不動産管理から転職したい人に向けて、不動産管理会社からの転職先おすすめ5選をオフィス系の不動産管理会社に勤めていた筆者が解説して参ります。
不動産管理会社(PM、BM)で勤めていると
- 将来のことを考えてもう少し収入を増やしたい
- 時間的余裕が欲しい
- 定年まで続ける仕事内容ではない
と思ったことはありませんか?
筆者も数年前までオフィス系の不動産管理会社に勤めていましたが、お客様から時間を問わず連絡があり、気持ちが落ち着く時間がありませんでした。(休日も肌身離さず社用携帯を持っていました…)
同じようなお悩みを抱える方には同業界でのキャリアアップ転職か、不動産管理で得たスキルを活かした別業種への転職をお勧めいたします!
筆者も実際に別業種へ転職し、スキルを活かしながら楽しく仕事をしております。(年収もアップしました!)
不動産管理時代の同期は不動産AM会社に転職し、かなり働きやすくなったとのことです。
不動産管理会社からおすすめの転職先をご紹介しますので、不動産管理からキャリアアップ、ワークライフバランスの改善を目指す方はぜひ最後までご覧ください。
2024年3月6日最終更新
目次
不動産管理から転職したい・辞めたい理由
不動産管理会社から転職する方は下記のような理由が多いです。
1.個人のお客様の対応をする必要があり、対応に神経を使う
特に住居系の管理会社だと、対応のほとんどは入居者様になります。
中にはなかなか理解し難いことを言ってくる入居者様もいるので、対応で神経を使います。
筆者はオフィス系の管理会社でしたので、基本的には法人の入居者様の対応でしたが、その中でも理解し難いクレームは発生していました。
2.休日でもトラブルが発生した際は対応しなければならない
何かが故障したり、入居者様同士でトラブルがあった際などは、休日問わず管理会社に連絡が来ます。
管理会社にもよりますが、業務が属人的な会社では、自分の担当する物件で発生した問題は自分で解決する必要があります。
台風で漏水した、エレベーターが止まった等の事案は緊急で対応する必要があるので、なかなか気が休まりませんでした…
3.緊急度の高いトラブルが発生した場合、お客様からのクレームが発生する
上記2.と重複しますが、緊急度の高い事案が発生した際は入居者様の業務や生活に支障をきたすため、入居者様もお怒りなことが多いです。
管理会社側ではどうしようもない事案で怒られることが続くと気が滅入ってしまいます…
4.オーナーと入居者様の間で調整する必要があるため、両者から無茶を言われる
オーナーの利益と入居者様の利益は相反することが多いため、管理会社の担当者が間に入って、両者が納得する落とし所を見つけてあげる必要があります。(原状回復工事の費用負担や賃料の値上げ交渉など)
お互いに自分の利益は守りたいのは当然ですから、無茶を言われて板挟みになることも多々あり、筆者も調整に苦労した経験が多くありました。
5.不動産営業のようにインセンティブがなくモチベ維持が難しい
不動産管理の仕事は不動産営業のようにインセンティブがないため、モチベーション維持が難しい点も辞めたい人が多い理由として挙げられるでしょう。
どれだけ仕事を頑張っていても頑張っていない人との給料の差が出にくいため、無難な仕事をやらざるを得なくなり結果的に仕事にやりがいを見いだせない悪循環に陥ってしまいがちです。
逆に言えば、営業のようにインセンティブなどを気にせずに働きたい安定思考を持った人にとっては、不動産管理の仕事は合っていると言えるでしょう。
関連:不動産営業は女性でかわいいと危険?刺される?女子あるある
不動産管理会社で働くことで身につくスキル
1.調整力・折衝力
様々なトラブルや事案について、利益相反するオーナーと入居者様の間をうまく取り持つ必要があるため、2者間での折衝力が身につきます。
その他にも工事や修繕などで協力会社とのスケジュール調整も多々発生するため、調整力も身につきます。
このスキルは営業などの他の職種へ転職する場合でも重宝されます。
2.ヒアリング力・説明力
設備や機器の故障・トラブルが発生した際に、工事や修繕の必要性や金額の妥当性をオーナーに説明し、予算を取る必要があります。
また、工事や修繕で入居者様にご迷惑をかける場合、専門的な内容をわかりやすく端的に説明する必要があるため、説明力が身につきます。
このスキルは特定の職種への転職で有利になるというわけではありませんが、人と接するような職種であれば必須のスキルになります。また、面接時にも好印象を与えることができます。
3.計画スケジューリング力
新規賃貸借契約や大型工事、入退去工事が発生した場合、オフィス・商業系の物件であれば全体のスケジュールが2、3ヶ月に及ぶこともあります。
完了日から逆算して協力会社との調整や入居者様への案内をする必要があり、全体を見通した計画を立てる力が身につきます。
計画力があると、長期にわたるプロジェクトを管理するような職種において有利に働きます。
4.論理的思考力
上記の通り、基本的に相手に納得してもらう必要がある業務がほとんどであるため、筋道を立てて物事を整理し考える力が身につきます。
このスキルも特定の職種への転職で有利になるというわけではありませんが、裏を返せば全ての職種に必要なスキルと言えます。
特に高収入な職種になればなるほど、様々な情報をもとに論理的思考をする力が必要となりますので、転職で有利になると言えます。
5.不動産に関する専門知識
当然ですが、毎日不動産に関する業務を行いますので、ある程度の専門知識が身に付きます。
建物の設備や工事に関する知識、不動産投資に関する知識、賃貸借契約に関する知識、その他宅建業法に案する知識を習得できます。
このスキルは不動産業界内での転職に広く役立ちます。(宅建の資格も取得しておくと、書類選考通過の可能性が高まります。)
不動産管理から転職先おすすめ5選!
ではここからは、いよいよ不動産管理会社からの転職先おすすめ5選をご紹介致します。
不動産AM会社(アセットマネジメント) | |
不動産開発会社(デベロッパー)の営業 | |
IT業界の法人営業 | |
人材業界の法人営業 | |
施工管理技士 |
※⭐️の数は不動産管理の仕事との親和性
それぞれ順番に詳しく見ていきましょう。
不動産管理から転職先おすすめ①:不動産AM会社(アセットマネジメント)
不動産管理会社(PM)からの最も一般的なキャリアアップとなります。(BMのみの管理会社に在籍の場合は、PM会社を次のキャリアとして考えましょう。)
AM会社(アセットマネジメント)はPM会社への指示、及び投資家への対応を主業務とするため、対応相手が基本的には法人のみとなります。
そのため、「不動産管理を辞めたい理由」で上げたような悩みはおおよそ解消されますし、年収もほぼほぼアップしますので、不動産業界が好きな方には非常にお勧めです。
「不動産管理で働くと身につくスキル」で上げた調整力・折衝力、説明力、計画力、論理的思考力、不動産に関する専門知識があると転職に有利に働きます。
特にPM、BM会社での現場経験があるという点が重要になります。
以下に転職理由文の例を記載しますので、参考にしていただけると幸いです。
- PM、BM会社での経験を活かし、投資物件の運用効率を向上させるような運用計画を立案したい
- 投資用物件の取得、売却に携わりたい
▶︎不動産AM会社(アセットマネジメント)で募集中のおすすめ求人はコチラ
不動産管理から転職先おすすめ②:不動産開発会社(デベロッパー)の営業
不動産に関する専門知識や資格を活かしたキャリアチェンジとなります。
デベロッパーの営業は開発素地や収益不動産の仕入れ、開発企画を主業務とするため、不動産の上流に関わりたい方にお勧めです。
会社にもよりますが、営業職であれば年収もほぼほぼアップします。
一方で営業職の場合は人と関わる機会は増えたり、営業ノルマがある場合もありますので、ご自身の適正と一致するか確認する必要があります。
「不動産管理で働くと身につくスキル」で上げた調整力・折衝力、説明力、論理的思考力、不動産に関する専門知識があると転職に有利に働きます。
特に営業職では調整力が重要になりますので、調整を行なった経験をアピールしましょう。
以下に転職理由文の例を記載しますので、参考にしていただけると幸いです。
- 不動産開発という大きな付加価値を生み出す事業に携わりたい
- 不動産開発を通して街の発展に寄与したい
▶︎不動産開発会社(デベロッパー)の営業で募集中のおすすめ求人はコチラ
不動産管理から転職先おすすめ③:IT業界の法人営業
不動産管理によって得たスキルによる別業界へのキャリアチェンジとなります。
IT業界の法人営業をおすすめする理由としては、いわゆる無形商材の営業となり、管理会社で培った折衝力や説明力、論理的思考力を十分に活かせるためです。
また、法人営業に絞ることで土日休みを確保することができ、プライベートの時間もつくることができます。
一方で未経験業界であるため、不動産管理会社での実績に少し営業の要素を加えてアピールする必要があります。(例;工事を〜件提案し、〜件受注。目標達成率〜%など)
最近ではIT×不動産を掛け合わせた不動産techと呼ばれる分野のいえらぶグループのような伸びている会社もありますね。
「不動産管理で働くと身につくスキル」で上げた調整力・折衝力、説明力、計画力、論理的思考力が転職に有利に働きます。
以下に転職理由文の例を記載しますので、参考にしていただけると幸いです。
- 前職で培ったスキルを活かし、お客様に真摯に向き合うことで最適なご提案をしたい
不動産管理から転職先おすすめ④:人材業界の営業
こちらも不動産管理によって得たスキルによる別業界へのキャリアチェンジとなります。
人材業界の法人営業をおすすめする理由としては、③と同様に無形商材の営業となり、管理会社で培った折衝力や説明力、論理的思考力を十分に活かせるためです。
人材業界は基本的に土日休みですので、プライベートの時間を作ることができます。
また、働き方も柔軟で、在宅勤務などが利用できる可能性もあります、
一方で未経験業界であるため、不動産管理会社での実績に少し営業の要素を加えてアピールする必要があります。(例;工事を〜件提案し、〜件受注。目標達成率〜%など)
実際に私の知人でも、元々新卒で三井不動産に営業として入社していた男性が、大手人材業界の営業職に転職して活躍していた事例もあります。
「不動産管理で働くと身につくスキル」で上げた調整力・折衝力、計画力、論理的思考力、が転職に有利に働きます。
以下に転職理由文の例を記載しますので、参考にしていただけると幸いです。
- 持ち前のヒアリング力を活かして真摯にお客様と向き合い、お客様の人生をより良い方向に導くお手伝いをしたい。
不動産管理から転職先おすすめ⑤:施工管理技士
不動産業界と切っても切れない業界が建築業界で、建築業界の中でも施工管理技士は未経験でも挑戦できるおすすめ職種の一つです。
施工管理技士の仕事は建築や土木などの現場で工事全体を先頭を切ってスケジューリングの管理などをを行う仕事であり、現場の職人や大工などをまとめるリーダーシップが求められます。
近年では建築業界で慢性的な人手不足問題が深刻化しており、元々は施工管理経験者を採用する建築会社が多かったですが、最近では未経験からでも育成する方針に変えている企業も少なくありません。
現場の指揮を取ることで得られるやりがいは非常に大きく、一つのプロジェクトを完遂させた瞬間のやりがいは他の仕事では中々得られないものと言えるでしょう。
- 不動産管理会社で培った経験を元に、今度は現場で手掛けた不動産が出来上がる瞬間に間近で携わりたい。
不動産管理からの転職必勝のコツ3選
1.調整力・折衝力、ヒアリング力・説明力など、対人スキルをアピールする
不動産管理で得られるスキルは、他の業界でも役立つ対人スキルが多いです。
別業界への転職の場合は、対人スキルを活かせる職種を目指すことで収入アップできる可能性があります。
ぜひ積極的にアピールしていきましょう。
2.何かしらの実績を数字として提示する
特に別業界への転職の場合、どのような業務をおこなってきたのかが伝わりづらいため、過去の実績を数字として提示しましょう。
不動産管理という職種は数字なんてないと思われがちですが、オーナーへの工事提案や、リーシングなどの経験があればそれを実績とできる可能性があります。
別業界の方にも伝わるように、数字を用いてアピールしましょう。
3.基本的には不動産業界内でのキャリアアップを狙う
不動産業界でのお仕事が嫌になってしまったわけではないのであれば、不動産業界内ので転職をお勧めいたします。
今まで培ったスキルや資格を十分に活かすことができますし、年収アップも狙いやすいからです。
不動産業界でも様々な仕事があるため、まずは気軽にどのような仕事があるのか探してみるのをおすすめします。
不動産管理へ未経験で転職したい場合は?
もし仮に不動産管理へ未経験で転職したい場合は、資格なしでも転職することは可能ですが、管理業務主任者の資格があるとより有利に転職できる可能性があります。
管理業務主任者の資格は実務経験なしでも取得でき、合格率は20%程度、必要な勉強時間は300~400時間が目安ですし、合格後に講習を受ければ管理業務主任者証の交付も受けることもできます。
不動産管理会社の求人を選ぶコツとしては、同じ求人が頻繁に出ていたり年収例が異常に高い管理会社はブラック企業の可能性がありますので注意が必要です。
年間休日120日以上で充分な休暇を取れたり、福利厚生が整っている不動産管理会社の求人を見つけられればホワイトな職場である可能性が高いでしょう。
不動産管理会社の求人については、大手転職エージェントdodaが最も取り扱いが多いので、登録して実際に検索してみると良いですね。
不動産管理会社とは?仕事内容一覧
そもそも不動産業界未経験の場合は、不動産管理会社とは何をする会社なのか、仕事内容はどんなことをするのか中々イメージが湧きにくいかと思います。
不動産管理会社とは一言で言うと「物件をオーナー(大家さん)から預かって管理やメンテナンスなどを通して入居者のサポートを行う会社」のことを指します。
物件の保有者であるオーナー(大家さん)は高齢の方や本業がある方など多忙で時間のない方が多いので、煩わしい管理業務を一任して代行する代わりに、手数料として毎月管理委託料や広告料を受け取る仕組みですね。
不動産管理会社が入居者の客づけを行うために、不動産仲介会社への依頼も行います。
そのため不動産管理会社の仕事内容は多岐に渡り、
- 入居者客付け(空室対策)
- 広告宣伝活動
- 入居希望者の内見案内対応
- 賃貸借契約の対応
- 物件の定期点検&メンテナンス
- 長期修繕計画の作成
- 工事・リフォーム必要時の発注
上記のように様々な業務を行うことになります。
不動産管理からの転職先をもっと知るには?
転職活動での書類通過率は10〜20%と言われており、自分一人で企業の応募ページから応募をするのでは、なかなか骨が折れます。
そこで転職エージェントの利用をお勧めいたします。
業界大手のdodaエージェントでは、業界内でも高水準の求人掲載数を誇っており、一般には公開されていない求人も取り扱っています。
もちろん不動産管理からの転職実績も豊富にありますし、全国47都道府県の求人を扱っていますので都市圏の方も地方の方も安心して利用できるおすすめの転職エージェントです(※転職希望者の2人に1人は利用)。
筆者が実際に利用した際は、応募しようとする企業が重視するスキルや人柄に合わせて、応募資料や面接時のアドバイスをくれる点が非常に好印象でした。
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あるいは既にdodaは活用されている場合は、不動産業界に特化した転職支援サービスである「KSキャリア」という転職エージェントもありますので、ぜひ併せてご検討頂ければ幸いです。