人材業界から転職したいと考えているあなたに向けて、身につけたスキルを活かせる人材業界からの転職先おすすめを理由と共にご紹介します。
人材業界は求職者と企業を結び付ける社会的意義が大変高い業界で、憧れを持って入社された方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に働いてみると「残業が多い」「ノルマがきつい」などの理由で異業種への転職を考える人も多く、異業種へ転職したいという相談を受けることも増えてきました(※もちろんポジティブな理由も存在します)。
私自身も新卒で大手人材業界の会社に入社したのですが、色々な理由があって結果として別の業界に転職した経験もあるので、人材業界から転職したいという気持ちは非常に良くわかります。
人材業界で身につくスキルは異業種でも活かせるスキルが多く、人材業界出身者を求める企業も増えてきています。
今現在人材業界・人材会社に従事していて転職を検討されている方は、自分に合った転職先を見つける参考として頂ければ幸いです。


目次
人材業界・人材会社で身につくスキル
人材業界で働くことが身につくスキルは、大きく分けて、
営業力
会話力
長時間労働への耐性
の3つです。
RA(リクルーティングアドバイザー)とCA(キャリアアドバイザー)に分けて、身につくスキルをより具体的に見て参りましょう。
RAで身につくスキル
人材業界はクライアントに適した人材を紹介することで事業を営んでいます。
ただ紹介する人材の情報を伝えるだけであれば、人材会社が介在する意味がなくなってしまいますので、クライアントが抱えている悩みを引き出してその悩みを解決できる人材を紹介しなくてはなりませんよね。
課題解決型の営業になりますので、提案力と営業力が身についている筈です。
CAで身につくスキル
反対に、求職者に対してはキャリアカウンセリングを行って求人の紹介を行います。
求職者に対してもただ紹介先企業の情報を伝えるだけでは、その企業に転職したいと思ってもらうことはできませんし、逆に期待を持たせすぎてしまっても入社後にギャップを感じて早期離職してしまうトラブルに繋がりかねません。
的確に要点をまとめて求職者の期待値を上げていく必要がありますので、高い会話力が身についているでしょう。
長時間労働への耐性
RA・CA・事務職・企画職など職種に関わらず言えることですが、人材業界は相対的に見てやはりまだまだ労働時間は長い方の部類に入ると言えます。
もちろん、20時以降はPCの自動シャットダウンなど働き方改革が進められている会社もありますが、長時間労働+業務量の多さがまんえいしていることは否定できません。
しかし逆を言えば、人材業界で長い時間働くことに慣れていることは、どんな転職先であろうとも働くことのできる耐性を身に付けることができていると言えます。
人材業界で今までやってこれたということについて自信を持って良いでしょう。

人材業界に身を置いていると、上記で紹介したスキルの他に「転職しやすくなる」というメリットも挙げられます。
人材業界は人の転職を支援するのが仕事ですから、当然どのような人材が転職市場において評価されるか熟知していますし、アピール方法もわかっていますよね
人にアドバイスをする中で「自分だったらこうする」「ここは採用担当者が重視しているポイントだな」など考える時間も多いですので、必然的に転職しやすくなることは人材業界ならではの利点と言えるでしょう。
また、幅広い業界の会社を内部事情を知れることも人材業界のメリットなので、転職先の選択も行いやすいと言えます。
人材業界・人材会社からのおすすめ転職先
では上記で挙げた、人材会社で身についたスキルを活かすことのできるおすすめの転職先を5つ厳選して紹介して参ります。
人材業界からの転職先①:事業会社の人事職(採用担当)
2019年12月現在、日本の採用市場は求職者有利な売り手状況が続いており、採用難で困っている企業が増えています。
人材不足に伴い少しでも良い人材を確保すべく、採用担当者である人事の求人も増加傾向が見られます。
参考:人手不足の職業・業界ランキングTOP10【2019年最新版】
人事採用担当の中途採用求人が一番多いのはやはり「人事採用経験●年以上」という経験者向け求人なのですが、現実的に転職市場になかなか人事経験者は出てこない傾向があります。
そのため、人事担当者のみを中途採用する方針から、採用担当者と直にやり取りしてきた経験のある人材業界出身者を人事採用のターゲットとしている事業会社は非常に増えている現状なんですね。
人材業界出身者であれば、人事採用担当者の仕事内容についても大まかに理解できていますし、採用がどれだけ大変で戦略が必要なポジションなのか理解できていると判断している訳です。
事業会社の採用担当者は、人材採用の側面から自社が抱えている課題を解決することがミッションとなります。
そのため、求職者の本音を引き出し自社とフィットする人材であるのか見極められる
・洞察力
・コミュニケーション能力
は非常に求められています。
洞察力やコミュニケーション能力だけではなく、人材業界への知見や、選考、内定、入社に関する法律的知識も役立つことになるでしょう。
人事職へ転職する際のおすすめ転職エージェントを上手く活用しながら、転職成功に向けて準備を進めて参りましょう。
人材会社→人事職への転職体験談
もともと勤務してきた会社でIT業界をメインに担当をしてきて、業界の知識は豊富に持っていたため、IT業界の人事採用担当に転職しました。
転職先企業に入社することでより成長できる環境と思ったし、安定性も合わせてできると感じたのが一番の転職理由です。
外資系IT企業ではありますが、幅広い業務を担当させてもらえるし、多くの社員の方々をいいリレーションを作ることで、自分自身の製品に対する知識などもしっかりと作れると感じました。
今までのコンサルタントとしての経験値から、よりプラスアルファの部分をしっかりと作ることができると思っています。
人材会社→人事職への転職体験談
人材会社で求職者に求人を紹介しながら、自身の給与と求人の金額に隔たりがあると感じていました。
また、各企業でも人材会社出身の人材を人事として採用する傾向がありましたし、テクノロジーの発達により既存ビジネスが衰退傾向で、人材業も数年後には衰退して行くと感じ転職を決意。
中間業ではなく、自社のプラットフォームや製品を持つ企業に入る方が比較的安定した仕事ができることと、外資企業の方が給与が高いという理由でバンコクのレジャー業界に転職しました。
比較的日本人の数も多いので相談事などは日本人を通して行うことができますし、数字もあってないようなものなので責任という部分でもそこまでの厳しさはありません。
人材業界からの転職先②:Web・IT業界の法人営業職
人材業界からの転職で営業職を志す場合、有形商材よりも無形商材の方が人材業界で得たスキルを発揮できます。
無形商材の中でも、Web・IT業界は「提供するサービスを通じてクライアントの課題を解決する」という観点で人材業界と通じるものがあり、比較的馴染みやすい業界と言えます。
更に現在、web・IT業界は急成長を遂げており有効求人倍率も非常に高い業界ですので、高待遇も期待できます。
WEB広告・IT業界の転職エージェントおすすめを厳選
目に見えない無形商材を売ることは簡単なことではないことは既に経験済みかと思いますが、人材業界で培った「提案力」が活かせる可能性の高い転職先と言えるでしょう。
また、無形商材は信頼を買ってもらうようなものなので、クライアントと信頼関係を作る上で欠かすことのできない「パーソナルスキル」も求められています。
もし現在の人材会社で企画開発などに携わった経験をお持ちの場合は、転職後に営業職のみならず企画や事業統括のポジションに転職することも可能です。

人材→WEBの流れは非常に転職の流れも活発と言えますね。

人材業界とIT・WEB業界は無形商材を扱うという点では同じですが、現実としてその社風としてはかなり異なります。
私自身人材業界からIT・WEB業界に転職した経験があるのでわかるのですが、IT・WEB系の会社というのは非常に無機質な組織で、良く言えば"お互いを干渉しない"、悪く言えば"他人に興味がない"会社の割合が大きいと言えます。
人材業界というのは「人」を扱うビジネスであることもあり、社員同士のコミュニケーションが多く飲み会やイベント行事などとにかく人間関係が良くも悪くも仕事に占める割合が多い業界であると言えますよね。
なので、人材業界特有の人間関係に疲れてしまった、あまり社員同士で干渉されたくないと感じて転職を検討している人にとっては、IT・WEB系の会社は非常に居心地の良い会社になることは間違いないでしょう。
人材業界からの転職先③:経営コンサルタント
人材業界で働く中で「クライアントの課題解決」にやりがいを感じている人へは、経営コンサルタントもおすすめの転職先です。
人材業界では採用というソリューションでクライアントの課題を解決していきますが、経営コンサルタントはクライアントに対して採用以外にもあらゆるソリューションを提供することが可能です。
大手から中小企業までさまざまな経営コンサルティング会社が存在しますが、中でも狙い目は50名規模の中堅外資系コンサルティング会社です。
コンサル業界の転職に強い転職エージェントおすすめランキング
なぜなら、経営コンサルタントは非常に人気のある職種で、未経験の場合は高い語学力やITスキルなど、人よりも秀でたスキルを求められるからです。
中堅コンサルティング会社でも決してハードルが低いとは言えませんが、人材業界で培った、
・営業力
・提案力
を活かして十分に活躍できるフィールドがありますので、ぜひ挑戦してみてください。
人材業界からの転職先④:教育業界(語学学校など)
人材業界出身者の転職先の一つとして「教育業界」もおすすめの一つです。
人材と教育は業界こそ違うものの、対人と対峙しより良い将来へと導くという側面で非常に似通った部分があり、切っても切れない関係にあります。
実際に人材会社から教育系の語学学校へと転職を決めた方の体験談をご紹介します。
人材会社→語学学校への転職体験談
語学を活かせる環境に就きたいという気持ちがあったので、転職エージェントの担当者さんからアドバイスなどを頂き今の転職先を選びました。
人材会社に勤めていた時は自己分析などのツールを使い、自分自身の強みや弱みを把握していたつもりでしたが、転職という行動になかなか起こせずにいました。
いざ転職を本格的に悩んでいた時、マイナビ担当の方に自分の将来を相談させて頂き、より具体化されたことで転職をする気持ちを後押ししてもらいました。
転職先の決め手としては、語学学校の会社理念に惹かれたことや、実際に職場を訪れて雰囲気がとてもよかったことが大きな理由です。
人材業界からの転職先⑤:金融業界の事務職
人材会社でこれまで事務職として勤務されていた方は、転職先として金融業界の事務職もおすすめの一つです。
人材業界と比べて金融業界は定時や有給消化率など、決められた会社の制度を守る風潮が強く、人材会社よりもワークライフバランスを重視することができます。
実際に転職した方の体験談を見てみましょう。
人材会社事務職→金融事務職への転職
毎日残業が精神的にも体力的にも辛く、仕事をして家に帰ってまた仕事に行くという生活に疲れ切っていたことと、事務員以上の仕事を求められることもあり、転職しようと思いました。
まず、規模が大きかったのが一番の決め手でした。
前職はちいさな会社、いわゆる中小企業にあたる会社で少ない人数で色々な業務をする事が多かったので、転職先はそれがないような場所を選びました。
あとは残業の有無です。
繁忙期は残業がありますが、それ以外の時期は残業がなく、定時になればほとんどの社員さんが帰宅するというのが魅力でした。
また、外資系の会社ですので長期休暇が取りやすく、有給はほとんど消費できるという点も転職を決めた理由の一つです。
あえて別の人材会社へ転職するのもアリ
今回は人材会社からのおすすめの転職先を厳選して紹介していますが、あえて同じ人材業界の別の人材会社に転職するという選択肢もあります。
一口に人材会社と言っても、大小様々な規模の人材会社や業界・職種特化型の会社もありますし、会社によって同じ人材業界とは思えないほど社風も違ったりするものです。
今現在の人材会社では任せてもらえなかったような職種も別の人材会社では任せてもらえる可能性もありますからね。
どうせ転職するのであれば優良人材会社に転職したほうが良いと思いますので、ぜひ下記も併せてご参考頂ければと思います。
「もう人材は良いかな…。それより転職して異業種や別職種へ挑戦してみたい‼︎」という方に関しては「【人材業界の方向け】転職エージェントおすすめ6選!」でおすすめのエージェントを紹介しているので、ぜひ併せてご参考ください。
