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ITエンジニア未経験者は客先常駐(SES)しかない?見下される?

投稿日:

結論から申し上げると、ITエンジニア未経験者は客先常駐(SES)しかないということはありませんが、未経験から自社開発のITエンジニアへの転職は非常に狭き門です

未経験の人がITエンジニアでキャリアを構築しようと考えたとき、転職エージェントの担当者から必ずといっていいほど勧められるのが「客先常駐(SES)求人」。

客先常駐ITエンジニア(SES)は、クライアントである客先に出勤をして仕事をします。

そんな客先常駐ITエンジニアの求人を紹介されたとき、未経験の人ほど次のような気持ちになることが多いようです。

・「誰も助けてくれる人がいない。一人でやっていけるだろうか」
・「ITエンジニア未経験者は客先常駐(SES)しかないのか」
・「客先常駐(SES)は見下されるのか」
・「未経験だけど研修制度はあるのか」
・「話を出来る相手がいないかもしれない」
・「客先常駐ITエンジニアに将来性はあるのか」
・「給料は増えるのだろうか」
…etc

こうした不安を持つのは仕方がないことかもしれません。

しかし、実は未経験者でも客先常駐エンジニアを経て、ITエンジニアとしてキャリアアップや年収アップを果たすことは十分可能です。

客先常駐ITエンジニアとして、キャリアをスタートさせて最終的にCTO(最高技術責任者)まで登りつめた人もいます。

私は大手転職エージェントでキャリアコンサルタントとしてITエンジニアの転職を数多くサポートしてきました。

今回は転職エージェントで得た知見から、客先常駐ITエンジニアのやりがいや魅力に触れつつ、IT未経験者が客先常駐エンジニア(SES)の求人を勧められる理由について徹底的に解説したいと思います。

本記事は、ITエンジニア未経験の方にとって必見の内容となっていますので、是非参考にしてください!

転職エージェントマニア管理人プロフィール

【2023年8月4日最終更新】

客先常駐ITエンジニア(SES)とは?

SESとはIT業界用語であり、System Engineering Service(システム・エンジニアリング・サービス)の略称です。

雇用主であるIT企業と常駐先であるクライアント企業の間には「準委任契約」が結ばれている場合がほとんどで、自社で雇用しているエンジニアが客先で仕事をすることに対して報酬を得られる仕組みとなっています。

▼SESはほとんどが準委任契約
SESはほとんどが準委任契約

SESの中でも「業務請負契約」が結ばれている場合が稀にありますが、業務請負契約の場合は仕事に対する成果に対して報酬がクライアントから雇用主の企業に対して支払わられる仕組みがあると知っておきましょう。

▼ごく稀に業務請負契約が結ばれている
ごく稀に業務請負契約が結ばれている

2024年現在、新型コロナウイルスの影響により客先常駐で仕事を行うエンジニアの数は急激に減少し、全体の約7割が在宅でリモートワークを行う形になっています。

客先常駐なしSIer/ITエンジニアの特徴

SIerで客先常駐が発生するのは2~3次請け以下の会社で、自社製品がなかったり下請けすぎる立ち位置のSIerは客先常駐しかない点は覚えておきましょう。

客先常駐なしのSIerを探すためには、客先常駐なしで働けるSIerの特徴3つを把握しておくと良いでしょう。

  • ユーザー系のSIer
  • 自社製品を展開しているSIer
  • 元請(プライム案件)が多いSIer

上記3つの特徴に分類されるSIerは客先常駐なしで働ける可能性が高く、具体的な企業名を挙げると以下のような会社となります。



「大手SIer=客先常駐なし」と決まっている訳ではありませんが、自社商品を開発している上記のような企業であれば客先常駐なしで働ける可能性が高いです。

実際に募集を行っている上記の企業はITエンジニア経験者からも非常に人気ですぐに充足してしまいクローズしてしまいますので、常に大手転職サイトdodaに目を通しておくことをおすすめします。

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客先常駐ITエンジニア(SES)の仕事内容

そもそも客先常駐のITエンジニアとは、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか?

その日によってスケジュールは異なりますが、客先常駐をしているシステムエンジニアについて、仕事の概要と1日の流れを具体的に解説していきましょう。

~ある客先常駐エンジニアの1日の様子~

仕事の概要:社内システムの構築・保守・運用。社内ヘルプデスクとして社員からの問い合わせに対応する。

9:00  出社。メールのチェック。1日のスケジュール確認。

10:00  社内システムが稼動しているかの確認。
顧客情報の整理や未更新データを抽出し、エクセルに入力していく。

12:00  昼食

13:00  営業マンから社内システムの不具合についての問い合わせが寄せられる。保守開発の会社に問い合わせて障害対応を解消する。
ドキュメントの更新と運用マニュアルの作成を行う。
(サーバーエラーが発生したときも、ヘルプデスクとして設定の修正を行う)

19:00  業務終了。退社。

20:00  本社に戻り、打ち合わせと報告(月に1度)

概ね上記のような流れで仕事は進められていきます。

未経験や新卒で客先常駐なしは?客先常駐しかない?

転職の最終面接の結果に関するQ&A

未経験の場合、中途採用や完全未経験からITエンジニアを目指す場合は、客先常駐なしのエンジニアは難しく客先常駐しかないと思ってもらって良いでしょう。

未経験者に最初から自社開発のシステムやアプリを1から教育して育てる会社は非常に稀で、まずは客先常駐として経験を積んだ後に経験者として自社開発エンジニアとしてのキャリアを目指すのが王道です。

職業訓練学校やプログラミングスクールでプログラミング言語を学んでいたとしても、残念ながら客先常駐をファーストキャリアとしてスタートさせる以外の可能性はほぼ100%ありません。

ただし、新卒大学生や情報系の専門学校を卒業予定の学生に関しては、最初から自社開発エンジニアとして採用してもらえる会社も多いのが現状です。

やはり新卒ゴールドとは良く言ったもので「ITエンジニアになりたい!!」という熱意のみを買ってもらえるのは新卒のタイミングのみと言えるでしょう。

客先常駐エンジニアは見下される?

結論から言うと、客先常駐エンジニアが見下されることは一切ありません。

むしろ多くの企業では、顧客との折衝やコミュニケーション能力をエンジニアに求める場面が増えているため、客先常駐エンジニアの役割が重要視されてきています。

また、客先常駐エンジニアは顧客から直接要望を受け、要望を自社のエンジニアやプロジェクトマネージャーに伝える役割を担っている橋渡し的な役割が多いため、プロジェクトの進捗や成果に大きく貢献しています。

さらに、客先常駐エンジニアは顧客の業界やシステムについて深い知識を持っていることが多く、その知識を活かして自社内でのシステム開発やビジネス戦略の立案などに役立つこともあるでしょう。

そのため客先常駐エンジニアは、企業にとって重要な役割を担っており見下されることはありません。

※ただし一点だけ注意しなければならないのは、長期間にわたって同じ顧客先に常駐する場合には、自社内でのキャリアアップや技術力の向上が制限される場合があるため、その点は注意が必要です。

ITエンジニア客先常駐は楽しい?

ITエンジニアとして客先常駐する業務には、以下のような楽しい側面があります。

  • 直接コミュニケーション: 顧客と直接対話することで、要件の細部をより深く理解し、即座にフィードバックを受けることが可能
  • プロジェクトへの深い関与: 常駐することでプロジェクト全体の流れを把握しやすく、より責任感を持って業務に取り組むことが可能
  • 異業種の知識習得: 客先企業の業界特有の知識やビジネスプロセスを学べるため、自身のスキルセットを拡張できる
  • 実際の成果を目の当たりに: 自分が開発したシステムが実際のビジネスでどう使われているのかを直接見ることができ、達成感を感じやすい
  • チームとの連携: 顧客の内部チームと協力して働くことで、異なる背景を持つ人々とのチームワークを楽しむことができる
  • 新しい人脈の構築: 常駐先での業務を通じて、自分の会社外の人々とも繋がりを深め、将来のキャリア展開につながることもある

ITエンジニアの客先常駐は、一般的な開発業務とは異なる多岐にわたる経験とスキルの習得が期待できるため、多くのITエンジニアにとって楽しく刺激的な業務形態と言えるでしょう。

ITエンジニア客先常駐を辞めたい理由は?

客先常駐のITエンジニアとして働く中で辞めたいと感じる理由は人それぞれかもしれませんが、一般的に挙げられる理由は以下の通りです。

  • ワークライフバランスの崩壊: 顧客への対応が優先されるため、長時間労働や休日出勤が増えることがある
  • 自社からの孤立感: 常駐先と自社とのコミュニケーションが希薄になり、自社の方針や情報から取り残される感じがする
  • キャリアパスの不明確さ: 専門的なスキルが伸び悩み、自分の将来のキャリアビジョンとのギャップを感じることがある
  • 待遇の不満: 常駐先での労働内容や責任に対して、給与や待遇が十分でないと感じることがある
  • 人間関係のストレス: 常駐先の企業文化や人間関係にフィットしない場合、ストレスが積み重なることがある
  • 専門スキルの衰退: 顧客の要望に応える一般的な業務が中心となり、自分の専門分野でのスキルが磨かれない

やはりワークライフバランスの崩壊や新しいスキル習得ができないことによる将来のキャリアパス不明確を理由に客先常駐から自社開発へのキャリアチェンジを行うITエンジニアは多い印象です。

ITエンジニアの客先常駐の見分け方!派遣との違いは?

ITエンジニアの客先常駐の見分け方!派遣との違いは?

ITエンジニアの客先常駐の見分け方

ITエンジニア求人の中で、客先常駐なのか自社開発か見分ける方法としては、以下に該当する場合客先常駐の可能性が非常に高いと言えます。

✅社員数の割にオフィスが小さい
✅勤務地・勤務時間の表記があいまい
✅帰社日が記載されている(=基本は外)
✅取引先がIT企業しかない(=下請けSES)
✅取引先が大手Sierしかない(=下請けSES)
✅協力会社(パートナー)を募集している
✅オフィスで社員が働いている写真がない
✅最低年収が200万円台〜になっている
✅契約社員の採用を行っている
…etc

求人票に「客先常駐です!!」と書いている企業は非常に稀、というかほぼないので、上記項目で客先常駐かどうかを見極められるようにすると良いでしょう。

客先常駐と派遣との違いは?

そもそも客先常駐と一般派遣の違いは、雇用元である会社がどこになるかという視点で、一般派遣が派遣社員として派遣先の会社で働いているのに対し、客先常駐はSES契約を結び常駐先の会社に派遣されます。

待遇について一般派遣は賞与ボーナスがなく、あくまでも派遣社員としての働き方しかできないのに対して、客先常駐は雇用元の会社の正社員としての働き方を実現できますので、賞与ももらうことができます。

一般派遣がその会社での派遣契約が終われば当然給料も貰えなくなりますが、客先常駐(特定派遣)は派遣元の正社員ですので、契約が終わった後も給料は発生しますし、ボーナスも貰うことが出来ます。

ITエンジニア未経験者が客先常駐(SES)を勧められる理由

ITエンジニア未経験者が客先常駐を勧められる理由は、以下6つが挙げられます。

そもそも求人の母数が多い

案件ごとに経験を積める

キャリアをスタートさせやすい

転職エージェントが力を入れやすい

人件費を抑えられるから

顧客の評価をダイレクトに知れる

順番に一つ一つ解説して行きます。

客先常駐を勧められる理由⓪:そもそも求人の母数が多い

新卒であれば話は別ですが、ITエンジニア未経験者が中途採用で客先常駐を勧められるのは、そもそも求人の母数が多いからという理由に集約されます。

ITエンジニアを中途採用したいという企業は基本的にはやはり"経験者"採用に主眼を置いている中、未経験者OKの採用企業のうち8割は客先常駐求人なんですね。

未経験者を採用して一から教育してくれる企業があるだけでもありがたい話ですし、自社常駐のITエンジニア求人は倍率も非常に高いので、転職活動の方向性としては客先常駐派遣の企業に的を絞った方が現実的でしょう。

客先常駐でITエンジニアとして経験を積んだ後に「経験者」として、自社開発の企業に転職するというキャリアプランも見えてきますからね。

▶︎未経験OKの客先常駐求人の選び方

客先常駐を勧められる理由①:案件ごとに経験を積める

客先常駐ITエンジニアは、客先によって求められるスキルが異なります。

プログラミングのスキルが身につく業務もあれば、GUIツールを使う業務を任されるなど多岐に渡ります。

とはいえ、基本的にマニュアルを読めば操作が可能な業務が中心です。

未経験であっても取り組みやすいことから、転職エージェントの担当者から客先常駐求人を勧められる理由の1つとなっています。

たとえば、テスト業務といっても、客先の現場によって方法が違います。

さまざまな現場で実務を経験することによってノウハウが蓄積され、ITエンジニアとしての知見が広がります。

結果として、社内だけの開発案件をしているエンジニアに比べて、判断力が養われスキルアップにつながっていくでしょう。

▶︎案件ごとに経験を積める客先常駐エンジニアの求人を探す

客先常駐を勧められる理由②:キャリアをスタートさせやすい

転職エージェントは、ITエンジニアでキャリアを考えている人に対して、客先常駐求人を勧めます。

求められるスキルレベルが高くないため、未経験者でも採用がされやすいからです。

客先常駐ITエンジニアとして実務経験を積んだ後で、IT系のコンサルティング会社・WEBサービス開発会社などに転職をして、上流工程へのステップアップを図ることも可能です。

ITエンジニアとして、1日も早くキャリアのスタートを切りたい人からすれば、客先常駐ITエンジニアは選択肢の1つになるでしょう。

▶︎キャリアをスタートさせやすい客先常駐エンジニアの求人を探す

客先常駐を勧められる理由③:転職エージェントが力を入れやすい

転職エージェントの担当者は、推薦数・面談数・転職決定人数といった営業ノルマを持っています。

ノルマ達成のプレッシャーもあって、転職エージェントが力を入れやすいのも、客先常駐ITエンジニアを勧められる理由の1つです。

客先常駐案件は未経験者でも応募可能で、複数名を採用する案件も多いです。

面接に進みやすいため、転職エージェント側としても積極的に紹介を行う傾向があります。

「今までとは違う職種で仕事がしたい」
「何でもいいのでとにかくITエンジニアになりたい」

などと考える人に対して、客先常駐ITエンジニアの求人はキャリアチェンジなどの提案にもつながります。

同時に、数字に困った転職エージェントからしても、助け舟的な存在とも言えるのです。

客先常駐を勧められる理由④:人件費を抑えられるから

ヤフーやサイバーエージェントなど大手IT企業などでは、新卒で年収600万円以上になるエンジニアもいますが、客先常駐ITエンジニアの年収相場はそれほど高くありません。

それどころか客先常駐の場合、大手から受注された開発案件のマージンを抜かれた後で業務こなすことになるので、給料が上がりにくい構造になっています。

「客先常駐ITエンジニアとして稼ぎたい!」と思っている人からすれば残念ですが、企業側としては、優秀なエンジニアであっても年収600万円程度に抑えることができます。

人件費を抑えられる点から、客先常駐エンジニアが重宝されています。

20代・30代の人を中心に客先常駐ITエンジニアを勧められる背景には、給料が安く済む層を採用したい企業の思惑があるのです。

客先常駐を勧められる理由⑤:顧客の評価をダイレクトに知れる

未経験であっても成長意欲が高い人には、客先常駐ITエンジニアが勧められることがあります。

客先常駐ITエンジニアの仕事には、

「次もお願いします」
「これからも引き続き一緒に仕事がしたい」

などと客先での評価をフィードバックしてもらうことで、客観的な能力やスキルについて知ることができ成長を早められるメリットがあります。

未経験でキャリアをスタートさせたばかりであれば、どの点が評価されるのかは分かりにくいものです。

たとえば、プログラムを組んでシステムを開発したとします。

システムに対するユーザーの評価や反応は得られても、それを作ったエンジニアに対する評価や反応を知ることは殆どないでしょう。

キャリアが浅いときほど、自信を形成していく上で顧客からの声は非常に重要だと考えられています。

▶︎顧客の評価をダイレクトに知れる客先常駐エンジニアの求人を探す

未経験者の客先常駐ITエンジニア転職体験談

未経験から客先常駐エンジニアに転職

私は元々建設業界の施工管理として働いていましたが、建設業と客先常駐のインフラエンジニアには1つ大きな共通点があり、それは、人を支える仕事だということです。

家や建物がなければ人は暮らすことができないように、インフラというそもそもの土台がなければネットワークは成り立ちませんので、インフラエンジニアを志望しました。

そのために私は学生時代に基本情報技術者を取得し、情報分野に対する知見を増やして参りました。元々、情報分野への興味を抱いていたこともあり日々学習を怠ることなく研鑽を積んで参りました。

これからは人を支える仕事に就きたいという気持ちと日々変化していく情報社会に対する興味を絶やすことなく業務に従事したいと考えております。

未経験から客先常駐エンジニアに転職

私は人材業界の営業職をしておりましたが、コロナ禍の影響を受け業界の不安定さ、自分の営業力への不安が重なり将来に不安を持つようになり、もともと自分の経験のないことを営業するのも苦手意識がありました。

手に職をつけられるという将来性と、自分の知識があることでお客様とも会話を進めていける、ということを考えたときにITエンジニアにたどり着きました。

その中でも客先常駐のインフラエンジニアを選んだ理由は、ネットワークの基盤でるインフラの知識をつけることで、そこから上の階層(サーバやウェブなど)に転身したとしても知識を活かしていけると考えたためです。

未経験から客先常駐エンジニアに転職

私は30代からの転職であったため、どうして30歳を過ぎてからエンジニア業界へ転職したいのかをほとんどの面接で聞かれました。

IT業界へ転職するに際してまずはHTMLやPHPなどプログラミング言語の学習から始めたものの、その後のITパスポートやLPICの学習を通して何気なく使用しているインターネットやサーバがどういう仕組みで動いているかに興味が湧いて、インフラエンジニアとして働いてみたいと思い転職活動を行っている旨を伝えしました。

インフラエンジニアの中でもネットワークの仕事をしたいと思っていたので、1日1時間ながらもCCNAを学習していることをお伝えしましたら、まだ取得していないにも関わらず高く評価してくださいました。

さらに今後の展望に関して聞かれた際は、エンジニア未経験のため自分の中ではっきりしていない事をお伝えした後に、いずれは前職の介護業界などのように常に人手が不足ような業界にネットワーク技術を導入して今後の社会に貢献していきたいことを伝えしました。

未経験から客先常駐エンジニアに転職

ゲームやレポート作成などでパソコンに触れる機会が多く、大学の授業でも好奇心からjavaのプログラミングの講義を受講したことがあります。

前職で1から勉強しながら会社のホームページを制作したことがきっかけで、好きなこと・得意なことで世の中のお役に立てたらと考え、転職を決意しました。

特に、御社のWEBアプリケーションの開発から、その後の運用までトータルで提供している点について興味を持ちました。

実務での経験はございませんが、サーバー構築・その後の死活監視のシステムの構築も独学で経験しており、微力ながらお役に立てるのではないかと考えております。

客先常駐ITエンジニアはやばい?

ネットの掲示板などで「客先常駐ITエンジニアはやばい」などと書き込まれていることが多いですが、やばいと言われる理由としては、

人身売買と一緒だから

多重請負で給料が低いから

上司が現場にいないから評価されない

上記がやばい理由として挙げられます。

確かに事実ですが、自社開発エンジニアに未経験からいきなり転職するのは不可能なため、ある意味修行と割り切って客先常駐としてスキルや経験を磨いていくしか選択肢はないでしょう。

未経験者の客先常駐ITエンジニアの魅力・やりがい

次は、ITエンジニアの魅力・やりがいについてご紹介をしたいと思います。

嫌ならやめることができる

派遣された現場によっては、「やめてしまいたい」と、あまりのハードさから思いつめる人もおり、中には出社拒否をして数週間ほど客先に行かないエンジニアもいるほどです。

過酷な現場を変えてもらうように上司にかけ合っても、変わりがないようであれば思い切ってやめてしまうのも1つの方法です。

正直なところ、客先常駐ITエンジニアは、退職交渉が難航するケースはあまり聞いたことがありません。

ITエンジニアの登竜門的な位置づけであることを客先も理解しているため、退職を前提としているからでしょう。

「自分の代わりが見つかるだろうか」と客先を心配しなくても、言い方は悪いですが次の客先常駐ITエンジニアはいくらでも見つかるということです。

気兼ねなく転職活動が進めていける点は、客先常駐ITエンジニアの利点とも言えます。

多くのプロジェクトに参画できる

客先常駐では、多くのプロジェクトに参画できるメリットがあります。

自社内で開発だけをしていたり、社内SEなどのITエンジニアと比較すれば幅広い業務経験を積むことができます。

たとえ1つの業務経験が短くても、応募先で必要とされる開発言語を使用した経験があれば、転職活動でもアピールになります。

実際、常駐先で3ヶ月間ほど開発言語Rubyで経理システムの構築に参加した経験が評価され、Rubyを使ったシステム開発会社への転職が決まった人もいます。

もちろん、延々とテストばかり担当させられていると、年数が増してもキャリアの潰しがきかなくなります。

自分のエンジニアとしてのキャリアを狭めないためにも、客先でプロジェクトに参加しつつ、リスク回避のために転職に向けた情報収集を手抜かりなく行っておきましょう。

エンジニアの知り合いが増える

客先常駐ITエンジニアはさまざまな現場で業務を行いますが、案件によっては、開発のためにプロジェクトメンバーが集められる現場があります。

そこで出会ったエンジニアと意気投合して、一緒にITベンチャーを立ち上げる人もいます。

ITエンジニアは、1日中パソコンの画面をにらみ、言語やシステムと向き合う孤独な仕事でもあります。

最新の技術を意見交換したり、「自分ひとりではないんだ」という孤独感を和らげてくれる存在として、仲間の存在はITエンジニアを続けていく上での励みややりがいにつながっていきます。

大手企業・有名企業の開発案件に携われる

開発案件によっては、客先が大手企業や有名企業になることも珍しくありません。

大手企業や有名企業と直接契約を結び、設計や開発などの上流工程に関わることができれば、客先常駐エンジニアとして非常にラッキーです。

なぜなら、大手企業や有名企業が用いている技術のみならず、企業風土を学びエンジニアとして刺激を受ける環境で仕事ができれば、モチベーションが高まるからです。

中には、常駐していた企業から働きぶりを評価され、引き抜かれる元客先常駐エンジニアもいます。

ITエンジニアとして、プライドを持って取り組むことができるようになるでしょう。

客観的な評価を得ることができる

客先常駐エンジニアは、良くも悪くも自社ではなく客先で仕事をすることになりますので、あなたの働きぶりを目の前で評価するのも常駐先の社員となります。

常駐先の社員はあなたを1人のエンジニアとして非常に客観的な目線で見ることができますので、あなた自身の強みや武器、もしくは弱点となるポイントを知りやすい環境と言うことができます。

もしあなたの仕事ぶりが評価されて「次もぜひお願いしたい」「継続してお任せしたい」と言ってもらえれば、自社での評価も上がりやすいですし、何よりやりがいを感じることができて嬉しいですね。

転職=キャリアアップにつながる

客先常駐エンジニアは、キャリアピラミッドでいえば最下層。

そのため、客先常駐エンジニアから、客先常駐エンジニアへと横滑りの転職を希望する人はあまりいません。

客先常駐→自社開発案件を抱えるIT企業
客先常駐→大手SI企業・企業の社内SE・WEBベンチャー

などに転職を考えることになりますが、いずれにしてもキャリアップの転職です。

客先常駐案件からキャリアダウンすることはありませんので、「今が底だ。これからだ」とポジティブにとらえることができます。

未経験者の客先常駐ITエンジニアのきつさ・大変さ

では次に、未経験者が陥りやすい客先常駐ITエンジニアのきつさや大変さについてご紹介をしたいと思います。

年収が上がりづらい

20代・30代であれば他職種との年収の違いはそれほどありませんが、客先常駐ITエンジニアの場合、30代後半以降は年収が高止まりします。

客先常駐ITエンジニアの平均年収は、20代で300万円、30代で400万円、40代で500万円とも言われています。

客先常駐ITエンジニアを多く抱える企業は、20代の若手エンジニアに対して〝実務経験を積ませる先行投資の期間〟と捉えています。

40代以降のベテランエンジニアが稼いだ収益が20代の若手の給料に充てられている構図のため、40代以降のエンジニア給料を高く設定しにくくなるのです。

それが証拠に40代前後になると、仕事と給料とのバランスがとれなくなるため、転職を考える客先常駐ITエンジニアが増えてきます。

逆に言えば、未経験者にも関わらず20代で挑戦できる客先常駐エンジニアは充分な給料を貰えるとも言えるでしょう。

スキルが身につかない

客先によってプログラムを開発していく上流工程を経験することができますが、雑用業務も少なくありません。

開発経験が積めず、いたずらに時間ばかりが過ぎてしまうことも起こり得ます。

人によっては与えられたパソコンがやたらと古く、動作が遅すぎて1日中作業ができなかったり、エクセルシートに毎日のサイトアクセスを記録するだけという職場環境もあります。

市場価値が比較的高い業務は常駐先のエンジニアが行うことが多いため、客先常駐ITエンジニアは、スキルアップしにくい環境だと言えるかもしれません。

スキルアップがしにくいという背景から、自社で開発・運営する方針の会社に憧れる人は少なくありません。

要件定義・設計・開発・運用に携わりたい一心で、転職をする客先常駐ITエンジニアは後を絶ちません。

転職活動時にアピールになりにくい

客先常駐ITエンジニアは、キャリアとして評価されにくい側面を持っています。

何年も在籍したにもかかわらず、誰でもできる仕事しかしていないと判断されることが少なくないからです。

たとえば、「システムの品質テストを経験しました」と経歴に書いたとしても、実際は画面を操作して、スクリーンショット画面をエクセルシートにコピペするという作業だと、エンジニアのスキルとしてほとんど評価されません。

単純作業になりがちなので、転職活動でアピールになりにくいのは、客先常駐ITエンジニアとして辛いところです。

残業が多い

自社開発案件であれば経験がある人を採用しますが、客先常駐ITエンジニアの場合は、スキルや経験がなくても採用される傾向にあります。

経験不足から残業が多くなりがちですが、仕様変更が頻発するプロジェクトなどを担当してしまうと作業量が膨れ上がってしまうことも。

残業ありきで受注してくる客先では、最初のスケジュールから残業前提の時間が組み込まれていたり…。

いずれにしても、納期に変更はありませんので、間に合わせるために残業が必然となり、休日出勤をして、納期に間に合わせる人もいるほどです。

ほかにも、客先で仕事を終えた後に、本社に戻って作業報告を行う日もあります。

このように、何かと拘束時間が長くなりがちなのも、客先常駐ITエンジニアのきつさの1つと言えるでしょう。

コミュニケーションストレスがある

客先常駐ITエンジニアということで、メールやイントラネットなど閲覧情報を制限されて、時々情報がもらえず右往左往する人がいます。

仕事がやりにくく感じたり、客先の社員との距離感や疎外感を感じてしまうでしょう。

例えば、常駐先の社員が敬語でしか話をしてくれなかったり、タバコ休憩がとりにくかったり。

社外の人間としての振舞えばよいのか、社内のメンバーとしての振舞えばよいのかといった、立場の線引きで困ってしまうことがしばしば起こります。

「この会社のために頑張ろう!」と、当初はロイヤリティが高かったのが、「自分のために頑張ろう」と割り切った感情に変わるようになるのは、珍しいことではないようです。

客先と自社の両方から指示を受ける場合もあり、「どちらの言うことを聞けばよいのだろう」と、板ばさみ状態になってストレスを感じてしまうことも。

こうしたコミュニケーションによるストレスがある点は、客先常駐ITエンジニアの辛さの1つとなっています。

客先常駐は見下される?

「客先常駐エンジニアは、常駐先のプログラマーに見下されるのでは?」と不安がる人もいますが、近年その傾向は確実に少なくなってきていると言えます。

もちろん、客先常駐エンジニアはあくまでも客先に常駐している立場なので、常駐先の社員とは任せられる業務の範囲が異なりますから、その点で見下されているという判断をしてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、大々的に嫌味を言われたりですとか、目の仇にするようなことはほぼなく、常駐先の会社も客先常駐エンジニアの方がいなければ回っていかないので、お互いが尊重するような風土に変わっていると言えますね。

未経験者の客先常駐ITエンジニア求人の選び方

未経験OKの客先常駐ITエンジニア求人を選ぶ際は、以下点を意識して求人をチェックするようにしましょう。

✅研修やOJTが充実しているか(最低3ヶ月〜)
✅社員同士で自発的に勉強会が開かれているか
✅社員同士の仲は良いか(転職会議などで調査)
✅会社として今後伸びて行く可能性が高いか

上記チェックポイントを全て満たすことができれば、未経験OKの客先常駐求人の中でも優良ホワイト企業である可能性が高いです。

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客先常駐から自社内開発に転職するためには?

ITエンジニア未経験者がいきなり自社開発のITエンジニアに転職できる可能性は低いことは前述した通りですが、客先常駐から自社内開発に転職するためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

客先常駐から社内開発に転職するためには、以下のポイントを抑えるようにしましょう。

☑️スキルアップ
→社内開発に転職する前に、社内開発で必要なスキルや知識を習得することが重要ですので、社内開発で求められる言語やフレームワーク、ツールなどを学び、スキルアップを目指しましょう。

☑️自己アピール
→自分が持っているスキルや経験、成果などを明確に伝え、社内開発でどのように貢献できるかをアピールしたり、社内開発での業務に興味があることや、会社やプロダクトに共感していることをアピールすることも大切です。

☑️内部推薦を活用する
→自分が興味のある部署やプロジェクトがある場合は、その部署やプロジェクトの社員に直接話をして、内部推薦してもらうこともできます。社内での業務成績や人間関係なども重要なポイントです。

☑️転職エージェントの活用
→転職エージェントは、自分のスキルや希望条件に合わせた求人情報を提供してくれるほか、転職活動のアドバイスや面接のフォローなども行ってくれます。

以上のようなアプローチを行うことで、客先常駐から社内開発に転職することができます。

客先常駐ITエンジニアは未経験者にとってチャンス

…とは言っても。

客先常駐エンジニアは、これから全くの未経験でITエンジニアになりたいという人の希望を叶えられるこれ以上ない職種です。

必ずしも上流工程のシステム開発を経験できるわけではありませんが、半年から長くても2・3年程度の現場が中心になりますので、色々な現場を知ることができ、人脈が広がるなどメリットは数多くあります。

客先常駐ITエンジニアからキャリアをスタートさせ、実務経験を積み重ねていき、最終的にはプロジェクトマネージャーのポジションや上流工程にステップアップしていく人は何人もいます。

WEBベンチャーに転職し、自社サービスと受託開発の両方の責任者としてエンジニアの採用担当者も兼務する執行役員になり、メディアに取り上げられた人もいます

ぜひ、客先常駐ITエンジニアを出発点として、主体的にエンジニアとしてのキャリアデザインをしていきましょう。

客先常駐エンジニアの求人については基本的にどのエージェントでも扱われていることが多いですが、とりわけ大手転職エージェントの「doda」と「マイナビエージェント」は未経験OKの求人が豊富に揃えられています。

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客先常駐ITエンジニアに関するQ&A一覧まとめ

客先常駐ITエンジニアに関するQ&Aを一覧でまとめました。

客先常駐ITエンジニアは人員削減される?

客先常駐エンジニアが人員削減の対象となる可能性はありますが、一概にすべての企業でそのような傾向があるわけではありません。

企業によっては、長期的な視点でのビジネスパートナーとして客先常駐エンジニアを重要な存在として位置づけ、人員削減の対象にしない場合もあります。

ただし、顧客先の業務が縮小したり、契約が打ち切られた場合には、客先常駐エンジニアが不要となり、人員削減の対象になることがあります。

また、自社内での開発力を強化するために、客先常駐エンジニアを自社内に受け入れるケースもあるため、転居や異動の可能性もあることを留意する必要があります。

したがって、客先常駐エンジニアは、自己研鑽や技術力の向上に取り組み、自社内でのキャリアアップの可能性を見据えることや複数の顧客先に常駐することで、リスクを分散させることも重要です。

客先常駐から自社開発に転職できる人は?

客先常駐から自社開発に転職できる人は、機能の設計〜実装まで行った経験・スキルがあるかどうかの一言に尽きます。

社内開発の主な業務として挙げられるのが、「機能要件の咀嚼」「システムの設計」「システムの実装」「システムの不具合改修」などになりますので、客先常駐の案件次第で身についている人は転職しやすいです。

反対に客先常駐の案件でOfficeソフトばかり使っている資料エンジニアや、少しプログラミングできる程度のコーダー/テスター程度のスキル・経験であれば、自社開発への転職は厳しくなるでしょう。

客先常駐ITエンジニアに向いてない人は?

客先常駐ITエンジニアに向いていない人は、以下のような特徴を持っている可能性があります。

☑️コミュニケーション能力が低い人
→客先常駐ITエンジニアは顧客企業の担当者や他のエンジニアと密にコミュニケーションをとることが求められます。

☑️協調性が低い人
→客先常駐ITエンジニアは単独で作業することもありますが、チームで作業することが多いため協調性が求められます。

☑️ビジネス感覚がない人
→客先常駐ITエンジニアは、企業の業務に携わることが多くビジネス感覚が求められますので、業務に必要な技術的なスキルだけでなく、ビジネスの基本的な知識や理解が必要です。

☑️柔軟性に欠ける人
→客先常駐ITエンジニアは、業務内容や顧客企業の状況が変わることもあるため、常に変化する環境に適応する必要があります。

上記に該当する方は客先常駐ITエンジニアとして働く上で適性がない可能性がありますが、自己改善や訓練を行うことで不足している能力を補うことができる場合もあるでしょう。

ITエンジニアで独立するのは怖くない?

ITエンジニアが独立することについて、怖いと感じるかどうかは人それぞれですが、独立することで安定した収入が得られなくなる可能性があるため、不安を感じる人も多いです。

独立することで得られるメリットとしては、例えば「自分がやりたい仕事に集中できる」「自分のペースで仕事を進められる」「自分で自由に働くことができる」という自己実現の可能性があります。

独立するにあたっては、事前にリスク評価やビジネスプランの策定を行うことが重要ですので、経験豊富なアドバイザーやコンサルタントを活用することで、ビジネスの成功につながる情報やアドバイスを得ることができます。

独立することに怖さを感じる場合は、まずは副業として始めてみて徐々に本業に移行する方法もありますので、自分自身が独立することで得られるメリットややりがいを感じつつ、リスクを最小限に抑えることも可能でしょう。

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