看護師は離職率の高い職業であり、転職をする人は後を絶ちません。
でも、いざ自分が転職しようと思っても、
「何年働いてから転職した方が良いのか?」
「転職するのにふさわしいタイミングってあるのかな?」
など次々と疑問が湧いてきて、なかなか転職に踏み切れない方も多いのではないでしょうか?
たしかに転職する時期によって習得しているスキルや経験が全く異なってくるので、転職先で求められる働き方や待遇は変わってきます。
また、転職するタイミングによっては、求人数が少なかったり病院の受け入れ態勢が違ってきたりするので、転職する時期は慎重に選ばなければいけません。
今回看護師の皆さんがより良いタイミングで転職できるように、転職するのにふさわしいタイミングや時期について一つ一つ解説していくので、あなたにぴったりのタイミングが明確にわかります。
私自身も看護師として働いてきた経験をもとに、理想の転職の時期とタイミングをについて納得することができましたので、転職活動でお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
看護師が転職する理想のタイミング・時期
今すぐ職場を辞めて転職したいと考えている方は少なくないですが、タイミングや時期を逃しては意味がありません。
では看護師が転職する理想のタイミング・時期はいつなのかというと、
4月
9月
1月
上記3つのタイミングが挙げられます。
なぜ上記4月・9月・1月のタイミングが良いのでしょうか?
理想の転職タイミング①:4月
4月は新しいスタートを切るのにふさわしい絶好のタイミングです。
新卒看護師や新規職員が多く入職する時期であり、一緒に病院オリエンテーションを受けられるので他の時期と比べて比較的早く職場に馴染むことができます。
病院の内部構造や部署のシステムについて知らないと、仕事がうまく進まないこともあるため、全体オリエンテーションを受けられるのは嬉しいですよね。
また、4月は新卒看護師に一から技術や知識を教育する研修の機会が多いため、新しい部署で一から技術を磨きたいと考えている方やブランクあり看護師の方にもおすすめです。
新たな職場でスキルアップのために頑張りたい方は、4月入職を目指してみてください。
理想の転職タイミング②:9月
夏のボーナスをもらってから転職したい方には9月の転職がおすすめです。
「どうせ辞めるならもらえるものはしっかりもらってから辞めた方が良い!」と考えて9月に転職する看護師の方が多いため、病院側の受け入れ態勢も整っていますし、何よりも転職仲間が大勢いるので心強いですよね。
また、9月は夏のボーナス後に多くの看護師が退職するタイミングでもあるので、人手不足の職場が多く他の時期よりも好条件で働くことができるのも嬉しいポイントです。
さらに職場によっては、9月に転職してきた看護師でも冬ボーナスが支給されるケースがあります。
9月に転職すると、夏も冬もボーナスをしっかりゲットできる可能性が高いので、お得に転職したい方は9月入職を目指しましょう。
理想の転職タイミング③:1月
9月と同様の理由ですが、1月も冬ボーナスをもらってから辞められる理想の転職時期です。
この時期はボーナスをもらってから辞める方が多いというだけでなく、冬休みを取得する方や4月までの充電期間として早めに辞める方がいるためどうしても人員が足りなくなるタイミングでもあります。
ですがその分求人も多く出回るので、たくさんの選択肢の中からあなたにぴったりの職場を見つけることができますし、病院側も一人でも多くの看護師を確保するために高待遇を提示するところも多くあるため、今よりもさらに良い職場にステップアップすることもできます。
みなさんも1年の始まりのこの時期に転職し、気持ちも新たに働いてみてください。
看護師の転職サイト人気おすすめ8選!利用するメリット&選び方も
看護師の転職するタイミングを月ごとに判別しよう
先程転職するのにベストなタイミングについてお話ししましたが、その他の月でタイミングする場合どういったことが考えられるのでしょうか?
月ごとに詳しく見ていきましょう。
「5月」
オススメ度:★☆☆☆☆
5月ははっきり言って、あまり転職に適さない時期です。
と言うのも、5月はまだ4月に転職や入職してきた人たちへの研修や勉強会が行われている時期であり、新しい人材に対する受け入れ態勢が整っていません。
また4月に人材を大量に補充しているため、5月は良い求人が少ないです。
このような理由からよほどのことがない限り、5月には転職しない方が良いでしょう。
「6月」
オススメ度:★★☆☆☆
6月は5月と同じように、求人数が少ない時期ですが、実は非公開求人は増えている時期なのです。
転職エージェントを利用しながら新しい職場を探している方には、おすすめのタイミングですね。
関連:看護師の転職エージェント人気おすすめはコチラ
ですが6月に転職してしまうと、今の職場での夏ボーナスをもらい損ねてしまいます。
もらえるものはもらってから辞めるというのも一つの手ですので、6月の転職が自分にとって良いのかどうかじっくりご検討ください。
「7月」
オススメ度:★★☆☆☆
7月は意外にも転職が多く行われる時期です。
3〜5月に辞めた方が新しい職場を見つけ入職するタイミングなので、他の時期よりも同期が多い可能性があります。
ただ転職者が多いということは、良い職場が次々と埋まっていくということでもあるため、面接や試験で自分の実力をきちんとアピールできる人でないと転職活動が失敗に終わることも考えられるのです。
自分のスキルや経験に自信をお持ちの方は、7月入職を目指してくださいね。
「8月」
オススメ度:★★★★☆
8月は夏休みを取る人やボーナス支給後に退職する人が多いため、良い求人が多くある時期です。
あなた自身も今の職場でのボーナスをもらってから辞めることができるので、良いタイミングの転職時期だと言えますね。
またどちらかというと9月転職を目指す人が多いため、8月は転職者が少ない時期です。
じっくり部署や病院についての説明もしてもらえるため、丁寧な指導を受けつつ早く病院に溶け込みたい方は8月に転職してみると良いですね。
「10月」
オススメ度:★★★☆☆
10月は新人看護師や4月に転職した人、部署異動した人が仕事に慣れてきた時期です。
病院側としても他の時期よりも新しい人を受け入れる準備ができているので、10月に転職するとゆとりのある環境で職場に慣れていくことができます。
またこの時期に転職を済ませておけば、年末調整を病院側が行ってくれるのです。
面倒な確定申告の心配もする必要がありませんから、年末前のこの時期までに転職を終えておくことをおすすめします。
「11月」
オススメ度:★☆☆☆☆
11月は9月、10月に人材の大量補充が行われた後の時期であるため、求人数は少なくあまり良い職場は残っていません。
せっかく転職するのに、今の職場よりも環境の悪いところで働いてしまっては元も子もないですよね。
また11月に転職してしまうと、ボーナスをもらうことができません。
求人の質やボーナスのことを考えると、11月は転職せずに良いタイミングを慎重に伺うことも大切です。
「12月」
オススメ度:★★★★☆
12月は数週間働けばボーナスをもらえる時期なので、転職しようかお悩みの方は多いですよね。
でも12月には、意外と掘り出し物の求人があるため、この時期の転職はおすすめです。
参考:看護師の転職サイト人気おすすめ8選
ボーナス支給後に辞めていく方が多く、病院側としては「引き継ぎをしっかり行えるように」「年末年始に人材不足にならないように」と考えて募集を出すため、高待遇の職場が多くあります。
ボーナスをもらえないのは少し惜しいですが、良い職場に出会うためにもこの時期に転職に踏み切るのも大切です。
「2月」
オススメ度:★★☆☆☆
冬ボーナスをもらい、1月はのんびりして過ごしてから心機一転働こうと考えて2月転職を目指している方も多いと思います。
ですが4月に新人看護師を大量に受け入れるので、2月にわざわざ募集をかける病院は少ないです。
よほど切羽詰まった事情がない限り、4月まで待とうとなるため、2月に求人を出す病院にはブラックなものが多くなってしまいます。
「どうしても2月に転職しないといけない!」という事情がない限り、後2ヶ月待ってから転職する方が良いですね。
「3月」
オススメ度:★★★★☆
3月は退職する人が多い時期です。
有給を十分に消化させてくれる病院もあるので、中には3月はほとんど出勤しないで良い所もあります。
このような看護師にとってはありがたい病院の場合、3月は人手不足になるので募集をかけることが多いです。
有給をしっかり取得させてくれる病院に転職できるので、3月に転職すると今よりも看護師第一の職場で働くことができますよ。
看護師の経験年数ごとに転職のベストタイミングは変わる?
看護師には経験年数ごとの転職の理想のタイミングというものがありますが、転職するのにベストなタイミングはいつなのでしょうか?
経験年数については大きく分けて、
看護師3年目
看護師5年目
看護師10年目
上記3つのタイミングに分けられますので、詳しく理由を解説して参ります。
理想の転職経験年数①:3年目
看護師は、1、2年目で基礎的な看護の習得と実践、3年目にプリセプターとして後輩への指導という流れになっています。
そのため3年働き続けてようやく一人前とみなされるので、3年という独り立ちできるタイミングで転職する方は多いです。
実際に求人募集を見てみると、経験年数が3年以上必要なところがほとんどなので、3年働いたこの時期に転職すると転職成功率がぐっと高くなりますよ。
理想の転職経験年数②:5年目
5年目ともなると中堅看護師として、職場で重宝される存在になります。
転職先でも即戦力として活躍することが期待されますし、若い世代の方が多いため長く働いてもらえる可能性が高いことから、病院側にとっては喉から手が出るほど欲しい人材です。
看護師は経験年数が長くなるほど、自分の手技にこだわりを持ったり、新しいことを受け入れられなくなったりします。
ですが、5年目はまだまだ柔軟に物事を吸収できる時期なので、スキルアップのためにもこのタイミングで転職してみると良いですね。
理想の転職経験年数①:10年目
10年目ともなると、職場ではなくてはならない存在となっており、何らかの役職についている方も少なくありません。
一方で30代半ばという結婚や出産、子供の入学などライフステージの変化に直面する時期でもあるため、働き方を変えようと転職を決意する人も多くいます。
10年目は即戦力としてどこの職場でも活躍できるため、転職先には困りません。
特に一から教育する必要がないため、クリニックや診療所といった施設で採用されやすいので、働き方を見直したい方はこのタイミングで転職してみてくださいね。
看護師の転職活動は何ヶ月前から始めるべき?
ここまで転職するのに理想のタイミングと時期についてお話ししてきましたが、看護師の転職活動は何ヶ月前から始めるべきなのでしょうか?
ゆとりを持って職場を見つけられるように、転職希望日の3ヶ月前には上司に退職の意思を伝え、転職活動を始めるのがベストです。
看護師の働き先はたくさんあるので、自分にとって最適の職場を見つけるために最低でも3ヶ月間はみておくと良いでしょう。
また、看護師はどの職場でも慢性的な人手不足となっているため、1〜2ヶ月前に転職の意思を伝えると引き留められる可能性も十分にあり得ます。
今の職場に迷惑をかけずに円満退職するためにも、転職活動は早めにスタートを切れるように準備しておくことをオススメします。