50代で転職を検討している人にとって有利に役立つおすすめの資格を厳選して紹介します。
50代で転職を考えることは、一般的な転職市場という観点から言うと推奨はされていませんが、早期退職など様々な理由で転職を余儀なく迫られる場合もある筈です。
今回はそんな50代の方でも取得可能な資格について、取得難易度や取得までの期間・取得費用についてなど詳細に解説して参ります。
すでに資格を取得している場合はその資格の活かし方や、これから資格取得に向けて時間が取れる場合はぜひ今回紹介した資格を検討されてみて頂ければ幸いです。
【2018年11月12日公開】
目次
50代の転職に有利に役立つおすすめ資格
では早速、50代の転職で役立つおすすめ資格一覧を早見表で見て行きましょう。
※★の数が多いほど資格取得の難易度は高い
ビジネス英語 | ★ |
宅建士 | ★★ |
中小企業診断士 | ★★★ |
社会保険労務士 | ★★★ |
MBA | ★★★★ |
税理士 | ★★★★ |
弁理士 | ★★★★★ |
公認会計士 | ★★★★★ |
おすすめ資格①:ビジネス英語(★)
年齢を問わずに、必須のスキルとなりつつあるのが「英語力」です。
最近の採用企業の根本的なニーズとしては、国内需要に陰りが見えるためにグローバル戦略に打って出るための、海外向け人材に対するものが多く、ビジネス英語のスキルは前提条件となりつつあります。
また、50代という年齢層に関していうと、20代や30代などの若年層に比べてバイリンガル人材が少ないため、時代のニーズと世代特性からビジネス英語を身につけることが非常に有利となります。
習得期間については個人差がありますが、TOEIC800というビジネスレベルであれば、本気の取り組みであれば1年間あれば問題ありません。
TOEICの勉強方法については、リクルートが提供している「スタディサプリ ENGLISH」というアプリが評判良くおすすめです。
おすすめ資格②:宅建士(★★)
仕事の幅を広げるという点で人気がある資格に「宅建士」があります。
不動産取引を行ううえで必須となる資格で、経理や財務・総務などを行うバックオフィス部門に所属する人が、さらにそのキャリアの幅を広げるために重宝される資格です。
不動産関連や建築関連企業への転職を目指す場合や、所属企業における不動産関連事業を手掛ける際に有利となります。
適応範囲が限定的である反面、他の資格に比べると取得難度が低いことが特徴で、独学もしくは通信教育で取得するのが一般的です。
期間的にも、おおよそ1年程度の勉強期間で取得する人が多い資格となります。
おすすめ資格③:中小企業診断士(★★★)
経営コンサルティングに関しての能力を表す資格である「中小企業診断士」も、50代のキャリアを有利に働かせることができる高度専門資格の1つです。
50代ともなれば各企業において経営もしくは組織管理の視点で実務を取り仕切ってきた経験が豊富にあると思いますが、この経験を他の企業に活かすことを後押しするのが中小企業診断士の資格です。
その名の通り中小企業経営に対して経営状況の診断を行い、事業推進に必要なアドバイスを行うことが可能となりますので、独立開業が可能であるだけでなく社外取締役などの立場でのキャリアチェンジも可能となります。
ただし、試験の難易度が非常に高く、合格率も2次まである試験全ての合格率は10%を切る年もあります。
おすすめ資格④:社会保険労務士(★★★)
税理士同様に汎用性が高く人気がある資格が「社会保険労務士」で、一般的には"社労士"と呼ばれる社会保険や年金、労務管理などを扱うことが可能となります。
社労士資格を保有することで、企業経営に欠かせない、
・雇用保険
・健康保険
・各種年金
に関する業務を行うことができるようになるため、税理士同様に独立開業が可能となるだけでなく企業における業務の幅が大きく広がります。
資格取得の難易度としては決して容易なものではありませんが、取得する人の多くが30代~40代と社会人が取得する資格としても知られています。
働きながら通信教育などで取得するケースが多く、学習期間も概ね1年程度が一般的です。
おすすめ資格⑤:MBA(★★★★)
50代という年齢層に求められる能力および実務は、経営企画や経営管理などビジネス全般を俯瞰し管理することと、事業戦略を立案できる高度なマーケティング能力となります。
このような経営およびマーケティングスキルを表す資格となるのが「MBA(Master of Business Administration)」つまり"経営学修士"です。
このMBAが評価される部門としては「マーケティング部門」や「営業部門」で、いずれも事業戦略を上流で推進していくうえで必要となる経営戦略のスキルが必要となる部門です。
MBA取得には国内外の経営大学院にて必要な単位を取得することとなりますが、期間については1~2年程度、費用面では150万~1,000万円程度が必要になります。
おすすめ資格⑥:税理士(★★★★)
取得難度は高いですが、適応範囲が広く50代以上の人材が保有していると非常に有効となる資格の1つが「税理士」です。
税務全般に関するプロフェッショナルと言える税理士の特徴は、企業経営に対するコンサルタントとしての独立や、「顧問税理士」として非常勤での顧問契約を企業と結ぶことができるため、非常に融通の利くビジネススキルであるということです。
反面習得難度が高く、基本的な「税理士試験」を通過するために専門学校などへ1年~4年程度の通学が必要となるうえに、実務経験2年(※合計5〜6年)がなければ資格取得には至らないという高いハードルがあります。
中小企業の顧問税理士となれば経営者と密にやりとりを行うことも可能なので、経営全般の知識を学ぶこともできますね。
おすすめ資格⑦:弁理士(★★★★★)
特殊ではありますが、保有していると非常に有利な高度専門資格の1つが「弁理士」です。
いわゆる「特許」などの知財管理の専門家である弁理士は、そもそもの保有者数が限られている希少資格であると言えます。
同時に情報セキュリティへの認識の高まりや、ビジネスのグローバル化が促進する中で「知財」に対する需要も高まっているため、資格保有者に対する価値も向上してきています。
こちらも知財管理などの経験がないと取得困難な資格ではありますが、知財部門での就業経験や興味などがある場合には年齢に左右されずに活用可能な資格ですので、取得する価値の高い資格となっています。
おすすめ資格⑧:公認会計士(★★★★★)
取得難度が非常に高く、保有していること自体がステータスともなり得る資格の1つが「公認会計士」です。
上場企業では企業会計の適正さや、財務状況の健全さを株主などに報告することが義務付けられているため、公認会計士の存在は必要不可欠となっています。
コンプライアンスやコーポレートガバナンスの重要性が増す現代社会では、公認会計士という資格の価値も非常に高まっているのが現状です。
基本的には大学などの学生時代に基礎となる会計学を学び、そのうえで会計事務所や監査法人などで実務を踏まえて取得する高度専門資格となります。
しかし長らく企業の経理財務部門や会計業務に携わっている50代のビジネスパーソンであれば、取得を目指すことも選択肢となり得るものでもあります。
50代の転職は資格だけでは成功しない
今回は50代の転職で役立つおすすめの資格について紹介して参りましたが、当然資格を持っておくだけでは転職はまず成功しません。
特に50代という年齢で転職を考えるのであれば、転職活動には資格以外にも、自身のキャリア・経験の棚卸しや職務経歴書・面接選考対策の準備が不可欠になります。
一人でこれらの選考対策を完璧に行うことは非常に難易度が高いですので、転職の専門家にアドバイスを受けられる転職エージェントの活用を強くお勧めします。
転職エージェントは選考対策に加えて、求職者の指向に合ったおすすめの転職先企業を紹介もしてくれるので、自分一人の力で転職先企業を探すよりも遥かに効率的です。
「中高年に強い転職エージェントおすすめランキング」で50代の方におすすめを厳選していますので、ぜひプロの手を活用しながら転職活動を進められて行ってくださいね。