経理の仕事は覚えることやルールが多く、頻繁に経験できない業務もあるため、慣れるのはとても大変です。
お金の扱いや期日があることで緊張感や責任感が伴うため、ストレスを感じることも多い業務です。
そこで、経理の経験を生かして、同じバックオフィス業務である総務に転職したいと思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、現在経理をしている方が総務への転職を考えたときに、自分の武器になるポイントを知ることができます。
確かに、総務は社内の異動によって欠員補充されることも多く、管理部門であり求人自体があまり多くはないため、採用は狭き門となります。
しかし私自身、経理と総務両方の経験があり、共通することや生かせる知識・能力は多いと実感しました。ぜひ最後まで読んで、転職を前向きに考えましょう。
【2023年11月24日最終更新】
目次
経理から総務への転職は市場価値を高める
経理の膨大な業務をこなすには、知識に加えて正確さやマルチタスク能力が求められます。
他部署や会計事務所など、外部とのコミュニケーションをとる機会も多くありますし、数字から経営状況を読み取り、本質をつかむことも必要です。
これらはどれも、総務業務においても生かすことのできる経験です。会社の経営状況や人件費・備品の費用感など、経理の視点を持って総務の業務を行うことができれば大きな強みとなります。
転職市場では、知識や経験、人となりやコミュニケーション能力などの個人の資質、業務遂行能力や問題解決能力などが重視されます。
どれも経理の経験で培うことのできるもので、さらに総務の知識や経験が新たに加わることで、転職市場での自身の価値を高めることにもつながります。
経理から総務の仕事内容の大きな違い
経理と総務の大きな違いは、業務内容が幅広く多岐にわたることです。
経理も多くの業務がありますが、その分野は経理・財務・会計・決算に限られている場合がほとんどです。
総務には庶務、社会保険・雇用保険の手続き、備品や固定資産の管理、安全衛生管理、来客対応、株主総会に関する業務など、分野を超えて様々な業務があります。
決まった業務ばかりではなく、適当な担当部署のない仕事が総務に回ってくる場合も多くあります。
経理の仕事内容 | 経理・財務・会計・決算・給与計算など |
総務の仕事内容 | 庶務、社会保険・雇用保険の手続き、備品や固定資産の管理、安全衛生管理、来客対応、株主総会に関する業務など |
総務の方が業務内容が多い分接する人も多くなるため、自社の従業員はもちろん、来客対応や秘書業務などがあれば、社長など重役と話す機会も多くあるでしょう。
株主総会に関することや広報など、対外的な業務もありますので、多くの人と並行してコミュニケーションを取ることが必要な業務です。
円滑な関係を築くために、ニュースや業界の話題について知っておく、話しやすい雰囲気を心掛けるなど、対人関係の努力や心掛けが役に立つ業務ともいえます。
社内環境の整備や福利厚生など、自社の従業員のための業務があることは総務独自の点で、社会保険などの手続きも行うため、従業員と接する機会も多くあります。
総務の仕事は従業員を支える縁の下の力持ちの役割を持っており、人を裏方でサポートすることが得意な人は、やりがいを感じることができるでしょう。
しかし数字で評価されにくいため、モチベーションの維持が難しい面もありますので、人によって向き不向きのある業務といえます。
経理から総務への転職成功の5つのコツ
経理から総務への転職を成功させるために必要なスキルについて解説します。
正確かつスピーディーな業務処理能力
経理は業務量が多いうえ、締日などの時間の制限もあるため、迅速に処理を行う業務処理能力が必要です。
一円の金額の違いでも大きな影響を及ぼす可能性があり、一つひとつの業務をミスなく正確にこなす几帳面さも求められます。
しかし総務には、より広い分野の業務が多くあり、各種手続きなど間違えてはならない処理もあります。
スピーディーなおかつ正確な仕事ができることは、総務にとって必須のスキルといえるため、アピールポイントとなるでしょう。
コミュニケーションスキル
コミュニケーション能力も総務においては重要で、経理の経験からアピールすることができます。
経理も、他部署の人や銀行、会計事務所など、多くの人と関わるものですが、総務ではより多くの人と関わることになります。
経理の経験の中で、コミュニケーションを取るときに心がけていることや、それによって信頼を得られた実体験などをアピールできれば、転職企業側もメリットを感じることができるでしょう。
業務効率化や経費削減の精神
経理は企業のお金を扱う部署であるため、担当者は経費の節減や業務効率化に関する意識を高く持っているものです。
総務においても、どうすれば無駄な経費がかからないか効率よく業務ができるか考えることは大切で、俯瞰的に会社全体を見ることができる立場から、よりよい業務効率化の提案をすることもできるでしょう。
実際に行った業務効率化の施策がある場合は、転職時にも大きな強みとなります。
Excelのマクロなどのツールを使うことで効率的に業務を行うことができるなら、積極的にアピールしましょう。
マルチタスク能力をアピール
経理と総務に共通して必要な、マルチタスク能力もアピールポイントの一つになります。
総務は特に、一つの業務をしているときに突発的に別の業務が差し込まれることもありますので、冷静に状況を判断し、優先順位を決めて処理できることや、業務を抜け漏れなく行えることを伝えましょう。
中小企業では、経理が総務や一般事務などの他部署の業務を兼任することもありますので、マルチタスクの経験もアピールできる点の一つです。
最新情報へのアンテナ
消費税の改正やインボイス制度など、近年の会計業界は変化が激しく、細かい税制も毎年のように改正が行われており、経理担当者は最新情報を敏感に入手することが必要です。
総務に関しても、働き方改革や健康経営など、新しい制度や概念が登場していますので、こうした最新の情報に敏感になっておくことも、総務として必要な姿勢といえます。
日頃購読しているいる新聞や雑誌、最新の話題を絡めることもアピールの方法の一つです。
経理から総務への転職理由・志望動機例文3選
経理から総務への転職理由・志望動機について例文を3つ作成しましたので、作成のポイントと共にご紹介致します。
志望動機①:裏方が好きであることをアピール
私は表立って目立つことよりも、裏方で誰かの役に立つことに面白みを感じます。
現在は経理を担当しており、数字を分析したうえで営業や経営をサポートすることに大きなやりがいを感じています。
一方で、自分が役に立つことができる分野を広げたいとも感じてきました。
総務は会社の中で唯一、自社の従業員のことを考える部署ということで、以前から憧れていた業務でもあります。
幅広い面からサポートができる点に魅力を感じ、応募いたしました。経験を生かして、御社をサポートすることに貢献したいと思っています。
「誰かをサポートすることが好き」という自分の性質をアピールしつつ、志望動機につなげています。
経理にもやりがいを感じていることや、自分の持つ総務に対するイメージを絡めることで、前向きな印象を与える文章です。
志望動機②:コミュニケーション能力をアピール
私は人とのコミュニケーションが得意です。
現在の経理業務では、経費の精算など他部署の人と接する機会が多く、会計事務所とのやり取りも行っています。
不明点はすぐ確認したり、こまめに連絡を取ったりすることで、「助かった」「よく気づいてくれる」「円滑に仕事を進められる」との声をいただき、信頼を得られている実感があります。
そのような中で、今後もっと自分のコミュニケーション能力を生かして仕事をしたいと考えるようになりました。
総務は経理よりもさらに多くの人と関わる必要があるため、御社の総務業務においても貢献できると感じ応募いたしました。
経理の視点を生かしながらより多くの人の役に立ちたいと考えています。
実例を出しながら自分の得意分野をアピールし、志望動機としています。
経験に加えて、実際の仕事ぶりへの評価を盛り込むことで、転職後の活躍をイメージさせることができるので、信頼性が増すでしょう。
志望動機③:会社を俯瞰できる能力をアピール
現在の経理の業務を行う中で、数字の面だけでなく、もっと俯瞰的に全体を見たいと感じるようになりました。
経理は主に数字上でのデータの扱いが多いですが、それだけでは実際の動きなどがわからず、もどかしい思いをすることもありました。
総務は実際にそれぞれの部署とのやり取りがあり、現場の実情を理解しながら仕事ができることに魅力を感じています。
経理の経験を生かして新たな経験を積みながら、経理を含めた総務全体のマネジメント業務や、経営戦略の策定にも携わっていきたいと思っています。
今後も経理に関わりつつ、さらに大きな括りである総務の仕事をしたいことを表した例文です。
一通りの経理の業務ができるうえで、キャリアアップを目指したいことを、具体的な仕事の例を入れつつアピールできています。
今回の志望動機をそのまま丸パクリするのではなく、必ずあなたがどう感じるのかのポイントを重視してぜひオリジナルな志望動機を作成して頂けると幸いです。
志望動機の作成方法が分からない場合は、経理から総務への転職に強い転職エージェントに相談しキャリアアドバイザーに志望動機作成を手伝ってもらいましょう。
経理から総務への転職を成功させる転職エージェント
では経理から総務への転職を成功させる転職エージェントについて、具体的に2社厳選してご紹介致します。
MS-Japan
MS-Japanは管理部門・士業の転職に特化したエージェントです。
総務をはじめ、人事や労務などより細かい業務内容のへの転職についてもそれぞれ得意分野を持ったキャリアアドバイザーからサポートを受けることができます。
転職から中長期的なキャリアプランまで、幅広く相談ができるため、今後のキャリアを考えるうえでの強い味方となってくれます。
MS-Japanでの転職成功者は、5年以上の実務経験を持った人や、30~40代の人が多くの割合を占めています。
経理の確かな経験を生かし、さらにキャリアアップしていきたい人には打ってつけの転職エージェントと言えるでしょう。
doda
dodaは求人数・実績ともに国内トップクラスを誇る転職エージェントです。
特徴は、非公開求人を紹介してもらえる転職エージェントの機能と、希望条件から求人を検索できる転職サイトの機能が一体となっていることです。
企業からのオファーを受け取れるスカウトサービスに無料で登録することもできますので、総務の募集を行う企業からスカウトが届くかもしれません。
さまざまなサービスが一つのdodaエージェントでサービスを受けられるため、条件に合う企業を効率的に探すことができるのです。
2021年のデータでは、dodaを使った転職成功者の年齢は34歳以下が70%以上を占めており、比較的若年層の利用が多いことがわかります。
しかし、職種別にみると「企画・管理系」の転職成功者は40代以上も多く、幅広い年代の方が利用しやすいエージェントといえそうです。
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