大学や短大、専門学校などには様々な年齢の人が学んでいます。中には浪人や休学、留学などが重なり27歳で新卒の就職活動を始める方もいるでしょう。
理由は浪人や留年、病気やフリースクールに通ってからの大学進学、大学院に進学して修士課程を修了する前に就職を決めた、ボランティアや海外留学していたりワーホリに行って遊んでいたなど人によって様々です。
27歳学部卒新卒文系、社会経験なしの女とか地雷すぎん?
間違いなく就職先ないで笑— ゆい (@yui1923_18) November 19, 2021
23卒じゃないから23卒広告出すのやめろ、25卒新卒27歳や
— てるてるてるる (@tmalucard) November 14, 2021
27歳の新卒とかわろえない
— いつ僕( -᷄ ω -᷅ ) (@apple_forestx23) October 28, 2021
そのような方の多くは一般的な新卒が20代前半で就職することを考えると、年齢的にも厳しいと考えがちで、中には第二新卒での就職を考える方もいるでしょう。
そこで今回の記事では27歳の新卒就職に関する実情について調べていき、就職活動を成功させるコツをご紹介していきます。
古賀優太
新卒で大手人材会社・パーソルキャリア株式会社に入社し新卒大学生の就活支援事業「doda新卒エージェント」の立ち上げに従事し数多くの就活生をサポート。
独立して株式会社Conpinessを設立し、述べ2,000人以上の就職支援に携わり、20代~30代層サポートを中心に現役の転職エージェントとして活動している。
【最終更新日.2024年3月29日】
27歳新卒の就職は厳しい・遅いのが現実
実際に27歳での就職が難しいのか見てみましょう。
総務省統計局の「労働力調査」によると15歳〜19歳の就業率が18.9%に対し、20歳〜24歳の就業率が71.4%と大幅に上昇しています。
全体の就業者の約50%が20歳〜24歳に就職していることを考えると、27歳での就職活動が遅いというのは厳然たる事実です。
総務省統計局「労働力調査」より
また、新卒で選考を受けるとなるとストレートに就職活動を行う20歳〜24歳の応募者と同じ舞台で選考を受けることになります。
すると必然的に年齢を比較されてしまい、年齢が高い分アピールできるポイントがないと若い就活生に内定が出てしまうので、この点をどう克服するかも課題です。
また、環境ではなく本人が周囲と比べて年齢が高いことを否定的に捉えてしまい、自信をなくしたまま就活に臨んで面接の場で萎縮してしまうなど心理的な問題も発生します。
25歳~27歳新卒が就職を成功させるまでの流れ
実際に27歳新卒で就職内定を獲得できた人の体験談について紹介いたしますが、内定までのイメージとしては、
100社〜150社エントリー
▼
20〜30社説明会参加
▼
7〜8社書類選考通過(SPI受験含む)
▼
2〜3社一次面接通過
▼
1社最終面接通過
▼
内定
上記の就活生で上手くいっている方なので、1社の内定を獲得するために最低100社のエントリーは必須と思ってもらって良いですし、書類選考や面接対策を行わずに丸腰のまま就活を行ってもまず内定までたどり着けないでしょう。
27歳新卒が就職するには第二新卒枠?
27歳新卒就活生の選択肢として第二新卒を考えるケースもあるでしょうが、27歳だからといって第二新卒枠に応募することはあまりお勧めできません。
それは、第二新卒は最低限の社会経験がある若い人材を募集するための募集枠で、第二新卒を企業が採用する理由は、新入社員教育の必要がないフレッシュな人材を求めているからです。
就業経験がないのに第二新卒の中途採用枠で応募してしまうと、採用対象外として扱われる可能性も高く、仮に入社できても新入社員としての扱いや教育を受けられないことも考えられます。
これらを考えると年齢に関わらず、初めて就職活動を行う場合は新卒枠で応募する方が良いでしょう。
例外として進学前に企業での就業経験がある場合は、第二新卒が求める就業経験を満たしたフレッシュな人材であると企業側に認められることが多いので、志望する企業が第二新卒を募集しているのであれば応募してみるのも良いですね。
27歳新卒の院卒(修士)で大企業就職は難しい?
もしあなたが27歳の大学院卒で就職活動を行う場合、大企業への就職は難しく中小企業・中堅企業への就職が現実的な路線となるでしょう。
理系の院卒であれば学部によっては27歳の大学院卒でも大手企業へ就職できる可能性もありますが、文系院卒であればまず大企業への就職は難しいため、まずは中小企業に就職して経験を積んだ後に大企業へ転職するのが唯一の方法です。
或いは院卒ならではの高学歴を活かしMBAを取得したり、TOEIC800点以上を取得する等何かしらの人材付加価値をつけなければ就職は難しい可能性が高いです。
新卒年齢制限は26歳まで?博士課程は?
新卒年齢制限は26歳までなのか?というとそんなことはなく、学部卒新卒であれば22歳〜23歳まで、大学院卒であれば24歳〜25歳までで26歳〜27歳を新卒としてみなしてくれる企業はどちらかというと少数です。
ただし、26歳〜27歳の新卒で絶対に就職できないかというとそんなことはなく、変わった経歴や特殊な経歴を受け入れてくれる企業は絶対に存在しますので、諦めずに就職活動を続けていくしか選択肢はないでしょう。
一人で就職活動するのが不安だという方は、キャリアチケットのような新卒向けの就活エージェントに相談して、どのような方向性で就活を進めていくべきか一緒に考えてもらうことをおすすめします。
あるいは博士課程として新卒で就活をする場合は27歳〜28歳の年齢が一般的となりますので、企業の研究職や研究者としての進路が多く高度な専門人材を求めている企業であれば就職できる可能性は充分にあるでしょう。
27歳新卒で一般企業への就職は諦めて公務員や医学部を目指すという選択は、現実的なところかなり厳しくなる可能性が高いです。
というのも、仮にこれから医学部に入学して勉強して医者を目指す場合、研修医の期間なども考慮すると最短でも34歳でようやく仕事に就けることになりますので、そこまでの生活費もかかってくるでしょう。
結婚適齢期を考えても若い時期を全て勉強に費やすのは勿体無いですし、公務員に関しても年齢上限が定められており30歳までを上限とする都道府県がほとんどなのでリミットはそこまで遠くありません。
厳しい道となってしまいますが、27歳という年齢である以上一刻も早く就職先を見つけられることをお勧めします。
27歳の新卒が就職を成功させるコツ
ここまで27歳の就職活動に関する環境についてご紹介してきましたが、ここからは27歳の新卒が就職を成功させるコツをご紹介していきたいと思います。
以下の7点を参考にしながら就職活動を進めていってください。
順番にそれぞれ詳しく解説して行きます。
年齢が高いことをネガティブに捉えない
最もネガティブに捉えてしまうのが、やはり年齢が高いことですよね。
しかし、社会全体で見れば20代後半から初めて就職する人も数多く存在し、先ほど紹介した総務省統計局の「労働力調査」では25歳〜29歳の就業率が85.9%と20歳〜25歳に比べて15%上昇しています。
総務省統計局「労働力調査」より
つまり、世の中の1割の人が20代後半で就業しているということになるので、決して珍しくないことです。
年齢が高いことをネガティブに捉えてしまい、自信を持って選考に臨めないのが一番の問題ですので、まずは27歳での新卒就職が特異なものではないと自分に言い聞かせることから始めてみましょう。
就活エージェントを活用して、サポートを受けながら就活を進める
就職活動を一人で進めてしまうと、どうしてもネガティブになってしまったり、企業研究や自己PRの方法が分からないなど様々なハードルが立ちはだかります。
そこで、就活エージェントを活用してサポートを受けながら就職活動を進めることをおすすめします。
就活エージェントのキャリアコンサルタントは就活のプロですので、どのように自己PRを作れば良いのか、志望動機をどう作れば良いかなどアドバイスをしてくれます。
また、面接のポイントや質問の内容を教えてくれたり、面接後に人事にフォローを入れてくれるなど一人で就活を行うよりメリットも多いので、就活エージェントに相談しながら就活を進めてみましょう。
27歳の新卒就活ならキャリアチケット
✅27歳就活生の登録者数No.1
✅内定まで最短1週間のスピード就活可能
✅市場価値を高められる企業を厳選紹介 >>キャリアチケットで27歳の就職相談をしてみる
これまでの経験をしっかりと伝えられるようにする
ストレートに進学して就活を迎える人々よりも年齢が高いということは、それだけ様々な経験をしているということです。
選考において大切なのは「その期間、何をしてきたか」です。
仮に引きこもりから脱して進学し就職活動をしているのであれば、「なぜ引きこもりをやめようと決意したのか」「そこから今日まで、どのような行動をしてきたのか」を伝えましょう。
新卒採用はポテンシャル採用なので、自分で考えて行動を起こすことができる人材が求められます。
自分がそのような人材であることをアピールするためにも、しっかりとこれまでの経験について自分の言葉で伝えられるように準備しておきましょう。
就業場所にこだわらない
日本は少子高齢化の時代を迎えており、社会的に見れば27歳は十分に若者です。
都市部では若年層の人口が多いので内定が取りにくい場合でも、地方に行くとそもそも若者が居ないケースが大半です。
厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2022年現在で有効求人倍率(1人の就職希望者に対してどれだけの企業が求人を出しているか)が2.0を超えている都道府県は東京都・石川県・岐阜県・岡山県・広島県です。
厚生労働省「一般職業紹介状況」より
つまり就職希望者は1人につき2社が募集をかけているという状況なので、これらの地方で就職活動をすることで内定を取りやすくするのも一つの方法と言えますね。
27歳の新卒でも採用されやすい業界や職種に応募する
業界や職種によっては、27歳でも積極的に採用してくれる企業も存在します。
例えば、
✅IT・WEB業界
✅サービス業界
✅流通業界
✅建設業界
などは年齢に関わらず積極的に採用を行っています。
営業職や未経験可能なIT系の職種なども採用されやすい傾向にありますが、新卒であれば総合職で募集している企業に応募して、企業が判断した適性に合わせて配属された職種でキャリアを積んでいくのが良いでしょう。
27歳新卒で採用してくれる会社はあるだけでありがたいので、決して業界や職種・就業場所も含めて高望みしないということは心掛けておくべきです。
上から目線にならず謙虚な姿勢で臨む
27歳新卒として就活を行うのには様々な理由があると冒頭でお伝えしましたが、中には普通の新卒就活生とは全く異なる経歴を持った27歳新卒も少なくないでしょう。
例えば海外に留学していた経験がありインターン経験が豊富にある27歳新卒だったとしても国内企業に就職しようとした場合、人事採用面接官の評価は、
☑️日本の社会に慣れてないので採用しない
☑️間違いなく採用後にトラブルを起こす
☑️採用側としてリスクを感じる
…etc
上記のように完全なる否定的な見方をする人事採用担当者がほとんどで、かなり就職活動の現実は厳しいものとなります。
やはり日本の国内企業が新卒人材に求めるものはあくまでもフレッシュさであり、かわいさ、教育しやすさという観点のため、例え他の人材よりも経験が豊富だったとしても謙虚に面接に臨まなければかなり厳しくなるでしょう。
とにかく母数!母数!母数!求人に応募しまくる
27歳新卒が就職で内定を獲得するためには、とにかく普通の就活生とは違った行動することが必要で、一番分かりやすい例として応募する求人の母数を増やすという戦略が有効です。
例えば28歳で新卒入社を成功させた就活生は、130社エントリー▶︎35社訪問▶︎SPI面接通過7社▶︎役員面接まで5社▶︎内定1社、というように130社の企業にエントリーしてようやく1社内定を獲得しています。
130社ほど応募しても35社以外は書類選考で通過できない訳で、書類選考通過率はおよそ25%とかなり低くなってしまいますので、とにかく少しでも気になる企業があったら積極的に応募することを強く心がけるべきでしょう。
27歳で就活を頑張って見事内定をもらうことができた!一安心と行きたいところですが、重要なのは就職して入社後の過ごし方です。
27歳で新卒として入社するということは、一般企業であれば同期は22歳〜23歳の年齢が大半となりますので少し年上という形になる訳ですが、大事なのは年齢が上だからと言って上下関係を変に意識しないということです。
むしろあなたより若い年齢で同じスタートラインとして就職しているのですからリスペクトすべきで、相手を尊重するからこそ入社後の同期との仲についても上手くやっていけることでしょう。
実録!27歳の新卒就職体験談
27歳の新卒就職体験談
27歳で新卒就活をすることになった理由
休学や留学などで、学校の卒業が一般の人に比べ大分遅くなってしまった為
27歳新卒で就職した会社の業界・職種・規模
卸売業・営業職
27歳の就職活動で苦労した点や苦労を乗り越えた方法を具体的に教えて下さい
就職活動で苦労した点は、やっぱり一般の人達と比べると年齢が高かったので、その部分で、門前払いされる事が多かったです。
又、なぜ休学したのか?とかそういった理由を聞かれる事も多く、そのたびに説明をするのがとても煩わしかったです。
中には真剣に話を聞いてくれた面接官の方もいらっしゃいましたが、年齢の部分で不採用になることがとても多かったです。
苦労を乗り越えた方法としては、まず何としてでも面接までこじつけること、あとは面接で自分の人間としての魅力をいかに発揮できるかが鍵だと思います。
私の場合は趣味の話やスポーツを学生時代頑張っていた事が、とても今に生きているという具体例を出すことで、無事就職する事ができました。
27歳の新卒就職体験談
27歳で新卒就活をすることになった理由
一度社会人になったあとにまた学校に入り卒業して新卒として働き始めたため
27歳新卒で就職した会社の業界・職種・規模
歯科医院・歯科衛生士・10人程度
27歳の就職活動で苦労した点や苦労を乗り越えた方法を具体的に教えて下さい
一緒に就職活動していたクラスメイト達は21歳と若く、同じように就職してもどうせすぐに結婚して辞めてしまうと思われがちでした。
採用する側も長期間にわたって働いてほしいと考えるとやはりこの年齢は不利だと感じましたが、他のクラスメイトに比べ私は社会人として就職し、経験値的には負けていないという強い気持ちを持っていました。
また、せっかく国家資格が取りたくてもう一度学校に通い始めたからには、絶対に歯科衛生士として就職せたいという強い思いで、辛かった就職活動も頑張れた気がします。
第一希望のところには就職できなかったがそれも良い経験だと思っています。
27歳の新卒就職体験談
27歳で新卒就活をすることになった理由
高卒で一度社会人になったものの、挫折し大学に入りなおそうと思い、大学にセンター利用で合格し入ったため
27歳新卒で就職した会社の業界・職種・規模
製造業で職種は自動車部品検査。従業員は250人程度
27歳の就職活動で苦労した点や苦労を乗り越えた方法を具体的に教えて下さい
やはり、一度社会人になり会社を辞めて大学に入ったので、絶対に面接でそこは聞かれました。
普通の新卒とは同等に見てくれないので、とにかく自分をアピールしないといけません。
私は社会人を一度経験していたので、社会人の時に取った資格を武器に入社したらこれができますとしっかりアピールし、面接官が興味をもってくれるよう必死でした。
しかし、相手にされない企業もあり面接には沢山落ちましたが、最終的に内定をもらえたのでよかったです。内定をもらえた理由は、しっかり自分の強みを言えたことだと思います。
どの27歳就活生の方も不利な状況に決して屈せず、必死に就職活動を頑張って見事内定を勝ち取っていますね。
一人で就職活動をするのが不安という場合は、キャリアチケットのような就活エージェントを活用して就活コンサルタントと二人三脚で就活を行ってみましょう。
27歳の新卒就活ならキャリアチケット
✅27歳就活生の登録者数No.1
✅内定まで最短1週間のスピード就活可能
✅市場価値を高められる企業を厳選紹介 >>キャリアチケットで27歳の就職相談をしてみる
27歳新卒就職は経験を前向きに伝えることが大切
27歳で新卒採用での内定を目指す場合は、年齢が高い点を前向きに考えましょう。
先ほどご紹介した先輩もそうだったように、その期間にどのような経験をしてきたか、そこで何を学んだかを前向きに伝えることが大切です。
周囲を気にして自信をなくしてしまったり、自分自身がネガティブなイメージを持ってしまうと相手にも伝わってしまいます。
そのため卒業が人よりも遅いという事実を認めつつ、その理由を前向きに捉えることで自分の魅力を企業に伝えていきましょう。
どうしても一人で就職活動を行うのが不安であったりネガティブになってしまいがちであれば、就活エージェントなど就活をサポートしてくれる人と一緒に進めていくのも一つの方法です。
27歳の新卒就活ならキャリアチケット
✅27歳就活生の登録者数No.1
✅内定まで最短1週間のスピード就活可能
✅市場価値を高められる企業を厳選紹介 >>キャリアチケットで27歳の就職相談をしてみる
ぜひ自分の経験を前向きに考え、就活を成功させていってくださいね。
24卒&25卒内定率80.4%の実績! 就活生の相談実績60,000人以上 就活のプロがマンツーマンでES・面接を徹底サポート! |