「病院が辛いから転職したいけど、そんな簡単に転職しても良いのかな…」
「こんなことで辞めたいと思っている自分はダメなのかな」
「もう少し我慢したほうがいいのかな…」
病院薬剤師として働いていると、上記のように不安な気持ちになりますよね。
転職したいと思った時に、職場の人には聞けないけど「ほかの人はどんな理由で転職しているのかな」と気になると思います。
そこで今回は、病院から調剤薬局に転職したい薬剤師によくある転職理由10選をご紹介していきます。
①労働環境が悪い(体力的疲労)
②給料が低い
③閉鎖的な人間関係
④医師・看護師とそりが合わない
⑤出世しにくい
⑥業務以外の仕事が多い
⑦業務で手いっぱいで勉強できない
⑧毎日繰り返しの業務がつまらなかった
⑨患者さんとコミュニケーションがとれない
⑩有給が使いにくい
今回はよくある転職理由や実際に転職した体験談をもとに書いていますので、読み終わる頃には調剤薬局へ転職する際の不安が解消されるはずです。
目次
- 病院から調剤薬局への転職理由①:労働環境が悪い
- 病院から調剤薬局への転職理由②:給料が低い
- 病院から調剤薬局への転職理由③:閉鎖的な人間関係
- 病院から調剤薬局への転職理由④:医師・看護師とそりが合わない
- 病院から調剤薬局への転職理由⑤:出世しにくい
- 病院から調剤薬局への転職理由⑥:業務以外の仕事が多い
- 病院から調剤薬局への転職理由⑦:業務で手いっぱいで勉強できない
- 病院から調剤薬局への転職理由⑧:毎日繰り返しの業務がつまらなかった
- 病院から調剤薬局への転職理由⑨:患者さんとコミュニケーションがとれない
- 病院から調剤薬局への転職理由⑩:有給が使いにくい
- 病院から調剤薬局へ転職するメリット・デメリット
- 病院から調剤薬局へ転職した薬剤師の体験談
病院から調剤薬局への転職理由①:労働環境が悪い
まず、大きな理由として「夜間勤務などの労働環境が体力的にきつい」ということが挙げられます。
ドラックストアや調剤薬局とは違い、病院では営業時間という概念はないため、夜間も薬剤師が常駐していなければなりません。
当番制のため、いつ夜間勤務になるかは毎月異なります。
夜間勤務の頻度は病院によって様々ですが、昼夜逆転の生活となるため、リズムが乱れてしまうという声も多く聞きますので、体力に自信のない人には、ちょっと厳しいかもしれません。
病院から調剤薬局への転職理由②:給料が低い
病院薬剤師は激務のわりに給料が低く、メーカー勤務・ドラックストア・調剤薬局に比べ、給料が低いことが多いです。
「夜間勤務があるのに給料があまり高くない…」という声はよく聞きます。
自分の希望年収と実際の年収に差があるため、転職に踏み切るきっかけとなることも多いようです。
また、人不足のため、労働時間が長いのに残業代が出ないといったことも実際はよくあります。1日10時間以上働いても残業代がでないのはつらいですよね。
病院から調剤薬局への転職理由③:閉鎖的な人間関係
年収や労働時間に不満はなくても、人間関係が悪く、職場に向かうのが辛いと感じる方は多くいます。
薬局内で完結する業務が多く、他部署や他機関との関りが少ないため、閉鎖的な環境になりやすいようです。
特に薬剤師は女性が多いため、陰口を言われたり、理不尽な要求をされる…なんていったこともあります。
また、上司の方針に共感できない・性格的に合わないという方もいます。
病院から調剤薬局への転職理由④:医師・看護師とそりが合わない
医師・看護師より薬剤師は立場が弱く、強く言われることが多いと感じる方もいます。
スムーズに仕事を進めるためには医師・看護師との連携は不可欠ですが、病院内での薬剤師は、一番立場の低い存在なので「意見するなんてできない…」という方も多いようです。
そのような環境では、薬剤師としての能力が十分に発揮できないですよね。
病院から調剤薬局への転職理由⑤:出世しにくい
病院薬剤師は比較的人数が多いため、人数に対する管理職のポストが少なく、管理職に就けるまでに時間がかかるようです。
現在の役職者のポストが空くか、相当な実力の持ち主でなければ管理職に就くのは50歳を過ぎてしまうなんてこともあります。
年功序列という体質の病院が多いため、能力主義でバリバリ活躍したい!どんどん出世していきたい!と思っている方は合わないかもしれません。
病院から調剤薬局への転職理由⑥:業務以外の仕事が多い
通常業務とは別に、カンフェレンスやチーム会議、研修などの業務もあります。
業務時間中に行うことができないため、業務終了後に設定されることがほとんどです。1~2時間の会議が長引くことも多々あります…
また、個人にも仕事が割り当てられますが、勤務時間中は忙しいため、残業してこなすしかない…という状況も多いようです。
病院から調剤薬局への転職理由⑦:業務で手いっぱいで勉強できない
薬剤師の仕事柄、新しい薬が次々に出てくるのでそういった知識を常に頭に入れておかなければなりません。
「勉強をしたいけど、普段から残業が多くて帰宅する頃にはもうクタクタ…」という方も多いです。
そうなれば、休日に時間を取って勉強するしかないので、プライベートが楽しめないなんてこともあります。
ワークライフバランスを大切にしたい!と転職される方もいらっしゃいます。
病院から調剤薬局への転職理由⑧:毎日繰り返しの業務がつまらなかった
病棟業務や患者さんと接する外来対応以外は同じことの繰り返しが多く、つまらないと感じる方もいらっしゃるようです。
調剤室にこもってひたすら調剤をし続けるという日もあるので、単調な作業が好きじゃないという方には辛いかもしれません。
繰り返しの業務の中でも、自分なりに楽しさを見つけていく必要がありそうです。
病院から調剤薬局への転職理由⑨:患者さんとコミュニケーションがとれない
勤務している病院にもよりますが、患者さんと接する機会がほとんどないところもあるため、やりがいを感じられない場合もあります。
病棟業務や患者さんと接する外来対応の業務もありますが、効率を重視するように言われることも多いため、次々とさばいていかなくてはならない状況も多いです。
じっくりコミュニケーションを取れないと感じる方もいらっしゃいます。
病院から調剤薬局への転職理由⑩:有給が使いにくい
薬剤師が足りておらず、ギリギリの人数で業務を回しているところも多いため、希望の日に休みが取れないということもあるでしょう。有給を申請しても上司に断られた!というブラックな環境も、実際にはあります。
また、「体調が悪くて、今日は休みたい…」と思っても、休めない雰囲気であるため無理をして職場へ向かうという方も多いようです。
病院から調剤薬局へ転職するメリット・デメリット
病院から調剤薬局へ転職するメリット・デメリットを整理すると、以下のように分けられます。
管理薬剤師になると高収入が期待できるため、年収がアップする場合も多い
調剤業務だけではなく、在宅医療や管理薬剤師としてのマネジメント業務など様々な業務を経験できる可能性が広がる
幅広い疾患の症例を見ることになり、幅広い知識がつく
<病院から調剤薬局へ転職するデメリット>
患者さん一人一人にかける時間が限られるため、じっくり患者さんと向き合いたいという人には、不満に感じるかもしれない
急性期疾患や重篤疾患のある患者さんを診る機会がなくなるため、深い知識が身につきにくい
カルテを見ることができないため、処方意図はすべて推測せざるを得ない
病院から調剤薬局へ転職した薬剤師の体験談
私は、大学を卒業してから薬剤師として地元の病院に勤めていました。
最初の頃は薬剤師として頑張っていこうと意気込んでいましたが、働いていくうちに自分の思い描いていたものと実際の状況とのギャップを感じるようになりました。
これまで精一杯努力してきましたが、頑張った分に対してあまり評価されず、報酬につながりませんでした。
もちろん仕事をする中でやりがいを感じる部分もありますが、病院で働くことへのやりがいや明確な目的がない人にはあまり向かないかもしれません。
また、休みを取りづらいことも多いため、プライベートを重視する人にも向いていないと思います。
私はそのような違和感を払拭することができず、調剤薬局へ転職することにしました。
初めは転職することに不安を抱えていましたが、実際に働いてみて良かったと感じる部分が多かったです。
何より大きいと感じたのは、夜間勤務や残業がなく体力的に楽になったということです。
それによって、勉強する時間や家族との時間も増えてプライベートもしっかり楽しめるようになりました。
また、職場にいる社員の方も癖のある人は少なく、良い人間関係を保つことができています。
転職することで状況が良くなるのか不安でしたが、今は調剤薬局へ転職してとても満足しています。
