物流業界の中心となるトラック輸送に欠かせないのがトラック運転手です。
しかし、そのトラック運転手は年々減少しています。
通販市場が急成長し物流需要が増加している一方で、以前から問題視されている長時間労働・低賃金・ドライバー高齢化などが未だに改善されていないことがその理由です。
加えて2024年4月1日から運送業にも正式規制された「働き方改革関連法」で、トラック運転手も大幅な残業規制に伴い労働時間も収入も減少しました。
このようなことから、今後ますますトラック運転手の人手不足に拍車をかけることが予想されます。
そのため、トラック運転手の中には、給与が下って生活が苦しくなり転職を考える方もいるのではないでしょうか。
しかしその一方で「トラック運転手はどんな職種に転職できるのか?」という疑問を抱く方もいるかと思います。
そこで本記事では、元トラック運転手の筆者がトラックドライバーのスキルを活かせるオススメの転職先を4つ紹介します。
現在、転職を考えているトラック運転手の方は参考にご一読ください。
2024年12月31日新規公開
目次
トラック運転手を辞めたい理由
「なぜトラック運転手を辞めたいのか?」この理由は人それぞれですが、おもな理由としては以下のような意見が多く聞かれます。
- 低賃金
- 労働時間(拘束時間)が長い
- 交通事故によるリスク
- ブラック企業だから
低賃金
トラック運転手を辞めたい理由で1番多いのが「低賃金」だということです。
バブル期だった1980年代後半、日本の景気が絶好調だった時代のトラック運転手は「稼げる」職業でした。
長距離ドライバーなら手取り50万円も当たり前だった時代で、当時は残業規制もなく、走れば走るほど稼げたのです。
しかし、次第に景気が悪くなるとトラック運転手の給与も下がり始め、今では手取り30万円をもらえれば高給取りといわれる時代。中には手取り10万円代という人も珍しくありません。
景気のいい頃を知っている人が長距離を走っても稼げないとなれば、トラック運転手に魅力を感じず辞めたくなるのも頷けます。
労働時間(拘束時間)が長い
労働時間(拘束時間)が長いのはトラック運転手の特徴といえるでしょう。これが原因で辞める人は少なくありません。
労働時間が長くなる主な原因は「荷下ろしや集荷」による待機時間の長さにあります。
荷下ろし時間に合わせて現地に到着しても荷物を下ろすトラックが複数台いるため、結局は待たされることが多いのです。
荷下ろし先が1か所ならいいですが、複数の荷下ろし先があればそれだけ時間がかかってしまうため、その結果労働時間(拘束時間)が長くなります。
2024年4月1日に運送業にも正式施行された「働き方改革関連法」により残業が大幅に規制されましたが、労働時間が減ることになり、これが給料の減額になっているのです。
交通事故によるリスク
トラック運転手をしていて常につきまとうのは、交通事故によるリスクです。
たとえば配送中に他の車と接触事故を起こし、相手や警察との対応で仕事に支障が出たり、免許取り消しなどの行政処分を受けたりすることもあります。
また、事故による影響で自身に何らかの後遺症が出ることで、仕事ができなくなることも考えられます。
運送会社によっては、ドライバーが事故を起こすとトラックの修理費用を払わせるところも少なくありません。
このような会社の対応に嫌気がさして辞めたくなる人も多いのです。
ブラック企業だから
勤務する会社がブラック企業のため、トラック運転手を辞めたい人も多いです。
一般的には「労働者を長時間働かせる企業やパワーハラスメントなどで労働者を精神的に追い込む企業」などがメディアではブラック企業といわれ、これに当てはまる運送会社は相当数あると考えられます。
筆者がかつて勤めていた運送会社もこのようなブラック企業で、労働時間が長いのはもちろん、残業代に上限を設けて働いた分を支払わないということが実際ありました。
このようなブラック企業は中小企業に多く、多くのトラック運転手が会社の理不尽な対応に悩まされています。
トラック運転手で働くことで身につくスキル
トラック運転手が転職するなら、できるだけ身につけたスキルを活かせる職種に就きたいものです。
では、トラック運転手になって身につくスキルとはどのようなものがあるのでしょうか。
筆者の場合「地場配送」という形態で働いていました。地場配送とは自身の会社や倉庫からおおよそ20〜200キロ圏内のエリアで配送をすることです。
地場配送はトラック運転手では比較的多いですが、この働き方で身につくスキルは
- 運転テクニックが磨かれる(狭い道路でもトラックで通行できる)
- 道路に詳しくなる
などがあげられます。
また、フォークリフトの資格を取得することで、まとまった荷物の積み下ろしも可能になります。
▼トラック運転手になって身につくスキル
業種 | 身につくスキル |
地場配送 |
|
宅配業者 |
|
長距離ドライバー |
|
トラック運転手は基本的に一人で行動する仕事ですが、荷下ろし先の荷受人とのコミュニケーションも大事です。荷受人との関係が良好なら、気持ちよく仕事ができますし、時には荷下ろしを優先してくれるというメリットがあります。
そのため、個人で仕事をするイメージのトラック運転手にもコミュニケーションスキルは必要といえるでしょう。
トラック運転手から転職先おすすめ①:タクシー運転手
トラック運転手からの転職におすすめの職種1つめはタクシー運転手です。
タクシー運転手に求められるのは、お客様を安全にかつ最短距離で送迎すること。そうすることで、お客様から指名を受けたり、勤務する会社の評判も上がることが期待できます。
トラック運転手をしていると道路に詳しくなるため、どの道を走れば最短距離で目的地まで行けるかを瞬時に判断できます。
また、会社によってはトラック運転手よりも待遇がいい場合もあるため、道路に詳しい方なら一度検討してみることをおすすめします。
▼タクシー運転手の求人募集している会社一例
会社名 | 概要 | この会社の特徴や社員の声 |
エムケイ株式会社 |
|
|
朝日自動車第一株式会社 |
|
|
池袋交通株式会社 |
|
|
トラック運転手から転職先おすすめ②:配車係
トラック運転手からの転職におすすめの職種2つめは配車係です。
配車係とは、自社で請け負った仕事をドライバーに割り振る担当者のことを指します。
運送会社の中では重要なポジションであり、配車係によって会社の業績が左右されるといっても過言ではありません。
荷主とのやりとり・ドライバーの適正配置・運行管理や仕事の進捗状況の確認など、配車係がやることは山ほどあるため、十分やりがいがある仕事です。
トラック運転手を経験していれば、どのドライバーをどの配送先に配属したらいいかなどが理解しやすいため、配車係は適正な職種といえるでしょう。
配車係は特に資格は必要ありませんが、より業務を遂行しやすくするため国家資格の「運行管理者」を取得することをおすすめします。
▼配車係の求人募集している会社一例
会社名 | 概要 | この会社の特徴や社員の声 |
株式会社ラクネット |
|
|
福岡ロジテック株式会社 |
|
|
白石運輸株式会社 |
|
|
トラック運転手から転職先おすすめ③:フォークリフト運転手
トラック運転手からの転職におすすめの職種3つめはフォークリフト運転手です。
フォークリフトの運転は納品先によってはトラック運転手が行う場合もありますが、フォークリフトの運転が得意で専業でやりたいという方にはおすすめです。
効率のいい荷捌き能力が必要で、経験豊富なら倉庫内のリーダーとしても活躍が期待できます。
▼フォークリフト運転手の求人募集している会社一例
会社名 | 概要 | この会社の特徴や社員の声 |
新日本段ボール株式会社 |
|
|
株式会社ライフドリンクカンパニー |
|
|
シンコーケミカル・ターミナル株式会社 |
|
|
トラック運転手から転職先おすすめ④:自動車整備士
トラック運転手からの転職におすすめの職種4つめは自動車整備士です。
トラック運転手の中には、車の仕組みについて詳しい方も多く、車好きが高じてトラック運転手になる人も多くいます。
自動車整備士の資格が必要ですが、車いじりが好きな方なら、整備工場への転職もしやすいでしょう。
また、自動車に限らず様々な機械部品を取り扱う職種への転職も可能です。
▼自動車整備士の求人募集している会社一例
会社名 | 概要 | この会社の特徴や社員の声 |
株式会社スタッフサービス エンジニアリング事業本部 |
|
|
株式会社フォーラムエンジニアリング |
|
|
共栄火災海上保険株式会社 |
|
|
トラック運転手/ドライバーからの転職先まとめ
今回はトラック運転手からの転職先でおすすめの職種を4つ紹介しました。
トラック運転手はトラックを運転する以外でも様々な職種へ転職できることが分かったと思います。
ブラック企業で働くことは精神衛生上よくありません。トラック運転手の長時間労働は減ってはいるものの、まだまだ労働時間の改善には時間がかかりそうです。
転職は今より給与や待遇が悪くなるリスクはあるものの、転職活動自体にはリスクはありません。
今の会社に不満がある方は、一刻も早い転職活動をおすすめします。
求人数270,000件以上(※業界最大級) 顧客転職満足度No.1の親身な対応! 北海道~九州全国に面談拠点あり! |