退職の日「君に話を聞いてもらえたおかげで最後までやり遂げることができたよ」と社長から言われ、思わず涙腺が緩んでしまいました。経営はきれいごとではできません。忍耐や人から嫌われ恨まれる覚悟も必要です。そのことを教えてくださった社長には感謝しております。限られた見識でしかありませんが、経営者を目指す若い人を光の当たるステージへと導くために、お役に立てればと考えております」
ヘッドハンターだからといって人を見抜く力があることを声高にアピールするよりも、人を支え、人から感謝されることに喜びを感じる人物であることを訴えかけましょう。
同時に謙虚さを持った人物である点も忘れないように伝えておきます。
感謝の気持ち
謙虚さ
上記2つの要素をヘッドハンターの志望動機に盛り込むことで、安心感を与える志望動機を作成しましょう。
ヘッドハンターになるための志望動機作成はコチラ
おすすめ優良ヘッドハンティング会社の特徴
ヘッドハンターになって活躍するためには、優良ヘッドハンティング会社への転職・就職が不可欠ですので、優良ヘッドハンティング会社の特徴を解説します。
チームで動く
ヘッドハンターは一匹狼のイメージがありますが、優良ヘッドハンティング会社ほど、4~5名ほどのチーム制を採用しています。
互いにフォローしながら業務を進めることで、生産性が上がり、ヘッドハンターひとりひとりの能力を相乗効果で成長させることができます。
部署が異なっていても、社員の仲が良いところが多いのも特徴で、社内で同じ人材を取り合うようなノルマ優先のギスギスした雰囲気はありません。
研修が充実している
入社した月から高いノルマを課せられるヘッドハンティング会社ではノウハウが全くなく、どうしてよいか分からず結局退職を選んでしまう人も珍しくありません。
優良ヘッドハンティング会社は、半年から1年かけて業務遂行に必要な知識と技術を「研修」の中で学んでいき、仕事を覚えていくことができます。
ヘッドハンターとしての心構えや話し方・ターゲットリサーチの方法・電話によるアポとりなどの研修が充実しています。
ヘッドハンターを選べる
登録型のヘッドハンティング会社の場合、転職希望者が経歴を登録すれば、経歴を見たヘッドハンターからスカウトがきます。
優良ヘッドハンティング会社の特徴として、ヘッドハンターのプロフィールを見て登録者本人が担当ヘッドハンターを選ぶことができる点が挙げられます。
転職する上で担当者との相性は重要ですので、自分に一番合ったヘッドハンターを選ぶことで、スムーズに意思疎通が図れて安心して活動ができるようになります。
おすすめの優良ヘッドハンティング会社一覧
ヘッドハンターになって活躍するためには、優良ヘッドハンティング会社への転職・就職が不可欠と解説しました。
とはいえ、どのような優良ヘッドハンティング会社を選べばよいのか分からない人も多いと思いますので、おすすめの優良ヘッドハンティング会社を4社ご紹介します。
キャリアカーバー
キャリアカーバーはリクルートが運営するハイクラス求人に特化したヘッドハンターのネットワークで、年収600万円以上の登録者を基準としており、国内トップクラスの求人の質を誇ります。
リクルートだけでなく業界に数多くいるヘッドハンターと協力して、若手ハイキャリア層からミドル・エグゼクティブまでをサポートしており、転職成功者は昨年対比200%と年々増えています。
リクルートキャリアが提携する全てのヘッドハンターのプロフィールを見ることができ、業界経験年数・学歴・自己PR・経歴・実績などから自らヘッドハンターを選び相談することができるのが特徴です。
縄文アソシツエイツ
日系のエグゼクティブサーチファームの草分けとして、1996年に創業され、経営幹部を対象としたエグゼクティブサーチを開始し、これまで2000名を超えるエグゼクティブの転職支援をサポートしてきました。
年間100件から150件の転職を成功に導いていますが、日系企業が案件の8割を占め、リクシルグループの社長を2代続けてヘッドハンティングしたことでも有名。
縄文アソシエイツでは、真のリーダーの育成のための「縄文塾」を開催。
経営幹部といった実務経験をつけにくい職種であることを理解し、少人数制で各業界のトップとの交流を深める場を設けるなど付加価値の高いサービスを提供しています。
コーン・フェリー
コーン・フェリー本社はニューヨーク株式市場に上場しており、世界最大級のエグゼクティブサーチとして7500名以上のスタッフを擁し、50カ国以上に人材採用の支援を行っています。
日本では1973年に日本コーン・フェリー・インターナショナル株式会社が設立され、30年以上に渡りエグゼクティブ人材の獲得を支援しています。
組織コンサルティングファームとしての側面も持ち、行動心理学に基づく調査研究を組織と人材のマッチングに取り入れているのが特徴です。
コーン・フェリーのヘッドハンターは、パフォーマンスが最大限に発揮される組織から逆算し経営資源である人材をいかに活かすかといった視点で取り組んでいます
サーチファーム・ジャパン株式会社
サーチファーム・ジャパンは大手総合商社系の人材紹介会社から生まれました。
日系資本のサーチファームとして日本の文化風習や組織風土を理解した上で、最適なマッチングを行い約10年で530名の支援を実現し、国内でもトップクラスの地位を築いています。
大手製造業や大手商社出身など、さまざまなバックボーンを持つヘッドハンターが在籍するほか、研修が充実しており、特に提案型営業を経験した20代から30代の若手のヘッドハンターが活躍しています。
ぜひ今回紹介した優良ヘッドハンティング会社への転職を成功させるために、転職エージェントを活用して最大限の選考対策を行って準備をしておいて下さいね。
ヘッドハンティング会社に強いおすすめ転職エージェントはコチラ
