これから就職・転職しようと考えている会社がブラック企業かどうかを見分けるためには、求人票や面接、社長などの人柄からはハッキリ言って見分けることはできません。
では一体会社のどの部分を見て判断すれば良いのか、元人材エージェント会社出身の私が徹底的に解説して参ります。
入社した後に「やっぱりこの会社辞めときゃよかった…」という最悪の事態に陥ることを避けるためにも、ぜひご参考いただけたら幸いです。
目次
■ブラック企業の特徴は面接や求人票からは分からない
非常に残念ですが、ブラック企業をその会社の面接や求人票から見分けることは至難の業で、できないと言っても過言ではありません。
なぜかというと、これだけ「ブラック企業」という言葉が世の中に浸透している今、採用する側の企業はそのレッテルを貼られないようにするために、必死になってブラックである事実を隠す方に動いているんですね。
それこそ、転職会議やVorkersなど企業の実態を示す転職口コミサイトの"悪評のみ"を消すような会社・サービスも普及しているくらいなんです。
・転職会議
仮に面接の時にブラック企業かどうか見極めようと思っても、それを見分けるための質問を用意しておかなければ、見抜くのは不可能ですよね。
じゃあどうやって、その会社がブラック企業かどうかを見極めるのか、どんな質問を用意すれば良いのか、ここからは3つのポイントに絞ってその見分け方をお伝えして参ります。
■ブラック企業の3つの見分け方・見極め方
●ブラック企業の見分け方①:離職率を見る
まず一つ目は、その会社の「離職率」を元にブラック企業かどうかを判断するという方法です。
一般的に業界・職種問わず、会社の1年以内の離職率の平均は7〜8%くらいだと言われているのですが、この数字が20%を超えてくるとかなり離職率が高く、ブラック企業の可能性が高いと思って良いです。
目安としては、10%以内かどうかで線引きすると良いでしょう。
※会社の離職率を調べる方法については、後述致します。
●ブラック企業の見分け方②:労働時間(残業時間)を見る
そして二つ目は、その会社の労働時間(残業時間)の数字を元に、ブラック企業かどうか判断するという方法です。
36協定という法律で月の残業時間の上限は45時間と定められていますが、毎日22時、23時まで残業を行っている会社はブラック企業だと判断して良いです。
どれくらいの社員が残業しているかどうかを調べるためには、職場見学をさせてもらい、会社の通用口を見張るのが一番確実だと言えます。
職場見学は実際にその会社で働いている人の表情や仕事っぷりを直で感じることができるので、とてもオススメです。
※職場見学を依頼する方法については、後述致します。
●ブラック企業の見分け方③:商品に対する顧客の評判を聞く
そして三つ目は、その会社が提供している商品やサービスに対する顧客の評判を元に、ブラック企業かどうかを判断するという方法です。
その商品を購入した後の顧客へのアフターフォローなども良い指標ですね。
・商品が壊れやすい、不良品である
・アフターフォローが悪い、雑である
・売り方がとても強引だった
…etc
上記のような悪評が多ければ、社員に負荷としてかかっているストレスが多く、その会社のブラック企業率は高いと言えます。
これらの評判はネットなどで情報収集するのも良いのですが、やはり実際に顧客として商品・サービスを利用してみるのが最も確実でしょう。
■離職率や労働時間(残業時間)の情報を仕入れる方法
その会社がブラック企業かどうかを見分けるためには、
・離職率
・労働時間(残業時間)
を知ることが大事だと前述致しましたが、これらの数字が悪ければ悪いほど、その会社は本当の数字を隠そうとしますよね。
じゃあどうすれば調べることができるのかという話ですが、その企業とあなたの間に入って第三者として仲介してくれる「転職エージェント」を利用する方法を強くオススメ致します。
転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザー(CA)があなたの担当になってくれるので、その担当者に、
「この会社の離職率はどうですか?」
「この会社の残業時間はどのくらいですか?」
と企業側が教えてくれないような情報を開示してくれます。
当然転職エージェント側はあなたの転職を成功させるためにサポートを行っていますから、望まない転職を防ぐためにも情報開示には非常に協力的です。
今は転職希望者だけでなく、就活生用の就職エージェントを利用する人も非常に増えてきているので、ぜひブラック企業への就職・転職を回避するためにも、利用を検討されてみてはいかがかと思います。