今この記事を読んでいるあなたは、就職活動で大手企業を志望しているが、どうしても選考が上手くいかない…。
どうやって対策を打ったらいいのか分からない…。
そんな方ではないだろうか?
あなたの現在の状況がもしそうなっている(大手企業の内定取得方法が分からない)のなら、少しでもこの記事を通してお役立ちできるのではないかと思う。
就職活動で大手企業から内定を取るために、何をどうすればいいのか。
自分自身が2度の就職活動を通して学んだ経験や、大手企業の人事部としての社会人経験を、この記事を通して分かりやすく説明していく。
この記事を読んだ後のあなたは、『これで内定モンスターになれる!』『これからの就職活動が楽しみだ』『もう一度就職活動をやってみたい』そう思うことだろう!
古賀優太
新卒で大手人材会社・パーソルキャリア株式会社に入社し新卒大学生の就活支援事業「doda新卒エージェント」の立ち上げに従事し数多くの就活生をサポート。
独立して株式会社Conpinessを設立し、述べ2,000人以上の就職支援に携わり、20代~30代層サポートを中心に現役の転職エージェントとして活動している。
【2023年5月29日最終更新】
目次
就活で大手企業に受からない理由
ではまず、なぜあなたが大手企業の内定を獲得できないのか、その理由を解明していく。
理由は大きく分けて3つに分けられる。
大手に受からない理由①:再現性の重要性を認識できていない
まず大手企業に採用されない理由として、あなたがそもそも就職活動とは何なのかをはっきりと認識できていない可能性がある。
就職活動とはそもそも、4年生になってから目の前の企業に内定をもらうために始めるものではないのである。
就職活動で企業の人事部が見ているものは、『あなたの人生の中での事実』ではなく、これまでの『あなたの人生観』そのものである。
ありきたりな就活対策鉄板トークみたいなものではなく、あなたの人生で大切にしている価値観を示す機会だと思って欲しい。
よくある失敗例が、【学生時代頑張ったこと】などのエピソードトークの際に、私はアルバイトでこれだけの功績を挙げましたということを示す学生さんである。
功績としての事実は事実として素晴らしいことであるが、企業が見ているのはそこではない。
企業が評価しているのは、あくまでもそこに至るまでのプロセスの中で、どういう『あなただけの価値観』が働いたのかが、こちらに伝わってくるかということである。
あなただけの価値観が企業に伝わり、アルバイトで得た功績の再現が自社でも可能だと感じた時、企業は優秀な人材だと感じるのである。
もう一度言う、企業はあなたの功績ではなく、再現性を見ているのだ。
そのために、あなたの人生(過去)を伝え、入社後(未来)も同じことができるという論理を示さなければならないのである。
大手に受からない理由②:準備不足である
大手企業から内定が出ない理由の2つ目は、『準備不足』である。
先程お伝えした、再現性(入社後再現可能なあなたの能力)を理解していたとしても、それをどのような言葉や表情で伝えるのか、その準備が足りていない学生さんが多いというのが現場で感じたことだ。
企業の採用フローというものは、限られた時間の中で多くの学生さんの資料に目を通す。
そのため、どれだけの時間をかけて準備しているものなのか、就活のプロならばすぐに分かってしまう。
(地味だし、大変だから手を抜く人が多い。)
では、どのような準備をすれば良いのか?
というのが記事を読まれている方の感想だろう。
細かくお伝えする前に、実際にどんなステップがあるのか…?
内定を勝ち取るための採用フローは以下の通りである。
自己分析+テストセンター対策開始→ESエピソード添削→企業セミナー参加→企業研究→ES提出→面接対策→内定獲得
このそれぞれの採用フローの中で、通過するための対策が必要となる。
このタイムフローが理解できず漠然と目の前のことに対応していると、内定獲得のための余裕は滲み出てこない。
それぞれの対策について、後ほど記していくのでぜひ参考にして欲しい。
採用フローの対策・準備をアウトプットレベルでしっかり行うこと!
そして、地味なその作業と向き合うことが内定への近道だ。
第一歩である自己分析については、「【自己分析のやり方講座】就活内定プログラム自己分析対策編」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にして欲しい。
大手に受からない理由③:結果を受け止め再対策ができていない
就職活動で大手に受からない理由の3つ目は、結果を受け止め再対策ができていない、である。
人は否定されることを拒む生き物である。
意見を肯定されると親近感が湧いた経験はないだろうか?
例えば、ファッションの一部を褒められたり、自分が好きなものを相手も好きだったりすると、それだけでその人と仲良くなれたりするものだ。
人という生き物は肯定されることを望んでいるのである。
しかし、採用面接においては、企業はキッパリとNO!を突き付けてくる。
いわゆる、お祈りメール(電話)である。
このお祈りメール(電話)を受け取った際の対応で、その後の就職活動は大きく変わってくる。
企業からのNO!をしっかりと受け止め、次の企業にYES!を言わせるために、今何をすべきなのか?を検証していかなければならない。
そのために、大手企業志向の学生さんほど、たくさんのNO!をもらうためにベンチャー企業等の選考の早い企業を良く見て欲しい。
そうしたアドバイスをすると、『行く気はないので。』よく返ってくる返答である。
ただ、そのステップこそが生きた面接対策に繋がることを理解し、真剣に向き合って欲しいと思う。
昔から、食わず嫌いという言葉もある。
ベンチャー企業を受けてみたら大手に行きたく無くなったという人もいる。
あなたの人生において何が正解なのか、それは誰にも分からない。
知見を広めるためにも、食わず嫌いを乗り越えることを真にオススメする。
就活で大手に受かる必勝法〜企業研究編〜
ここからは、大手に受かるための企業研究について解説していく。
企業研究の際に、重要な点は大きく2つ。
①その企業ならではのポイントと自分を結びつける視点で見ること
②仲間を作って情報共有をすること
である。
順番に解説していこう。
企業研究:①その企業ならではのポイントと自分を結びつける視点で見ること
①については、企業セミナーや採用面接の際に、その企業のストロングポイントを探ることから始める。
その企業大切にしている文化や価値観などを知る作業だ。
入手した情報を基に、その企業と自分の大切にしている価値観の共通項を探す。
それが志望理由に繋がるためだ。
よく就活生で悩むのが、志望理由である。
どうやって作成したら良いですか?
こんな質問を良く受ける。
(そもそも作成するようなものではないのだが。笑)
志望理由は、自己分析に基づく過去の自分が大切にしてきた価値観が大事になってくる。
企業との共通認識をどれだけ深く伝えられるのか?ここに全てがかかっている。
そのために、過去の自分が大切にしてきた価値観エピソードが必要なのである。
志望理由の裏付けを伝えるイメージだ。
これだけで、受け手の印象はかなり変わってくる。
この人は入社後も組織で上手く活躍できそうだ。
という具合にである。
企業研究②:仲間を作って情報共有をすること
②の仲間を作るというのは、学生さんにはイマイチ理解されないことであるが、非常に重要なことである。
1人で行う情報であれば、1日得られる情報はせいぜい3社が良いところだろう。
だが、各業種毎に仲間がいて、その人と情報を共有するスキームさえ作ってしまえば、1日に得られる情報は2倍にも3倍にもなっていく。
短期決戦と呼ばれる現在の就職活動では、これほど重要なことはない。
就職活動は団体戦とはよく言ったものである。
効率よく多くの情報を得られれば、それだけ多くの企業に応募ができるし、対策も打てる。
そのために、私の就職活動時は、セミナー参加の際に学生同士で連絡先交換をして、SNSで情報共有をしたものだ。
より効率を追求したい学生さんならば、『仲間を作る』がオススメだ。
就活で大手に受かる必勝法〜ES・エントリーシート編〜
私が人事をしていた際に、1番疲れたのがESを読むことである。
述べ何万という応募総数のESを振るいにかけていくのである。
もちろん全部を見るわけではないが、膨大な量である。
なんと書いてあるのか意味が分からず、何度か読み直してやっと理解できるような内容のものであれば、読むのを止めてそれだけで次の人に進むというのがリアルなところだ。
ESの書き方にはコツがある。
『学生時代頑張ったこと』などのエピソード系は、
(目的設定のキッカケ)→目的→現状分析→課題点の洗い出し→課題解決への行動目標の設定→実際に活動した結果→結果を受けての不足点や問題点、新たな課題点→その解決策と行動→結果→(学んだこと)
この書き方をオススメする。
これであれば、文章を書くことに苦手意識を持つ人でも簡単にES作成を行うことができる。
読む方も、体系的にまとまっていて苦にならない。
()を置いているところは文字数によっては削る部分である。
限られた字数の中でできる限り多くの思考や心情・行動・結果を伝えるためにはこの書き方がベストではないかと思う。
参考にして欲しい。
就活で大手に受かる必勝法〜面接編〜
最後に、大手に受かるための面接対策であるが、元気なあいさつや自然な笑顔などはもはや伝えるまでもないだろう。
ここでは、テクニックとして1つ、伝えたいことは箇条書きで!を伝授したい。
面接官をしていて、『う〜んこの方はちょっと分からないな』と感じさせる人がいる。
それは、自分の伝えたいことを完璧に暗記しているからできるのだろうが、文章を読んでいるような話し方をすることだ。
面接は人対人である。
そのため、機械的なESの文章では読み取れない部分を面接官は深掘りしていく。
この時の心情は?どう考えてそうした?など、マインドに迫る質問が増えてくる。
その返事として、対策済みだからといって、レスポンスが早すぎたり、文章を読むような話し方だと、『なんだか機械的だな。』という印象を受ける。
本当の姿が見えない(見えにくい)というのは、企業にとっては採用リスクである。
そのため、もう少し面接をしたいと、他の人より面接回数が増えたりする。
もしくは、切り捨てに合う可能性が高い。
そこで、オススメする話し方が、『伝えたいことは箇条書きで覚える!』である。
箇条書きで覚えて話すことで、文章を記憶で話すのではなく、心で話すことになる。
そのため、受けてからすると同じ内容を聞くにしても、話し手への印象が全く異なるものになるのである。
限られた面接時間で、自分の人となりをより効率的に伝えるために、箇条書きで話すこと!を是非実践して欲しい。
就活で大手に受かる必勝法〜OB/OG訪問編〜
OB・OG訪問では企業が開催する説明会やセミナーよりもう一歩踏み込んだ生の情報を聞けるため、よりその企業の実情について詳しく知ることができます。
大手志望の方で時間に余裕のある方は、内定率アップのためにも実践しておきましょう。
OB、OG訪問の際は、以下のような準備を忘れないよう注意すべきです。
☑️業界や企業分析はしっかりと行っておく
☑️質問リストを作成しておく
☑️スーツで訪問する
OB、OG訪問は訪問する人との年齢も近いため面接時よりも緊張感が和らぎますが、あくまでも就活の一環ですので、相手側から服装に関する指定がないときはスーツが最も無難です。
訪問前には事前に業界や企業に関する基礎知識を勉強しておくことも重要で、全く勉強していない状態で訪問しても先輩のアドバイスが理解できないこともありますし、逆に訪問する側も浅い質問しかできなくなります。
せっかく得た貴重なOB/OG訪問の意味がなくならせないためにも、ある程度の基礎知識は頭に入れて臨むようにしましょう。
大手企業が就活生に求めているポイント
一流大学と呼ばれる学校に通い、エントリーシートやSPIでの選考を難なく通過。
面接のスケジュール調整が大変で手帳と携帯が手放せない!なんて状況も一変し、今や残りの駒が少なくなり、焦っている方もいるのではないでしょうか。
実は大手企業の面接を通過するためには、ある3つの心得を理解して実践する必要があるのです。
大手企業では、面接での受け答えよりもむしろ、“好印象を持てる人材かどうか”を重要視しています。
大手企業は、中堅企業よりも部署が複数存在しており、世代やバックグラウンドが異なる上司や同僚、取引先と一緒に仕事を進めていく必要があり、その緩衝材となれる人材を求めています。
緩衝材になれる人材だと面接官にアピールするためにも、面接の場で好印象を持ってもらう必要があり、そのために必要となる心得と対策を、次で見ていきましょう。
1. 大手に受からない就活生が心得るべきこと①:面接の予約は午前中に入れるべし
よく「勉強するなら朝にしなさい」と聞いたことはありませんか?
東京大学の論文でも、午前中に学習した内容の方がより強く、印象的に記憶されるとされております。
もちろんそれは、面接でも同じことが言えます。
面接官も1日で約7~8人の学生と面接を実施するため、一人ひとりの面接内容の詳細まで覚えることが出来ていないのが現状です。
ある大手メーカー人事は“やはり面接内容を詳細に覚えることは不可能なので、元気な学生の方が記憶に残りやすい"と話しており、面接官・学生共にフレッシュな状態である午前中に面接を実施するのがベストだと言えるでしょう。
2.大手に受からない就活生が心得るべきこと②:語尾をしっかりと発音するべし
人への印象を決定づけるものとして、代表的なメラビアンの法則(※)によると、面接官は学生の印象を声の大きさとトーンから38%も取得しています。
この点を踏まえると、 “語尾をしっかりと発音”することで好印象を与えることが出来ると言えます。
実際に就活強者である学生も“意識的に語尾をはっきりさせている。面接官からも「物おじせず、物事をはっきりといえる点を評価」して貰えた”と話しています。
第一印象を向上させるためにも、次回の面接からは「……と考えています!」など、語尾をはっきりと発言して、好印象を与えるようにしましょう。
(※)メラビアンの法則とは:感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかという割合を法則化したもの。
話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合で影響を与えるとしている。
3.大手に受からない就活生が心得るべきこと③:定型文でもいいので逆質問をするべし
「午前中に面接を実施して、語尾をしっかりと発音したからもう大丈夫…!」という訳ではございません。
皆さんもご経験されていることと思いますが、面接の最後には逆質問の時間が設けられております。
本来この時間は学生の不安を払拭するために設けられたものなのですが、今では選考要素の1つとして実施している企業が多くあります。
ある証券会社では、“学生からの質問で企業理解のレベルを図ることが出来る“とも言っており、事前に逆質問を用意する必要性が伺えます。そのため、面接では必ず逆質問を実施していきましょう。
ただ、逆質問が重要だと理解していても、どのようなことを聞けばいいのかわからないという方のために、次回の面接からすぐに使用できる定型文(=フォーマット)や方程式を以下にてお教えいたします。
- 定型文:(1)であるが、(2)の影響はどうであるか?=良い逆質問
- 1. 時事関連(ex. テレワーク推奨、米中貿易摩擦、日経平均株価推移、)
- 2. 会社の社風・制度(ex. 風通しが良い、実力主義、データ主義、業績)
例1)金融業界向けの逆質問
- 日経平均株価が1万6,000円台まで下がりましたが、実力主義の社風の貴社への影響はどのようなものだったのでしょうか?
- 米中貿易摩擦により製造業への緊張感が高まりましたが、貴社の業績への影響はどのようなものでしたか?
例2)メーカー向けの逆質問
- テレワーク推奨の環境下であるが、風通しの良い貴社ではどのような取り組みがありますでしょうか?
- 米中貿易摩擦の影響で原材料価格が高騰していると伺ったが、データから見るとこのトレンドは続くのか?また貴社への影響はどれくらいありますでしょうか?
新卒で大手企業に受かる人の特徴
新卒で大手企業に受かる人の特徴としては、以下が挙げられます。
- 専門知識とスキル:学生のうちから特定の専門知識やスキルを磨いている
- コミュニケーション能力:チームで働くことが多い企業環境では、他人と効果的に意思疎通を行う能力
- プロフェッショナルな態度:仕事に対する真剣さ、納期を守ること、努力と責任感は、あらゆる企業が求める特性
- 問題解決能力:複雑な問題に直面した時に、効果的な解決策を見つけ出す能力
- リーダーシップ:プロジェクトを主導し、他の人々を導く能力は、特に大企業では有用
- 適応性:新しい環境や変化に対応する能力は、変化の激しい現代社会において必要
- 企業研究:応募企業のビジョン、ミッション、戦略、製品などについて深く理解し、それを面接などで適切に表現できる能力
- インターンシップの経験:実際のビジネスの現場で経験を積んだ学生は、就職活動において有利な場合が多い
- ネットワーキング能力:人々と関わり、自分のネットワークを構築する能力も重要
上記の特徴や能力を持つことは大手企業に受かるための有用な要素ではありますが、それぞれの企業は異なる特性やスキルを求められます。
そのため自分がどの企業に合っているかを見つけ、その企業が求めるスキルや特性との共通の価値観を探り当てることができるかが重要なポイントです。
就職で大手企業全国転勤なしの企業一覧
就職で大手企業全国転勤なしの企業を一覧にしてまとめました。
ADEKA
日本電子
キヤノンメディカルシステムズ
ブルボン
ソニー
花王
野村不動産
NTTデータ
任天堂
オリエンタルランド
西武鉄道
東京急行電鉄
KADOKAWA
サイバーエージェント
ミクシィ
ディー・エヌ・エー
DTS
TDCソフト
三菱総合研究所
マツダ
上記企業の他には、大学職員や独立行政法人、ハウスメーカーなども全国転勤なしの傾向が強いので就職先としておすすめです。
大手企業の売上規模としては東京証券取引所一部上場で1000億円以上の企業で、売上300~500億くらいの程度であれば業界の中堅企業に当たります。
小規模の定義は本当に様々ですが、小さいところの定義としては10億円以下くらいの規模が該当するでしょう。
最後に
いかがでしたか?
中堅企業からは内定を貰えるのに、何故か大手企業では面接を通過できないと悩んでいる方は、是非次回の面接から3つの心得と対策をトライしてみて下さい。
もし今回お伝えした内容をより深掘りして、直接アドバイスをして欲しい、ESを添削して欲しい、面接練習をして欲しいなどの希望がある場合は新卒向け就活エージェントを活用してみましょう。
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